「レッドクリフ」とは異なる視点で描く「三国志」。監督が語る

2009年2月13日 12:00


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[映画.com ニュース] 三国志の映画化といえば、興行収入50億円を超える大ヒットを記録した「レッドクリフ Part I」が記憶に新しく、4月10日にいよいよ公開される「Part II」も待ち遠しいところ。しかし、その合間を縫うように、2月14日から公開されるもう一つの三国志映画がある。「インファナル・アフェア」のアンディ・ラウが主演を務める「三国志」だ。本作について、監督のダニエル・リーが語った。

「『三国志演義』という素晴らしい小説の映画化を試みる監督は大勢いるが、映画というメディアでは、たとえ6時間にしても全編を描き切ることは不可能。加えて、関羽、張羽、劉備、曹操……映画にする以上、必ず誰か主人公を決めなければならない」と、リー監督。周瑜と孔明を主軸に赤壁の戦いにスポットを当てた「レッドクリフ」に対し、リー監督は、蜀の君主・劉備に仕えた平民出身の英雄・趙雲子龍に白羽の矢を立て、戦乱の世を生き抜いた彼の人生に焦点を当てた。「これは、趙雲という人物が兵隊に入ってから鳳鳴山の戦までの数十年間の経緯を通し、『三国志演義』の哲学を表現する作品なんだ」

ラウの起用については、「彼以外は考えられなかった」と話す。「趙雲は格好良くて武術に長け、体格も良い。さらに“五虎大将軍”の1人でもある。高度な演技力を備え、アクションもこなせる人でないとダメ。なおかつ大将としての風格を漂わせることのできる俳優といえば、アンディ・ラウしかいない」

アンディ・ラウの趙雲と、そのアクションにも注目
アンディ・ラウの趙雲と、そのアクションにも注目

ラウのほかに監督が頼りにしたのが、趙雲の兄貴分として登場する羅平安を演じたサモ・ハン。「燃えよ!ドラゴン」でのブルース・リーとの共演をはじめ、俳優、監督、アクション監督として140本を超える映画に携わってきた香港映画界の重鎮は、本作でもアクション監督を兼任。映画に力みなぎるアクションをもたらした。

「『三国志演義』は戦いを通じて物語が描かれている。そして、戦争を描く映画は真実味がなければならないから、アクションそのものの美しさよりも、見る人の心を震わせるよな迫真性を追求した。サモ・ハンは映画のすべてを知り尽くしているから、その辺の意思疎通がとても楽だった。その上で、アクションに取り組んでくれた。彼と一緒に仕事をした経験は素晴らしかった。本当にいろいろと助けてもらったよ」

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