劇場公開日 2017年1月21日

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沈黙 サイレンスのレビュー・感想・評価

全411件中、121~140件目を表示

4.5神との対話

2017年5月14日
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鑑賞方法:映画館

こちらから語りかけても、決して答えず沈黙を貫く「主」からの答えは、己が導きだすしかないのでしょうか。

ロドリゴ、ガルべ、棄教したフェレイラ、キチジロー、井上様、通辞、その他の隠れ切支丹の人々の生き様は、それが死を選んだり、裏切ったりしたとしても、各々が「主」と対話した結果導いた答えなのです。

人生に正解はありません。死を選ぶことが、その人にとって正解であることもあるのです。

私は信仰を持っていません。しかし、自分の中にももしかすると、神がいるのではないか?と、興味が尽きなくなりました。

人間がどうしていつも争いを繰り返しながら、愛を求めるのか?矛盾した行動をとり続けるのか?

「沈黙」の原作を読んで、自分自身の神と対話をしたいと思いました。

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ミカ

4.0丹波哲郎?

2017年4月23日
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泣ける

幸せ

篠田正浩版『沈黙』と比較すると・・・

スコセッシ版『沈黙』のフェレイラはリーアム・ニーソン、
篠田版『沈黙』のフェレイラは何故か丹波哲郎(苦笑)。
両方を見ると、何故丹波哲郎かの意味がよくわかる。

どういうことか?
なぜタイトルが<沈黙>なのか、
その沈黙がフェレイラに与えた影響、
<転ぶ><転ばない>のそれぞれの葛藤、
司祭が踏むということ、

などが丹波哲郎の方が日本語だけあって理解しやすい。
リーアムにいさんもほぼ同じセリフなんだが、沈黙を読み解く芝居まで昇華できていない。
(俺はもう警官をやめたんだ・・・あるいはジェダイがフォースを棄てた感で
押し切ろうとするのも悪くは無いが、これは主題!
言葉の問題というよりも主に芝居の問題またはそれをOKにしたスコセッシの問題。)

ここのフラット感が、踏み絵を簡単にしてしまう日本人や
反対に踏み絵をしない日本人の深い葛藤の縁取りもぼやけさせてしまう・・・。
とはいえ、塚本さんと、窪塚くんのがんばりで十分に寄り添って観れるし、
スコセッシにYou talkin' to me?と言われたら、ハイこれ以上は欲しがりません・・と、
ひざまずいて、人よりも大事な国、自然よりも大事な共同体、
人間の命よりも大事な宗教なんて存在しないというテーマを
作品全体で表現されてますので十分に楽しめました~ということにしておこう。
冒頭とラストは華厳寺を思い出す。

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蛇足軒瞬平太

5.0哲学や宗教の本質を教えてくれる珠玉作品

2017年4月16日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

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Kazu Ann

2.5違和感

2017年4月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

北米版blu-rayで観ました。この時代の農民や漁民が流暢とまではいかないが英語で会話をしている。専門職の役人ならともかく読み書きすら不充分な時代にこれはないと思う。日本人役は全て日本人俳優で評価出来るが時代背景をもう一つ踏み込んで作って頂きたかった。最後にエンドロールのbgmに虫の音や波の音が静に流れているのが印象的。

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duralex

3.5神を信じる強さと宗教が持つ欺瞞のはざまで

2017年4月2日
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泣ける

悲しい

知的

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めい

5.0ぜひ原作とあわせて。

2017年3月30日
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日本人の存在意義を根本から考えさせられる作品。
ここで言う「沈黙」は何を表しているのか、そして宗教にすがる人間の愚かさを、
己の声に従う人間の強さを、
ぜひ感じ、考えて欲しい。
日本人ならば観なければならない。

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naomi

4.0TOHOシネマズ府中にて観賞

2017年3月30日
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shallowwhite

5.0傑作です

2017年3月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

それは予想を超えたものすごい作品でした。
時代の逆を進むような堂々の160分、私が観に行けた頃は既に1日1回のみ上映になっていたので、時間を作るのがとても難しかったです。
でも監督は自分の撮りたいようにするのが一番だと思っているので、こういった尺の長い作品はこだわりを感じて好きです。
そしてタイトルにあるように音楽がありません。
虫の声、風の音、潮の音で構成されているのですが、退屈どころか「だからこそ」胸に迫るものがありました。
OPからそれらの演出が効いていて、スタッフロールまでそれで締める。実に素晴らしかったです。
スコセッシなので遠慮のない演出で、弾圧している様は観ていて苦しさを感じるほど。
また当時の考察をきちんとしているのでしょう、日本人が観ていても違和感を感じずにスッと入ってきました。
またキャストも気になる人が多く「スコセッシの作品に塚本晋也が出演している」ってだけで、観ないという選択はありませんでした。
その塚本晋也演ずるモキチが真っ直ぐで素晴らしい。特に聖歌を歌っているシーンはかなり胸にくるものがあり、作品の中で一番印象に残りました。
そしてイッセー尾形の怪演。この作品を支配するかのような、ものすごい芝居を観せてくれます。

