劇場公開日 2017年4月15日

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「今すぐ展示を観に行きたくなるほどの美的興奮が詰まっている」メットガラ ドレスをまとった美術館 ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0今すぐ展示を観に行きたくなるほどの美的興奮が詰まっている

2017年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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メトロポリタン美術館(MET)では5月の第1月曜日に大規模なレセプションが開催され、世界的ブランドを身にまとったセレブ達がレッドカーペットに大集結。そこで得た収益が美術館の運営費にも充てられるのだという。この一大ファッション・イベントの仕掛け人となるのがVOGUE誌の編集長アナ・ウィンター。彼女とキュレーターやその他のスタッフが連携しながらレセプションの準備と、肝入り企画「鏡の中の中国」展の構想から入念なセッティングに向かうまでの日々を描く。

ファッションを芸術の枠組みの中で見せること。政治や文化に配慮もしつつ交渉を重ねる努力と苦悩。それらを全てクリアしながら進む責任者の人柄、彼らが日頃身につける服装などにも魅了されてやまない。また展示に協力するウォン・カーウァイやバズ・ラーマンなどの映画人や有名ファッション界の巨人らの発言も非常に興味深い。日頃ファッションに関心のない人でも知的、美的好奇心を十分満足させられるはずだ。

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牛津厚信