押井守監督「スカイ・クロラ」、目指すはベネチア“金メダル”

2008年8月4日 12:00


ベネチアでのライバルは宮崎駿と北野武?
ベネチアでのライバルは宮崎駿と北野武?

[映画.com ニュース] 押井守監督最新作「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」の初日舞台挨拶が、8月2日、東京・新宿ミラノ1にて行われ、押井監督ほか主演の菊地凛子加瀬亮らが登壇した。

今週8日、北京五輪開幕日に57歳の誕生日を迎える押井監督は、今月27日から開催される第65回ベネチア国際映画祭で、最高賞の金獅子賞を競うコンペティション部門に本作の出品が決定。ベネチアでの“金メダル”を狙う。

同映画祭には実写監督作「立喰師列伝」(06)がオリゾンティ部門(実験映画などが対象)に出品されたこともあり、押井監督は「ベネチアは好きな街なので、また行けるのはうれしい」と語りながらも、世界的評価が高い「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」の続編であるアニメ映画「イノセンス」(04)がカンヌ国際映画祭コンペティション部門で無冠に終わった経験を踏まえて、「(賞を)狙うと言ってもやることはなく、向こうの都合でくれるかくれないかですから。観念して行くしかない」とあくまでマイペース。

一方、監督とともに現地入りするキャスト陣は、加瀬が「何年か前に一度(ベネチア映画祭に)行ったことがありますが、その時はコテンパンにやられたので、ぜひ『スカイ・クロラ』でリベンジしたい」と気合のコメントを発すると、菊地は「旅行気分で行ければと思っていたのですが、そうもいかないようです」と気を引き締めた。ベネチア映画祭では9月4日(現地時間)に公式上映される。

「スカイ・クロラ」は人気作家・森博嗣の同名小説が原作。“キルドレ”と呼ばれる、思春期の姿のまま永遠に生き続けるがゆえに、生きることの意味を見失っている青年たちが、大人たちによって作り出された“ショーとしての戦争”に参じる姿を描く。

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