「華氏911」、アカデミー賞対象外に？キューバでTV放映の余波

マイケル・ムーア監督の「華氏911」が、7月29日、キューバの国営テレビで全編放映された。映画芸術科学アカデミー協会の規定では、「ドキュメンタリー映画が公開後9カ月以内にテレビやインターネットで放映された場合、受賞対象から外れる」となっており、今回の放映により「華氏911」は来年度のアカデミー賞受賞資格を失う可能性が懸念されていた。

しかし、この放映に使用されたのは、違法な海賊版であったことが判明。これを受けアカデミー協会の広報担当者は、「不正な放送が行われた場合はこの限りではない」との見解を示し、今回のキューバでのテレビ放映は協会の規定に抵触しないと明言した。

ムーアは昨年「ボウリング・フォー・コロンバイン」でアカデミー賞のドキュメンタリー長編賞を受賞し、スピーチで「ブッシュ、恥を知れ」と叫んだのはあまりにも有名。「華氏911」が今度のアカデミー賞でどんなパフォーマンスを繰り広げるのか、今から興味津々である。