インド映画「ハリ・プッター」を著作権侵害で訴えたワーナーが敗訴
2008年9月24日 12:00
[映画.com ニュース] 大人気シリーズ「ハリー・ポッター」の映画版を製作するワーナー・ブラザースの英国支社が、インド映画「ハリ・プッター(Hari Puttar: A Comedy of Terrors)」の題名が「ハリー・ポッター」に酷似しているとし、同作を製作したムンバイの映画会社ミルチ・ムービーを著作権侵害で訴えていた裁判で、9月22日、インド・ニューデリーの最高裁はワーナーの訴えを棄却した。
インド国内で12日に公開が始まった「ハリ・プッター」は、イギリスに移住したハリという10歳のインド人少年とその家族を描くホーム・コメディ。両親たちが旅行に行き、家で留守番をしていたハリと妹たちが、押し入った2人組の泥棒たちと対決するという、マコーレー・カルキン主演の「ホーム・アローン」にそっくりな内容。
インド最高裁は、同作のタイトルの著作権登録が05年に行われており、3年間訴えていなかったワーナーが著作権侵害を訴えるには値しないと裁定。しかもハリという名はインド人男性にはよくある名前で、プッターはパンジャビ語で“息子”を意味する言葉であることから、題名が酷似しているとは言い難いと指摘。まったくジャンルも違うドタバタコメディであり、魔法使い映画「ハリー・ポッター」とは混同されることもないと結論づけた。