マンチェスター・バイ・ザ・シー 特集: 満を持して公開される本年度アカデミー賞《主要部門受賞作“最後”の作品》マット・デイモンが紡いだいくつもの奇跡が生んだ、珠玉の再生物語

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マンチェスター・バイ・ザ・シー

劇場公開日 2017年5月13日
2017年5月8日更新

満を持して公開される本年度アカデミー賞《主要部門受賞作“最後”の作品》
マット・デイモンが紡いだいくつもの奇跡が生んだ、珠玉の再生物語

「ラ・ラ・ランド」「ムーンライト」とし烈な賞レースを繰り広げた話題の1本 「ラ・ラ・ランド」「ムーンライト」とし烈な賞レースを繰り広げた話題の1本

脚本家としてオスカー獲得経験を持つマット・デイモンがプロデューサーを務め、主演男優賞(ケイシー・アフレック)と脚本賞に輝いた第89回アカデミー賞受賞作「マンチェスター・バイ・ザ・シー」が、同賞主要部門受賞作のトリを飾って日本公開を迎える。ケネス・ロナーガン監督&脚本、ミシェル・ウィリアムズカイル・チャンドラールーカス・ヘッジズ共演で描かれる、美しき「再生のドラマ」とは?


絶望と共に生きるひとりの男、彼が背負い続けている“あること”とは一体──
そして、なぜ本作はアカデミー賞をはじめ、あらゆる人々を引きつけるのか?

アカデミー賞主演男優賞に相応しい、渾身の演技を見せるケイシー・アフレック アカデミー賞主演男優賞に相応しい、渾身の演技を見せるケイシー・アフレック

兄の死をきっかけに故郷へ舞い戻り、兄がのこした16歳の甥の面倒を見ることになる男を主人公に、絶対に忘れることのできない絶望の淵から一歩を踏み出す「再生」を、優しく丹念に描いた人間ドラマが、この「マンチェスター・バイ・ザ・シー」。作品賞、監督賞を含むアカデミー賞6部門にノミネートされ、見事、ケイシー・アフレックが主演男優賞を射止め、監督と脚本を手掛けたケネス・ロナーガンが脚本賞に輝いた。

アカデミー賞はもちろん、その前しょう戦となる数々の映画賞で、オスカー作品賞受賞作「ムーンライト」、同監督賞受賞作「ラ・ラ・ランド」としのぎを削ってきた必見作。なぜこの作品は、あらゆる人々の心を強く引きつけるのか。先の2作品はもう見てしまったという映画好きが、次に見るべき至高の作品だ。

なぜ主人公の瞳は絶望的な悲しみをたたえているのか? その秘密が徐々に明らかになる なぜ主人公の瞳は絶望的な悲しみをたたえているのか? その秘密が徐々に明らかになる
甥を演じたルーカス・ヘッジズ(右)は、今作でアカデミー賞助演男優賞ノミネート 甥を演じたルーカス・ヘッジズ(右)は、今作でアカデミー賞助演男優賞ノミネート

アメリカ・ボストンの郊外で便利屋として働くリー(ケイシー・アフレック)は、兄の死をきっかけに故郷の町マンチェスター・バイ・ザ・シーへと戻ってくる。兄の遺言で、リーはのこされた16歳の甥パトリック(ルーカス・ヘッジズ)の後見人となるが、彼にはこの町で、ずっと引きずっていた“ある出来事”があった……。なぜリーは心も思い出も捨てて、二度と戻らないと故郷を出て行ったのか。彼は再び絶望と向き合うことになる。

(左から)幼なじみのマット・デイモンとケイシー、ベンのアフレック兄弟 (左から)幼なじみのマット・デイモンとケイシー、ベンのアフレック兄弟

これまで自分を支えてきた人々への感謝の言葉を紡ぎ、そして最後に兄ベン・アフレックに「愛してる」と告げた、アカデミー賞授賞式でのスピーチも印象深かったケイシー・アフレック。「ジェシー・ジェームズの暗殺」でアカデミー賞に初ノミネート、兄ベンの監督作「ゴーン・ベイビー・ゴーン」の演技でも絶賛された彼が、ついに主演男優賞の快挙を果たした。演技者としては兄の先を行った弟の、渾身の演技から目が離せない。