物語は基本ひたすらに重いのですが、それでいてどんどん引き込まれていくんです。
そして話が進むにつれ深く深く潜って行き、宗教そのものを超え、命の根元に迫るような内容でした。
スコセッシはこういった「誰かの生涯」を描くのが本当上手いですね。
70を過ぎても未だ衰えぬ素晴らしい作品、まさに傑作です。

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白波

5.0日本人の特質的な性分を映像化した作品

2017年3月26日
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鑑賞方法:映画館

カソリック棄教者の遠藤周作ならでは宗教観を見事に映像化した作品です。

カソリックの実直な侵略性と日本人の強情な保守性との争いにおいて、遠藤周作は正義を日本側においた。
豊臣秀吉も徳川家康も禁教令をだしたのは布教活動を積極的におこなうカソリックに対してであり、出島貿易を許されたオランダは布教を行わないプロテスタントであったと出島のオランダ商館長は手記を残している。つまり、禁教令は国民国家としての多民族化の拒否および文化侵略の拒否である。これは現在の移民問題にも通じる日本国が抱え続けているテーマである。また、他民族拒否の根底には神道および日本独自で発展した日本仏教という宗教信仰からくる異教排斥心が拭い去れない。

作中でも日本側の代表として長崎奉行が隠れキリシタンや主人公に改宗を幾度も促す。奉行は「本心でなくてもよい、形だけでよい」と訴える。日本人らしく本音と建前の使い分けろと指示するのだ。結果、本音と建前を使い分けられない者は死ぬことになり、本音と建前を使い分けた主人公の命は助けられる。そして、建前を覚えた主人公に奉行は一言「日本にようこそ」と告げる。また、本作で描いた本音と建前を使い分けろという奉行の真意は「建前であっても改宗し、本音の部分で"布教をおこなわない"カソリックを信仰するならば糾弾する必要はない。それはもはやカソリック教徒ではなく、まったく別の隠れキリシタンという存在なのだから。」というものであった。このあたりは恐ろしいほどに日本人の気質を描いており、日本は日本で有り続けるために狂信的なまでに保守の本質をもつ国であるというメッセージがあるように感じた。

上記のように私が熱い思いをたぎらせられるのもイッセー尾形さんをはじめ役者さんたちがとても素晴らしく、監督やスタッフの尽力のおかげで感動的なまでに完成度の高い映画になったからです。この映画に携わった皆さんに感謝を伝えたいです。

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TOY

4.0見てよかった。

2017年3月25日
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ぶーちゃん

5.0沈黙

2017年3月18日
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遠藤周作さんの原作未読で鑑賞させていただきました。
感想は、一言で言えば圧巻です...
普通の映画と比べれば長いですが、それでも詰め込まれている感じがします。
当時のキリスト教に対する価値観や思想、登場人物たちの様々な生き方。
キャストはとても豪華でした。スパイダーマンで有名なアンドリュー・ガーフィールドや浅野忠信さん。その中でも窪塚洋介さんが演じるキチジローの狡猾で、それでいて人間らしいキャラクターがとても良かったです。
また、機会があればもう一度見たいです。

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ジントニック

3.5もやもやします

2017年3月17日
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スコセッシ監督のファンです。音楽映画も好きです。

これは物語だから史実通りではないです。
貧農の生活苦と、布教活動への情熱はとても良く描かれていました。隠れキリシタンへの弾圧も凄まじい表現です。
隣の女性は後半、すすり泣きしていました。
私は冷静というか、感情があまり揺れ動きませんでした。
なぜなんでしょうね。

九州に生まれ育ち、天草四郎の事、隠れキリシタンの里の生活など、折々聞いてきました。
誤解を恐れずに書くならば
井上筑後守の話が説得力あるなぁと思いました。
日本が、中国の上海やマカオ、インドシナなどと
同じ路を辿らなくて良かったなと。
弱い立場の人達を虐げ、死をもって制するのはもちろん反対ですが。
遠藤周作の原作を読んでないので
なぜもやもやするのか?これから考えてみます。

