ソニー、映画評ねつ造で150万ドルの賠償金
2005年8月9日 12:00
米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが、映画の宣伝として映画評をねつ造していたとして、映画ファンに訴えられていた事件で、ソニーが原告側に150万ドル(約1億6000万円)の賠償金を支払うことで和解した。
ソニー・ピクチャーズは、01年に、自社作品の宣伝として、コネティカット州の週刊誌リッジフィールド・プレスに“デビッド・マニング”という映画評論家の推薦コメントを掲載。「ロック・ユー!」主演のヒース・レジャーを「今年最もホットなスターだ!」、SFホラー「インビジブル」を「最高の恐怖体験」などと絶賛したコメントを掲載したが、のちに“デビッド・マニング”なる評論家は実在せず、ソニー・ピクチャーズ内の自作自演だったことが明らかになった。これによりソニー・ピクチャーズは、経営幹部2人を一時的な停職処分にし、さらに、宣伝活動に対する監視強化を約束していた。
ソニー・ピクチャーズは、「デビッド・マニング」の推薦コメントによって被害を被ったと主張する観客に、5ドルの返金をする決定をした。対象作品は上記2作に加えて、「アニマルマン」、「バーティカル・リミット」、「パトリオット」で、これらに該当する観客はRezec Litigationから申請可能。ただし、申請が10万通を超えた場合は、150万ドル全額がチャリティに寄付されることになっているので、嘘の申請はしないほうがよさそうだ。