劇場公開日 2018年9月29日

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運命は踊るのレビュー・感想・評価

全30件中、1~20件目を表示

4.5運命の理不尽さ

2018年10月29日
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鑑賞方法:映画館

知的

イメージで語るのが映像の醍醐味だが、本作はその醍醐味に溢れている。玄関に飾られた抽象絵画、繰り返しのデザインが印象的な床のタイル、検問所を悠々と通貨するラクダ、鳥の大群、車に大きく描かれた金髪の美女など、セリフや人物の行動とともにそれらのイメージが雄弁に作品のテーマを語る。

邦題『運命は踊る』とあるが、運命とは超然的な力だ。個人がよかれと思って行動したことが、予期せぬ結果に収束する。これが運命だ。息子を助けたい親の行動が、息子を追い詰める。世の中はそんな風にままならないことだらけで、人は運命に導かれ結局同じ悲劇を繰り返す。原題はフォックストロットというダンスの一種から取っているが、その繰り返す運命の比喩だという。

これはイスラエルの物語だが、観客に突きつけるものはイスラエルの問題ではない。人間の運命の理不尽さが的確に描かれている。

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杉本穂高

3.5こんなにも不可思議な構成で運命を描き出した怪作

2018年9月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

こんなタイプの映画は初めて観た。宣伝のチラシには本作が並外れた映画であることが記され、現にヴェネツィアでは審査員グランプリを獲得するほど激賞された作品だ。

正直言って、私にはこれが傑作なのかどうかは判断つきかねるところがある。むしろ、評価や満足などの「人の手によるラベリング」の域を超えて、不気味に体内へと侵食してくる映画のように思えてならなかった。

これまでにも「運命」というものを捉えた芸術作品は星の数ほどあったろう。しかしそれをこんなに特殊なカメラワークと構成、リズムとテンポ、語り口で描き出してしまうことに、胸の内側が静かに沸騰させられた。何よりも、眼前に生贄のごとく吊るされた運命を、これほど俯瞰して見つめた作品は他にないと思うのだ。近隣の国や地域と衝突を繰り返すイスラエル。だがこの映画は、宗教や政治、主義、主張、その全てを超えて、世界の共通言語として受け止められる。そう強く思った。

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牛津厚信

4.5おもしろくはないです。が、

2020年4月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

知的

難しい

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maru

4.0必ず同じ場所に帰るダンス

2020年2月10日
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鑑賞方法:VOD
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filmpelonpa

4.5 【戦争による死が日常生活の中にある恐ろしさ。戦争の愚かさを戦時場面一切なしにシニカルに描き出すイスラエル映画。】

2019年10月6日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

 ー 三幕構成の映画。ー

 <第一幕の印象的な場面>
  ・ミハエルとダフナ夫婦に息子ヨナタンの戦死が突然軍役人から告げられる。呆然とするミハエルと失神するダフナ
  ・葬儀段取りを事務的に説明する従軍ラビ
  ・ミハエルの兄、アヴィクトルの訃報の文を推敲する姿
  ・ミハエルが施設で暮らす母に息子の死を告げに行った際、フォックストロットのステップで踊る男女達
  ・ヨナタンの死が誤報だったと告げられ、激高するミハエルと落ち着きを取り戻す妻、ダフナ

 <第二幕の印象的な場面>
  ・イスラエル国境付近ののどかな検問所前をゆっくりと歩むラクダ。暇を持て余すヨナタン達若き兵士
  ・夜中、検問中にある小さな出来事がきっかけで起こる惨事。それを”戦時中には何でもありうる、何もなかったことにする”という上官

 <第三幕の印象的な場面>
  ・冒頭のミハエルと妻ダフナの遣り取りで、ヨナタンの死が仄めかされる。誤報ではなかったのか? そして、真相を語る淡々とした映像

 <戦争に起因する死が日常の中にあるイスラエルの現状が、静かなトーンで語られる反戦映画の秀作。>

  ミハエルを演じるリオール・アシュケナージー(テルアビブ生まれ)とダフナ演じるサラ・アドナー(パリ生まれのイスラエル人)の演技も印象的であった。

 追記:サラ・アドナーはこの作品の少し後に公開された「彼が愛したケーキ職人」でも拝見した。少し、シャルロット・ゲーンズブールを想起させるアンニュイな雰囲気が印象的な素敵な女優さんである。

<2018年9月29日 劇場にて鑑賞>

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NOBU

3.0こんな運命なんて

2019年9月7日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

イスラエルのテルアビブに住む夫妻のもとに、息子が戦死したとの知らせが届き、失意に落ち込む夫妻だった。
しかし、しばらく後に同姓同名の別人とわかったと連絡が入り、喜ぶ夫妻。
その後、息子の安否確認が取れないと知らされ・・・。
踊りたくないよ。

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いやよセブン

2.0自主映画こじらせテイスト

2019年1月21日
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イスラエル映画ってこうなのかしら?
軽くこじらせてらっしゃる。

嫌いじゃないけども、深読みしたくなるような捻り方ではないです。キレイだし、面白くもあるのだけど…。

見ながら家族の誰かが死んだら…など考えにふけったことは
まぁ、よい時間ではあったかな。

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ジャム太

2.0「運命は踊る」と言うより「因果は巡る」

2018年12月2日
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鑑賞方法:映画館

あらー、期待してたのに。映画になっとらんこと無い?な、1stパート。ヨナタンで盛り返し、鈴木家の嘘を思い浮かべてしまう展開へ。
何かが違う感が、結局最後まで抜けなくて、入り込めまへんでした、御免なさい、好演のお母さん!

