劇場公開日 2018年1月26日

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「明けない夜があった。」デトロイト ハクタカさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5明けない夜があった。

2018年2月14日
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映画を見終わったあと、とにかく誰かとこの映画について考えたことを話してみたいと強く思いました。

あの現場にいた人たちは、白人にしろ、黒人にしろ、それぞれどんな朝を迎えたのだろう。
こんなに希望が持てない映画は初めてだったかもしれない。
無念すぎます。
すすり泣く音が館内に所々響いたのが印象的でした。
私も怒りによって涙が込み上げました。
とても心に残りました。

映画は、夢や希望を与えるだけではなく、体験者じゃなくてもこんなに大きな痛みを残すことがあるのだなと知りました。
見終わっても、何もいいことはなく、辛いです。
肌の色って、何で違うんだろうという、どうしようもないことが、ぼんやり浮かんできてしまいました。
余程の覚悟を持って臨まないといけない映画です。
そして、それが本当にあったことだと知ると、いたたまれます。

愚かすぎる人々です。
一つ違う選択をすれば、全く(良い方へ)違ったのではないかと思ってしまいます。
共感とか、仕方がないよなとか、そんな気持ちが一つも湧きませんでした。
だから、ずっと「何でだよ!」という反発と怒りを伴って、映画を見ていました。

この問題作を、ちゃんと放映できるアメリカに敬意を表します。

ハクタカ