シネマ歌舞伎 め組の喧嘩

劇場公開日:

シネマ歌舞伎 め組の喧嘩

解説

歌舞伎の舞台を映画館でデジタル上映する「シネマ歌舞伎」シリーズ第29弾。十八世中村勘三郎が江戸の芝居小屋を現代に復活させた「平成中村座」。2012月5月・東京浅草「平成中村座」で上演された「神明恵和合取組」通称「め組の喧嘩」をスクリーン上映。町火消の「め組」鳶頭の辰五郎は、品川で鳶と相撲力士のもめごとを収めるが、武家のお抱えの力士たちより鳶は格下だと言い放たれてしまう。鳶の面子を汚された辰五郎は、仕返しを決意し、鳶仲間たちとともに力士たちとの真剣勝負に挑んでいく。

2017年製作/103分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2017年11月25日

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(C)篠山紀信

映画レビュー

4.0不世出の天才

2020年12月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「勘三郎(18代目)は不世出の天才」なとど言うと、「なに当たりめぇのこと言ってやがんでぃ」ということなのだが、本作を観てますますそう思ったのだから仕方ない。

「こんぴら歌舞伎」じゃあるまいし、江戸時代の芝居小屋のような、この劇場はどこだろう?と思ったら、仮設小屋らしい。
デザインや観客との距離感が、とても良い。
ただ少し狭くて、役者はやりづらそうな場面もある。ラストシーンの舞台上は、すさまじい人口密度であった(笑)。

「喧嘩」がテーマとなると、「ユーモラスな味わいが強みの勘三郎には、いささか荷が重いのでは?」と思った。
実際、本作では、勘三郎はユーモアを完全に封印して、“鳶の親分”をやりきっている。
しかし、そこまでキャラを限定しているにもかかわらず、演技の幅が実に広い。
驚くべきは、強面(こわもて)をやったかと思ったら、スッと力を抜いて柔らかくなるなど、一つの演技をやり切った後に、シームレスに次の演技に移る、その“絶え間ない連続性”である。
大汗かきながら、実に繊細な芝居をする。見得を切る荒事だけが、力の入れどころではないのだ。
こんな細かい演技の推移は、劇場で観ていても分かるまい。勘三郎は、「シネマ歌舞伎」に“あつらえ向き”の役者だ。

脇を固める役者も良い。
妻役の扇雀、四ッ車役の橋之助と九竜山役の片岡亀蔵、喜三郎役の梅玉など、一流の役者が歌舞伎の醍醐味を見せてくれた。

この演目は、江戸後期に起きた事件を題材に、明治期に作られたもののようだが、自分はあまり面白いとは思えなかった。
台詞はややこしくて、時々何を言っているのか分からないし、“附け打ち”と言うのか、やたらバチバチとうるさい。
また、若い衆がたくさん出て走り回る、かなり長く続く乱闘シーンはあまり例を見ないのではないだろうか。

本作の勘三郎は、「歌舞伎における“侠客”とは何か」という問いに対する、一つの完璧かつ、極めてオリジナルな回答を出している。

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Imperator

5.0中村座

2020年12月4日
iPhoneアプリから投稿

なんて素敵な舞台なんでしょう。舞台と外の風景が一体化してるなんて、東京のスカイツリーが見えてました、涙が出てましたよ。大阪でしたのも映画館で観たいなぁ
勘九郎にお手上げ🤷‍♂️バンザイです。

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ミヤミヤミヤ

3.0「中村屋!」の掛け声が耳に残る

2017年12月24日
Androidアプリから投稿

本日3本見る予定の1本目は、東劇のシネマ歌舞伎シリーズ第29弾『#め組の喧嘩』。亡くなる直前、2012年5月の #十八代目中村勘三郎 の平成中村座デの公演を収録したもの。

喧嘩に出合うめ組の組合衆が花道を駆けるのは迫力があるし、有名なラストの炊出し喜三郎の仲裁も堂に入ってるし、なにより映像化しておくことで亡くなった名役者の公演を見ることができるってのはすごいなと思った。

2017年 通算43本目

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SungHo

3.0平成中村座

2017年12月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ラストは嬉しい!

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JK
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