劇場公開日 2017年9月23日

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「子供たちの自然の演技に圧倒される」わたしたち ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0子供たちの自然の演技に圧倒される

2017年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

不安で所在なさげな表情の主人公のクローズアップの最初のカットからいきなり引き込まれる。なんてことのないカットなのだが、その表情がまるで造りモノに見えない。これほど自然な佇まいを引き出す監督の手腕に脱帽する。
本作はいじめを小学校のいじめを題材にしているが、いじめの起きる構造を見事にわかりやすく提示している。人間がたくさん集まれば自然と発生するヒエラルキー、嫉妬や蔑みといった感情が細やかに表現され、小学校の教室に、社会の縮図を描いて見せる。
夏休み直前に転入してきた女の子と夏休み中だけは友だちでいられる主人公。しかし、主人公がいじめられっ子だと判明すると、手のひらを返す。転入してきた女の子も前の学校でいじめられたから、教室内の力関係には人一倍敏感になっている。
素直な好き嫌いで人と付き合っていきたいのに、それを許さない社会。素直に生きることはなんと大変なことだろう。本当は友だちに戻りたい2人の切ない表情が痛切に心に染みる。

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杉本穂高