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新境地を開いた「魂萌え!」阪本順治監督が語る

2007年1月23日 12:00

「魂萌え!」阪本順治監督「魂萌え!」

「魂萌え!」阪本順治監督
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89年の「どついたるねん」でのデビュー以来、「傷だらけの天使」「新・仁義なき戦い。」「」「KT」、そして05年の大作「亡国のイージス」など、個人的な犯罪から国家的な謀略まで、人間の暗部に焦点を当てたドラマには定評のある阪本順治監督が、団塊世代の主婦の心の彷徨と決意を描いた新作「魂萌え!」。阪本順治の新境地と評判になっている本作の公開を1月27日に控え、阪本監督に話を聞いた。

“男を描く”監督として認知されていた阪本監督が藤山直美主演の「」で女性映画を手がけ多くの観客を驚かせたのが00年。それから、「ぼくんち」(02)を経て、今回手がけたのは桐野夏生による団塊世代の主婦を主人公とした新聞小説の映画化だった。「“これは自分の映画とは関係ないだろうなあ”と思って手に取ったのが、たまたま桐野さんの『魂萌え!』だったんです。桐野さんの本はずっと読んでいて、『グロテスク』や『残虐記』なんかを無責任に“(作るのも)いいんじゃない?“とか言う人はいましたが、『グロテスク』だと僕の中で小説を読んだ時点で、映像を見たような気分になって完結したんですよね。だけど、この『魂萌え!』では逆に映画化するには難しいなと思ったんです。レストランで食事して話しているとか、そば屋で話しているシーンとか、映画としてのシーンを想像しにくいことが多いんですよね。それが逆に僕に挑戦させたんだと思います」

本作の主人公である世間知らずの敏子は59歳、団塊世代の専業主婦だが敏子を好演した風吹ジュンの実年齢は54歳と少し若い。彼女を主演に選んだ理由を聞いてみると「やっぱり59歳の役なので、60歳前後の女優さんを考えたんですけど、どうも噛み合わないと感じたんですね。というのも今60前後の女優さんとなると、皆さん撮影所時代の大スターが多いわけです。吉永小百合さん、富司純子さん、梶芽衣子さんたちがトイレに行っている姿はなかなか思いつかないですよね(笑)。彼女たちは主婦業をやってらっしゃるでしょうけど、生活臭がないんです。もちろん演じることに関してはプロだと思うんですけど、もう少し年齢を下げたときに、主婦もやって、母親もやって、妻もやってという女優さんで、いい意味で勢い、主張がない感じ。そして弱くもないけど強すぎないイメージ。それが敏子のイメージで、風吹さんにお願いしたんです」

国家滅亡の危機を描いた前作「亡国のイージス」に対し、とある一主婦の第2の目覚めを描いている本作。この“振り幅”の大きさについては「毎回気持ちの上で、1作撮り終わるとすべて更地にして、その上に家を建て直すというような感じになるんですけど、『イージス』が終わったあとは、荒涼としたところにポツンと家が1軒ある感じで、どうすればいいのかという迷いが強かったですね。ただ、今回の映画を作ったことで、再び更地に戻った感じはあり、モノを作る人間としては風が心地よく感じられますね(笑)」と話していた。「魂萌え!」は1月27日ロードショー。

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