太陽の下で 真実の北朝鮮

劇場公開日:

太陽の下で 真実の北朝鮮

解説

北朝鮮政府によって演出された「庶民の日常生活」の裏側を暴き、当局による検閲を受ける前にフィルムを外部へ持ち出すなど、さまざまな危険を冒して完成したドキュメンタリー。模範労働者の両親とともに平壌で暮らす8才のジンミ一家を通し、ロシアの撮影スタッフが庶民の日常を切り取るドキュメンタリー撮影のはずが、北朝鮮側の監督のOKが出るまで一家は繰り返し演技を強いられた。高級な住まい、親の職業、クラスメイトとジンミの会話、そのすべてが理想の家族のイメージを作り上げるために北朝鮮政府が仕組んだシナリオだったのだ。スタッフは、「真実を暴く」ことに撮影の目的を切りかえ、カメラの録画スイッチを入れたまま、隠し撮りを敢行する。北朝鮮からの要請で、ロシア政府はモスクワ・ドキュメンタリー映画祭の会長を務めるビタリー・マンスキー監督への非難声明と上映禁止を発表。しかし、韓国、アメリカ、ドイツなど20都市以上で上映された。

2015年製作/110分/G/チェコ・ロシア・ドイツ・ラトビア・北朝鮮合作
原題:V paprscich slunce
配給:ハーク
劇場公開日:2017年1月21日

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映画レビュー

3.5ドキュメンタリーを超えたフィクション装置

2017年2月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「アクション!」で演技が始まる。「カット」で終わる。だがその後のカメラを回しっぱなしにしておくといろんな映像が映りこんでしまうものだ。北朝鮮側としてはおそらく「イメージビデオ」的な位置付けで本作の製作を許可したのだろうが、しかしそれにしても、家庭内の家族団らんの食事シーンでいきなりフレームの外側から奇妙なおじさん(北朝鮮側の演出家)がふらりと入ってきたりするのだから、その異様さのインパクトは計り知れない。

事実に即した映像をドキュメンタリーと呼ぶならば、これらの「意図された虚構性」のもとに成立した映像を私たちはなんと呼ぶべきなのか。そうやって考えていると、いつしかこの映画、そしてこの国の国家像までもがまさに「劇映画」であり「フィクション」そのものであることに納得がいった。もっともこのフィクションは、カットがかかっても終わらない。そこに最大の怖さがあるわけだが。

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牛津厚信

1.0ちょっと卑怯な気が

2022年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

北朝鮮で暮らす平均的な日常を撮る、という名目ながら隠し撮りを多用したドキュメンタリー。
当局の規制や演出はわかっていたことで驚きはなく、むしろ出演者や関係者に何もなかったのか、これが気になってしまった。
特に子どもたち。

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いやよセブン

3.0日本をこんな国にしてはならない。

2022年6月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

2.0それでも太陽の下で?!

2021年10月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

単純

萌える

内容は、北朝鮮の中で作る映画内映画。終始寒そうな印象が強い。創作物が全て意図したエゴの産物であるように、音楽の情動性を高める様なヴァイオリンを使用していた事が映画の方向性を示唆しているのだなと感じた。国民全員がタレントでタレントである事がこの国でのサバイバルなのだ。戦中の日本も似た様なものだ。どちらが良いとは言えないが、最後の主役の子供の涙にはタレントに染まりきれない悔しさと情け無さが溢れ出した様に思えてならない。壁も白で雪が積もり氷が張る中太陽の下で温かさを感じれる日が来るのだろうか?!それでも挙手はウルトラマンっぽくて気に入った。

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コバヤシマル

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