キセキ あの日のソビト インタビュー: 松坂桃李×菅田将暉、兄弟の絶妙な距離感をリアルに体現

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キセキ あの日のソビト

劇場公開日 2017年1月28日
2017年1月27日更新
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松坂桃李×菅田将暉、兄弟の絶妙な距離感をリアルに体現

いまや日本映画界に欠かせない存在となった2人の若手人気俳優・松坂桃李菅田将暉。そんな2人が、「キセキ あの日のソビト」(1月28日公開)で兄弟を演じた。年齢こそ松坂が上だが、実は同時期にデビューした同志であり、ライバル。そこに漂う絶妙な距離感を映画に反映させた。(取材・文/編集部、写真/間庭裕基)

映画は、現在歯科医師として働きながら、顔を出さずにアーティスト活動をする異色の4人組「GReeeeN」のリーダー・HIDEと、兄でグループの楽曲すべてをプロデュースするJINが、名曲「キセキ」を生み出すまでの日々を描く。

松坂は、菅田との共演を「本当に楽しかった」としみじみ振り返る。「この関係性は菅田とでしかできなかった。プライベートで仲が良いわけでも悪いわけでもなく、絶妙な距離感。お互いを本当に適当に扱っているというか(笑)。適当な距離感を保ち続けているがゆえに、この兄弟役を何も心配せずに一緒にやることができたんです」

菅田もこれに深くうなずく。実際のJIN、HIDE兄弟の関係性に「2人にしかないつながりがあるけれどベタつかず、けん制し合わずなフラット感」を読み取り、演じる上でもその雰囲気を大切にした。そんな劇中の兄弟の関係を、松坂との関係に重ねてリアルに体現する。「桃李くんとは仕事場でしか会わないけれど、デビュー当時からのつながりがいまだにどこかで……動向が気になるというか。それをそのまま(演技に)使ったような感覚があります」

松坂も、菅田の仕事が「もちろん気になる」と率直に明かす。「同じ事務所で同じマネージャーさんなので、自然と情報が入ってくる。筒抜けなんですよ(笑)。『(菅田が)こういうのやるんだ』と知ると、じゃあこっちも頑張っていかなきゃいけないなとも思いますし、ベタベタしない関係だからこそいいんだなって思うんですよね」

呼応するように「素敵でいて欲しいなと思いつつも、素敵なお芝居を見たら嫉妬はする」と複雑なライバル心をちらつかせる菅田と、「それも踏まえて、ともに闘っていける間柄でいたいですね」とほほ笑む松坂からは、良い緊張感が伝わってくる。

二足のわらじを履くHIDEと、父親に反抗しながらバンドを続けるも夢に破れ、「GReeeeN」の裏方に徹することを決意したJIN。現役で活躍する歌手と音楽プロデューサーを演じるにあたって、2人が本人たちから受けた影響は大きかったという。

松坂「JINさんは、とにかく説得力がある。『このタイミングでこの曲を出すのは、風が来たから俺はいけると思う』って言うと、どこか説得力があるんですよ。細かい理由というより、その言葉自体にすごく説得力があるので、『なるほど、確かに』って思わせてしまう。そういう吸引力がある方。すごく人に対して真摯で、真っ直ぐに向き合う方なので、そこはJINさんをやるにあたってとても重要なところだなと思いました」

菅田「HIDEさんはすごいです、本当に。演じていて勇気をもらいました。お医者さんを目指していて、親父もそうで、兄貴はこんなんで、自分のやらなきゃいけないこととか、能力とか、いろんなものが見えるんですよね、“弟”は。だからこそ悩む。そのなかでHIDEさんのとった選択肢は両立させることだった。現実は半端なくしんどかったと思います。どちらかだけとよく言うけれど、両方やるのが1番だと思います。そこを当たり前のようにストイックにやっているところが、HIDEさんの格好良いところだなと思ってやっていました」

今回、劇中で歌声を初披露した松坂は、「バンドメンバーとお客さんの力によって、今までにないくらい助けてもらいながらお芝居をする、“歌う”ということは今まで味わったことのない感覚だった」と述壊する。「すごく楽しくて、すごく勇気付けられました。後ろに心強いメンバーがいて、目の前にそれを受け止めてくれるお客さんがいて。そのグルーブ感というか、何とも言えない一体感。あれはなかなか味わえないです。貴重な体験でした」

一方の菅田は、初めて台本作りの段階から意見を出したといい、「チャレンジの現場でした」と振り返る。当初台本に書かれていたHIDEは、菅田の言葉を借りれば「“ザ・浪人生”」。確かにHIDEは医大受験に向けて浪人生活を送っていたが、違和感を覚えた菅田は、のちの「GReeeeN」につながる “特別さ”を出す為に音楽の趣向や服装を重視した。

「『GReeeeN』さんが、なぜ顔を出さずに活動をする形になったのかというところにあるドラマが本当に素敵なので、『真実をただ伝えるだけではなく、映画として面白いものにするにはどうすればいいのか』『どうやって勝ち戦にしよう』というのを、監督も含め、みんなで作れた」「ドキュメンタリーでもノンフィクションでもない難しいところを突かないといけないだけに、“JINさん感”や“HIDEさん感”、『GReeeeN』ならではのお話をどれだけ詰め込めるかが大事でした」

そんな菅田は、共演した横浜流星成田凌杉野遥亮とともに「GReeeeN」の「キセキ」「声」「道」をカバーし、JINのプロデュースで「グリーンボーイズ」として歌手デビューを果たした。撮影時には「頑張ってみんなで(声を『GReeeeN』に)寄せた」と話し、あくまで“演技”として歌唱した菅田にとって、これは驚きの展開。当初から計画されていたものではなく、今作の打ち上げで「GReeeeN」の楽曲を楽しそうに歌う4人の姿を見た製作陣の熱い思いで決定したという。

「嬉しかったですね。僕らのこの楽しいものづくりの時間でやったものが伝わったんだなって」「最初は、『簡単に音楽の世界になんて手を出せないよ』って思っていましたが、そう(好きと)言ってくれる人がいるなら、楽しみたい」

思いがけず“歌手活動”をすることになった「グリーンボーイズ」だったが、1月7日には埼玉スーパーアリーナで開催された「GReeeeN」デビュー10周年記念ライブ「あっ、リーナ、ども。はじめまして。『クリビツテンギョウ!? ル~デル~デ』」にゲスト出演。オープニングアクトを務め、約1万6000人の観客の前で「キセキ」「声」の2曲を披露した。

ライブまでまだ日数があったこの取材日、一大イベントを控えた菅田は「ビビるでしょ、おもろすぎるでしょ!(笑)」と大興奮。松坂も「凄いよ! 普通、僕らじゃ経験できないよ!」「もう一生ないぜ、そんなこと」と“弟”の晴れ舞台に胸を躍らせていた。

結果は大成功。「GReeeeN」にちなんだ緑のペンライトが無数に揺れるなかで、菅田は“歌手”として観客を魅了した。ステージ上に松坂の姿はないが、それでいい。それが、菅田と松坂が演じたHIDEとJINのリアルなのだ。

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