マスタング・アイランドのレビュー・感想・評価

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』見たいな映画と思ったが、やっぱり違う。
使っている音楽が僕の肌には合わない。
買い物して、飯を食べて、ダンス踊って、酒を飲みまくる。そんな映画。結末も分かってしまうし、セリフが少ないのは良いが、せいぜい、主人公の名前くらいは演出の中に入れてもらいたかった。
そもそも、なんで別れたのか？出だしの場面を見ると、別れを言い出したのは男の方と伺える。まぁ、どうでもいいけど。キャストも一人多い。

二回目に泣いているM・ブレアの顔が笑えて基本的に何が起こる訳ではないのに三人の動作にクスっと笑けてしまう。

特に弟のジョンがナイスキャラで兄のせいで散々な目に遭い怒り新党な割にリアクションが地味でソコが笑えて姿形に癒される。

地味な作品ではあるが三人の遣り取りにそれぞれの行動と笑える箇所がシュールにあって飽きはしない。

ストーリーや演出に無駄が無いシンプルさが良い。

何気なしにみてみましたが、案外じわっときました。

見た目どおりのボンクラ3人組が、ダメダメな感じで旅してそれぞれが恋に落ちる。
通常であればイライラさせられるような、決めるに決められない中途半端な態度なども、このボンクラ感のせいか温かい目で見守れます。

なぜか街の人気者である変な踊りを踊る金持ち男も、全くかっこよくないところが憎めません。

涼し気なモノトーンの映像が、このダメ感をうまくジム・ジャームッシュ風に昇華させ、良い気持ちで観られます…不思議な映画。

忘れられないセリフ：
「アイス食べてるの？」
「いや、タルタルソース」