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bloodtrail

4.0どこにも行けない

2018年11月28日
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鑑賞方法:映画館

極めてシンプルだが、運命とは何か、只の偶然と言えたら良かったはずのできごとがこんなにも連鎖してしまうことの残酷さを見せつけられた。
あそこであの出来事がなかったなら...そういうことを殊更に、ある種執拗に、この映画は攻めてくる。最初は意味が分からなかった台詞やシーンも完全に落とし込んでくる。ある種曖昧さを許さない。
どれだけステップを踏んでも元の場所に戻ってきてしまう...タイトルのその意味を考えたとき、本当に悲しくなる。
画が綺麗なのと、身近なところで痛みを感じる描き方が圧巻だなと思った。火傷とか、ひび割れとか。ちょっとした(けれど確実に経験がある)痛みがひどく心を動揺させる。

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andhyphen

4.0突然に訪れた悲劇的な状況に翻弄される家族。 緊迫感が滑稽でシュール...

2018年11月9日
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鑑賞方法:映画館

突然に訪れた悲劇的な状況に翻弄される家族。
緊迫感が滑稽でシュールな状況を巻き起こし、妙な映像と間をもたらしていている様はナンセンスで面白い。

一つの悲劇から崩れて行く家族、
美しい映像に妙な静寂。

運命という大きな波にのまれ最初に戻る様な、深い悲しみの中にスッキリとした気分を味わった。

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パプリカ

3.5言いたいことは…

2018年11月3日
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知的

難しい

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ミーノ

3.0運命は踊る、されど進まず

2018年11月1日
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 手のしわとしわを合わせて、しあわせ。手の節と節を合わせて、ふしあわせ。では、手の傷と傷を合わせたら…?。
 私は貝になりたいどころか、私はラクダになりたくなるような話ですね。皮肉な宿命、ちょっと受け入れるのは、しんどい。それでも生きていく。それでも一歩踏み出す。たとえ元の場所に戻ってくるとしても。
 中島みゆきの「糸」ではありませんが、縦の傷はあなた 横の傷は私 織り成す想いは いつか誰かの…で、あってほしいものです。

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機動戦士・チャングム

4.0不覚にも寝てしまったが‥‥

2018年10月31日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

寝られる

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バリエ

4.0懐かしいような新しいような、

2018年10月31日
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悲しい

知的

不条理な物語。いや、これ実話を元にしてるのか。…だとしたら「映画化」とはこういうことだよねーが全部詰まったような作品。ストーリー、伏線のはりかた、音楽、カメラワーク、美術、どれもこれも凝っていて良くできているなぁー。タイトルからして深い。

短大時代に映画概論という授業があった。その授業は1本の作品をまるまる鑑賞して、見終わった直後に、もう一度頭から教授の解説付きで作品を見直すという、いろんな意味でたまらない授業でしたが、この作品は間違いなくその題材になるだろうな。

そしてヨナタンなにげにダンスうまい。印象に残るシーンがめちゃくちゃ多い作品です!

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Kaori Noda

3.5もう少し詰めればピりっとしたように思うが

2018年10月27日
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りゃんひさ

2.0おかしな国

2018年10月15日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

 なんとも皮肉な運命のいたずらを描いている。話の筋としてはそれだけなのだ。後になってから、余計なことをしなければよかったと思うことは、人生の中でままあることだ。
 それだけの話を映画がどのように表現しているのかをじっくりと味わいたい作品である。
 多用される垂直方向からの俯瞰のショット。懐かしさを掻き立てる音楽。兵士たちの休憩小屋の傾きなどの、寡言にして雄弁な演出。陰陽的な照明。
 いつも被写体となっている人物のあずかり知らぬところで、重要な事態が進行する。
 そして、いつしか観客はイスラエルという国の滑稽さに辿り着く。事態は当事者にとっては深刻なものだが、それらを引き起こした原因は非常におかしなもので、おそらく世界にこのような国は他にはないだろうと思わせる。

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佐分 利信

2.0なぜ義務教育で「中東情勢」を教えないのか?

2018年10月14日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

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突貫小僧

4.0人は踊らされるが

2018年10月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

運命は踊っていない。
運命を前にして人にできるのは、引き受ける事だけ。
因果応報は人が考える受け入れるためのストーリーだ。
荒野でのダンス、ラクダがフリーパスで通る検問所、夜の検問シーンの恐怖、見応えあるシーンと演技だった。

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Momoko

4.0不思議な映画

2018年10月10日
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heaven0

3.5悲しみのステップを踏む

2018年10月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

 いまこの瞬間に、世界のどこで戦争が起きているだろうか。どれくらいの戦場があって、いくつの戦闘が繰り広げられているだろうか。
 本作品はある家族のことを描いているように見えるが、実は立派な反戦映画である。戦場がコミカルに描写され、将校たちは見るからに愚かしいのがその証拠である。

 日本国憲法の前文の一節に「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」とある。つまり政治家は戦争が起きないようにするのが仕事なのである。軍備を増強し、日本を再び戦争のできる国にしようとしている現政権は、トチ狂っているとしか思えない。そして本作品にも見られるように、他の国の政治家も、トチ狂っていて、意味なく若者を戦場に送る。

 世の中では、親の愛情は人の命の大切さとともに、無条件に肯定される。しかし必ずしもすべての親に子供への愛情があるとは限らない。そして子供は 必ずしも親を尊敬しているとは限らない。というより、子供は意外に親を客観的に見ているものだ。
 邦題の「運命は踊る」の意味がよくわからない。原題の「Foxtrot」は踊りの一種で、スロー、スロー、クイック、クイックのステップはあまりにも有名だ。父と息子でこのステップを共有しているところが、この父子の関係性を暗示している。運命というよりも、戦争に翻弄された被害者としての体験を共有しているといった方がいい。戦争体験の闇を抱えながら、父は悲しみのステップを踏むのだ。

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耶馬英彦