韓流と日本の漫画がコラボ。「オールド・ボーイ」の監督は暴力好き?
2004年9月21日 12:00
本年度カンヌ国際映画祭でグランプリ(審査員特別大賞)に輝いた韓国映画「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク監督が来日し、9月15日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急にて記者会見を開いた。
本作は日本の同名コミックが原作で、監督は「映画化の話が来る前に、ポン・ジュノ監督(『殺人の追憶』)から面白いと勧められていた。それから1年が過ぎた頃、映画の企画が私のところにきて、偶然だが運命的なものを感じた」としながら、原作者と対面したときは「彼とは考え方が似ていて、私がこの漫画を映画化したのは必然だったのではないか」と思ったのだそうだ。
また、日本の韓流ブームについて「映画を観てもらえば私も食べていくのに助かりますし、ハングル語を勉強したい人にはチョ・ナンカン(SMAPの草なぎ剛)さんが書かれた本をお勧めします(笑)」と答えるなど、笑いを交えながら質疑に応答していた監督だが、暴力的な描写が目立つ作風について尋ねられると「世界の動きや人々の関係を見ていると、暴力的な介入が多く、それが世の中というものだと思ってる。私が暴力を好んでいるのではなく、世の中とはそのようなものだと思っているからです」と、世間に対するシニカルな見解も示した。本作は11月上旬、全国公開。