C・アギレラとシェールの意気投合に胸をなで下ろした「バーレスク」監督

2010年12月17日 16:04


実際のバーレスクショーの脚本も 書いていたアンティン監督
実際のバーレスクショーの脚本も 書いていたアンティン監督

[映画.com ニュース] 米人気歌手クリスティーナ・アギレラが映画初主演を飾った新作「バーレスク」。監督・脚本を手がけたスティーブン・アンティンは、実際のバーレスクショーで働いていた経験を生かし、スクリーンにきらびやかな夢の空間を再現した。

「現代のバーレスクは、Tバックやストリップといった性的な要素が際立っているけれど、僕が興味を持っていたのは18世紀のもの。当時のバーレスクはセクシーな歌やダンスだけでなく、コメディや政治的な要素、社会風刺なども含まれた、エンタテインメントの集合体だったんです。僕は、娯楽を寄せ集めた大衆文化としてのバーレスクに、とても魅力を感じていました」

アギレラ演じる主人公アリは、スターになるためにロサンゼルスを訪れ、偶然見つけたクラブ「バーレスク」のゴージャスなパフォーマンスに圧倒される。なかば強引にウェイトレスとして働き始めたアリは、シェール扮する経営者テスにステージに立つチャンスを懇願し、卓抜した歌声でトップスターへと成長していく。

グラミー賞シンガーであるアギレラの歌唱力は誰もが知るところだが、本格的な映画出演は今回が初めて。そのアギレラに主演をオファーしたアンティン監督は、「クリスティーナが以前、『サタデーナイト・ライブ(SNL)』にゲスト出演したときに、見事なコメディエンヌぶりを披露していたんです」と振り返る。

「『セックス・アンド・ザ・シティ』のサマンサ(キム・キャトラル)のモノマネや、南米風メロドラマのメイド役をコミカルに演じていて、クリスティーナは最高に面白かった。『SNL』こそ歌、ダンス、コメディが詰まった、まさにバーレスクのようなものです。こういった番組で演じるのはとても難しいことですが、彼女は素晴らしい女優だと思いました。また、僕がプッシーキャット・ドールズとバーレスクのショーをやっていたときに、クリスティーナが一晩だけ出演したことがあります。だから、彼女なら絶対に大丈夫だと確信していたし、結果的に僕は間違っていなかったと実感しています」

ショービジネス界のベテラン、シェールは60代とは思えない抜群のプロポーションで、アギレラに負けじと貫禄の存在感を見せつけている。

「シェールとクリスティーナは僕が思った以上、願った以上の相性でした。役者同士の気が合わないと、撮影現場が大惨事になることがあります(笑)。でも、2人は初対面から意気投合し、お互いに心の底から好意を持ち、尊重していることが伝わってきました。シェールはクリスティーナを全面的にサポートしていました」

アリのライバルであるニッキ役を「ヴェロニカ・マーズ」のクリステン・ベル、舞台監督ショーン役を「プラダを着た悪魔」のスタンリー・トゥッチ、クラブ買収を目論むマーカス役を「グレイズ・アナトミー」のエリック・デインが演じる。

バーレスク」は12月18日日本公開。

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