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113/cocoro

3.5原作にはないラスト

2017年3月16日
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遠藤周作の原作が未読だったので午前中に読んで、その午後に観に行った。原作小説について言うと、まず初めから結論がわかり切っているのに読者を作中に引っ張り込んで離さない作者の筆には感嘆した。神の沈黙の中で信仰を巡って葛藤するロドリゴの心中を上手く捉えていた。
かなり原作には忠実。音楽が全くなく重苦しい雰囲気が作品全体を支配していて、残虐なシーンも隠さず出てくるので、正直観ていて胸糞悪い。テーマ自体もしっかり重くて、娯楽映画としての要素は全くない。妥協のない見事な芸術作品だ。
ただ自分が観ていて残念に思ったのは十字架と共に火葬されるラストシーンだ。原作ではロドリゴが最期まで信仰を捨てなかったかどうかは語られない。この終わり方ではスコセッシが読んだ沈黙のただの紹介になってしまう気がする。

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く

4.5異国による精神の侵略から国を守るためには、ここまで苛烈な弾圧をしないといけないのだろうか。

2017年3月15日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

​国体を維持するために特攻隊という非情な手段をとった戦時中を思った。守りたい気持ちはわかる。でもやり方は間違っていると思う。異国の脅威に民草を利用する為政者の傲慢さ。日本の統治が民草に満足感を与えるものだったら、基督教を信仰することもなかったのだろうから。
国という公、宗教という公。だが果たしてイエスは、公のために教えを広めたかったのだろうか。彼が救いたかったのは、あくまで目の前で苦しんでいる隣人ではなかったのだろうか。基督教は確かに強い。その強さが人を苦しめる。本来のイエスの教えでは、踏み絵を踏んではいけないなどとは言っていないだろう。形式的な信仰から、魂に基づいた真実の信仰への転化。「転ぶ」ことで、新たな形を見つけたのかもしれない。形式に捉われず、ただひたすら神を信じたキチジローこそが、イエスが思った真の信仰者だったのでは無いだろうか。

ほとんが自然音のみのBGM、コントラストの高い絵作り、真俯瞰からの映像など、印象に残る演出が多かった。

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かやは

5.0衝撃作です!

2017年3月15日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

色んな事を考えさせられる作品です。とても一言ではまとめられないです。何か言うのもはばかられる気がします。
原作未読ですが、是非読みたいです。

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柊木狂四郎

5.0人間は諦めないし救いはある

2017年3月10日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

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ころころりん

1.0見なきゃよかった。

2017年3月10日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

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にくまん

3.5ヘビーな感じ

2017年3月7日
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なかなか、ヘビーな内容でした。沈黙という題名の意味を知らずに観ましたが、信仰というものの本質を言いえて妙です。キリスト教徒でなくても、昔の過激な仏教徒にだってあった話かもしれません。神や仏は答えてくれないのは同じです。
しかし、宗教的信念で、極東の島まで危険を冒してくるというのは、恐ろしくもあります。共産中国や、その昔のソ連が宗教を禁じたのは、当然なのでしょう。

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kincyan1953

4.0二回鑑賞

2017年3月6日
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鑑賞方法:映画館

知的

寝られる

悲しい

1回目、レイトショーで見るも寝落ち

2回目、午前中ですべてを堪能。
日本の描き方、完璧。台湾だそうです。

ストーリーは重い、重い、、音楽はない

信仰の自由への道のりがどれだけ苦しいものかと、、

拷問シーンの塚本監督とお爺、見てて心配になる熱演。必見!
但し、催眠をよく取った上でご覧ください。

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とけとけ

4.5一度見ておいて良かった

2017年3月6日
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重く苦しい題材でしたが、一度見て良かったと思える作品でした。また作中で沈黙がとてもうまく使われていて、世界にどんどん引き込まれていきます。
沈黙したままの神にどう信仰を見出すのか。キリシタン弾圧の進む江戸時代、それはとても難しい問題だったでしょう。司祭達にとって、神を疑うことはとても苦しいことであるし、棄教をしなければ信者達が殺されていき、それでも救いの手は差し伸ばされない。「私は無に話しかけているのだろうか」と悩み、しかしなお信仰を捨てられない。どんなに辛いことだったであろうと思います。
この作品を見ていて思うことは、誰も間違ってはいないということです。信者を殺す側も決して快いわけではないし、棄教をしろという言葉に屈することも悪くはない。色々な考え方があってどれも否定することはできないのだと思います。
この作品を見て私が思ったことは、私たちが言葉や形に表さずとも「神はいる」ということです。それがこの作品の唯一の救いでもあるのではないでしょうか。

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Red