見事にオスカーを手にしたケネス・ロナーガン監督(左)とケイシー・アフレック(右) 見事にオスカーを手にしたケネス・ロナーガン監督(左)とケイシー・アフレック(右)
撮影中のひとコマ。演出プランを確認し合うアフレック(左)とロナーガン監督(右) 撮影中のひとコマ。演出プランを確認し合うアフレック(左)とロナーガン監督(右)

監督・脚本を手掛けたのは、「ギャング・オブ・ニューヨーク」の脚本を手掛けたケネス・ロナーガン。そのストーリーテリングの手腕は、同作の監督マーティン・スコセッシも太鼓判。かつてスタジオとの契約問題でトラブルに巻き込まれたロナーガンを、スコセッシが全面的に支援したほどの信頼ぶりだ。アカデミー賞で「脚本賞」を受賞したということは、すなわち「物語が最も優れている映画」という証。紡がれた見事な物語に包み込まれてほしい。

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魂を揺さぶられまくった映画ライター・村山章が明かす本作の「エモーション」
見た後にこみ上げる熱い思い──映画ファンにも“これ”を感じ取ってほしい

ケイシー・アフレックが体現し、物語が見るものに呼び覚ます「エモーション」。本作を鑑賞すると、いったいどのような感情が沸き立つのか。魂を揺さぶられまくったという映画ライター、村山章氏が明かした。

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“製作”としてオスカー受賞経験を持つマット・デイモンが下した数々の英断──
傑作誕生の裏には、知られざる「奇跡の連鎖」があった!

トロント国際映画祭での、主演俳優×監督×プロデューサーの3ショット トロント国際映画祭での、主演俳優×監督×プロデューサーの3ショット

本作で注目するべきもうひとつの大きなポイントは、プロデューサーを務めたのがマット・デイモンであるという点だ。主演のアフレックをはじめ、本作でアカデミー賞ノミネートを受けたミシェル・ウィリアムズルーカス・ヘッジズらキャスト陣や、監督賞ノミネートと脚本賞受賞を受けたロナーガン監督の才能が素晴らしかっただけではない。傑作の誕生の裏には、3度のアカデミー賞ノミネートを誇る実力派俳優としてだけではなく、「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」でオスカー脚本賞を受賞した「映画人」デイモンの決断で生まれた、数々の奇跡の連鎖があったのだ。

主人公に気遣う優しい兄(左)を「キャロル」のカイル・チャンドラーが演じた 主人公に気遣う優しい兄(左)を「キャロル」のカイル・チャンドラーが演じた

本作は当初、マット・デイモンが製作を務めるだけではなく、自らが監督と主演を手掛ける作品として企画がスタートした。長年の盟友プロデューサーとブレインストーミングを重ね、かねてから念願だった“監督デビュー”作として「兄の死後、甥の世話をすることになる男の美しい物語」の案を創出。単なるプロデュース作ではない、渾身のプロジェクトだったのだ。

当初はデイモンが演じることが想定されていた役だが、アフレックが見事に体現した 当初はデイモンが演じることが想定されていた役だが、アフレックが見事に体現した

それほど大切にしていたプロジェクトの脚本をいったい誰に託すのか。オスカーを獲得し、脚本家としての才能もトップクラスのデイモンは、以前から交流があり、「彼の脚本は唯一無二だ」と絶賛するケネス・ロナーガンに執筆を依頼する。ロナーガンは、マーティン・スコセッシも認めるほどの才能の持ち主。約2年を掛けて完成した脚本は、やはり無類の輝きを放っていた。

リーの元妻役ミシェル・ウィリアムズ(左)は、アカデミー賞助演女優賞にノミネート リーの元妻役ミシェル・ウィリアムズ(左)は、アカデミー賞助演女優賞にノミネート

作品製作が具体性を帯びてきた矢先、デイモンがスケジュールの都合で監督と主演をまっとうできない事態に見舞われる。だが、完全に作品を離れてしまうわけにはいかない。彼は製作者として作品に関わり続けることを選び、監督をロナーガンに、主演を幼いころから友情を築いてきたケイシー・アフレックへと引き継ぐことを決意する。その結果は……周知の通りだ。

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