どうなる米アカデミー賞?米脚本家組合が授賞式を認めず!

2007年12月19日 12:00


[映画.com ニュース] すでに6週目に突入した米脚本家組合(WGA)のストライキによって、来年のアカデミー賞授賞式開催が危ぶまれている。AP通信によると、WGA側はストが終了しない限り、アカデミー賞またはゴールデン・グローブ賞の授賞式の台本協力を一切拒絶するように所属するメンバーたちへ通達。ロサンゼルスに本拠を置くWGAウエスト役員会は、メンバーが授賞式の台本を書かないように米映画芸術科学アカデミー(AMPAS)に対して暫定的同意すらしないことを決断した。

一方で、12月17日にWGAは、ゴールデン・グローブ賞を主催するハリウッド外国人記者協会(HFPA)からのスト終了要求に対し、それを却下する手紙を同協会へ送付。その文面には、暫定的にスト終了を認めると、スタジオ側と新しい契約をめぐって交渉中のWGAの戦いが前進しないと書かれていたという。

また、別の手紙がアカデミーへも同日送られ、WGAは08年2月24日に行われる授賞式で、全ての今年の候補作の映像や過去の授賞式の番組映像を使ってはならないと要求してきた。

アカデミーは例年、WGAをはじめとする全ての映画関連組合から、その年に使う映像の使用許可を取って授賞式に使用してきたのだが、広報官は「WGAは授賞式の番組制作に欠かせないのに、アカデミーはスト終了に向け何ら働きかけをしなかった」と苦渋をにじませる。

WGAの要求に従えば、授賞式では候補作の紹介もできず、名誉賞受賞者の過去の作品や、今年度亡くなった映画人を偲ぶ過去のアーカイブ映像も流せなくなるわけだ。

一方の外人記者協会は今回の件を計り知れない不幸だと表現。「WGAと長く友好的な関係を築いてきたゴールデン・グローブ賞ですが、こちらのWGAのスト終了要求が拒絶されたことは大変残念なこと」と声明を発表した。

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