劇場公開日 2017年1月17日

「迫り来る寄生虫の恐怖。極限状態で試される姉妹の絆。」ヴァイラル 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0迫り来る寄生虫の恐怖。極限状態で試される姉妹の絆。

2017年1月25日
PCから投稿

悲しい

怖い

興奮

【賛否両論チェック】
賛:寄生虫によるウィルスの脅威から、なんとか逃れようと孤軍奮闘する主人公達の姿が、パニック映画ならではの演出満載で描いていく。極限の状態における姉妹の絆にも、思わず感動させられる。
否:急に驚かせるシーンがかなり多いので、苦手な人には絶対に向かない。

 感染症が蔓延した世界で、隔離された地域に暮らす主人公達が、迫り来る感染者や政府の圧力からなんとか生き延びようと奔走するという、雰囲気としてはデンマーク映画の「レジデント」に近いようなイメージです。ただ本作が他の作品と違うのは、ゾンビウィルスではなく宿主を操る寄生虫による〝虫インフルエンザ”であるということ。現実にも起こりうる脅威に立ち向かう家族を、ミクロの視点で描いていきます。
 そしてこの作品の核となるのは、主人公のエマとその姉・ステイシーとの絆です。最愛の姉の感染が判明した時、エマはどう行動し、どんな手段を取ろうとするのか。極限状態における家族の愛からも、目が離せません。
 急に驚かせるようなお約束のシーンは多々あるので、苦手な人には向きませんが、パニック映画が好きな人には是非オススメです。

映画コーディネーター・門倉カド