ネオン・デーモンのレビュー・感想・評価
全127件中、41~60件目を表示
エルファニングが好きで、そのために見たので、内容はちょっと想像任せ...
エルファニングが好きで、そのために見たので、内容はちょっと想像任せのところが多くて、厳しいですが、とても満足できました。作中でエルにどんどん吸い寄せられてしまっていく人々のように、見た人もきっと終わった時に好きになってしまうと思います。
まるでエリザベート?
主人公を殺して食べた女性3人の求めているものは、女性が求めがちなものの代表なのでは?と思ったり。
ルビー→愛
サラ→若さ
ジジ→美貌
ルビーは血で満たされた風呂に浸かりながらも表情は虚無。ジジは嘔吐に加え腹を割いてせっかく食べた主人公を出している。唯一望みを叶えられた(っぽい)のは有名カメラマンに指名されたサラのみ?
浸かりたい衝動にかられ手にとってしまった
2017年も残りあとわずか。
今年のはじめに観た作品「ネオン・デーモン」
「ドライブ」「オンリー・ゴッド」の監督作品では
あるが私はただただ、エル・ファニング好きという事で館に足を運び観た。その時の感想は音と映像が良い。ストーリーがわかりやすい所が恐ろしく思える。
今年も残すところあとわずか。
ニコラス・ウィンディング・レフンの作品を
もう一度堪能したくなった。
ニコラス・ウィンディング・レフンの中の
エル・ファニングを観たくなった。
ただただそれだけだ。
力技のサスペンス
何かが起こりそうという期待感とビジュアルで後半まで引っ張った力技は凄いと思った。キアヌリーブスの無駄とも思えるキャスティングやいきなり部屋にピューマが入ってくるのも、何をされるか分からないカメラマンも意味深な図形も主人公に嫉妬するモデルや異常なメイクさんもサスペンスの駒としては充分だったのに結末としては意外すぎて期待とは違う方向に行ってしまった。クセのあるこれらのキャラクター達の活躍をもっと見たかった。
監督に納得
田舎町からモデルを目指して上京した女の子の成り上がりを描いたファッション業界版ブラックスワン的な作品
煌びやかなモデル業界、華々しいのは表層だけ…果たしてその実態は…?
古めかしいシンセ音とスタイリッシュな映像表現だなー、と思ってたらどうやらドライブの監督とのこと
なるほど納得
ボヤッとした単調な画面が続いたと思いきや、急にビビッドな色調に転換したり、シーンによっての明暗が激しい
業界の表と裏を表してるのか?
とはいえ、ちょっと単調なシーンの長回しが多くて気が散る場面が多かった
エルファニングのヌードは拝めなかったが、その他キャストのヘアーにはばっちり黒いモヤモヤ
子供らこんな映画観ないんだから、出したらいいのに…
エル
全然あり。すごく今な気分な気が。
ヒップホップ以降とでも言うか。
相変わらず原色ライティングに、変なレンズフレアがバンバン入るけど、なんだか今回はあり。昔流行ったラシャペルの陽気さ抜いたみたいな、紀信とかにも近いみたいな。アラーキーじゃないみたいな。ダサいけど、直球具合なんか悪くない。
黒Tにネックレスの巨匠写真家とか、Tシャツみたいな彫りの入った上半身のメイク兼エンバーマーとか。思い出したのは、バーホーベンのショーガール。微妙にB級で、いかがわしくて。
美しいは、恐ろしい
若さと美貌を兼ね備えた少女がファッションモデルの世界に足を踏み入れる。が、そこは…。
ファッションモデル業界版「ブラック・スワン」と言った趣向のサイコ・スリラー。
きらびやかで華やかなのは表面上だけ。その実態は…
異常なまでの美への執着心、嫉妬、欲望…。
自分がトップになる為なら、周りのライバルなど。
愛憎渦巻く女たちの地獄絵図のような激しい争い。
題材的には特別目新しいものでもないかもしれない。ひょっとしたら以前にも似たような作品があったかもしれない。
しかし、鬼才ニコラス・ウィンディング・レフンが鮮烈なビジュアルで見せる。
明暗交錯する映像、インパクト抜群の音楽が幻想的な雰囲気を創る。
特に音楽は映像にマッチし、非常に耳に残る。
監督十八番のバイオレンス描写は全体的には抑え目だが、要所要所で強烈。
ラストの“アレ”はバイオレンスと言うより、エグい。
官能描写と言うより、ある“人物”へのキスや愛撫はもはや変態。
主人公のジェシーは確かに無垢な女の子だ。
が、ステージ・ディレクターから「トリは君だ」と言われた時、ほくそ笑む。
他にも彼女の野心が垣間見え、徐々に浮き彫りになっていく。
彼女の美は周囲をも狂わせる。
メイクのルビーはジェシーの美の虜になるが、拒絶され、その仕返し…。
モデルの世界なので美人ばかり。
しかし、美しければ美しいほど、メイクなどで美を追い求めるほど、おぞましい。
ファーストカットシーンがすでに作品を物語っていた。
美しいは、恐ろしい。
キュートで清純な魅力のエル・ファニングの体当たり熱演は見事。でも、ヌードだけは見せられなかった(>_<)
ジェナ・マローンの狂演が印象に残る。
キアヌ・リーヴスは僅かしか出ないが、粗暴な役柄もなかなか。
凡人
出演者が目当てで鑑賞すれば、その出演者が自分のイメージとは違ったキャラなだけで『駄作』と吐き捨てる人のレビューに何の意味があるのだろうか…。まぁ、限りなく駄作に近いアート系シネマなのは間違いない。個人的には、斬新な映像が見れたから満足
悪魔に魂売ってでも
映画全体として見た目がとにかく良すぎる。ビビッドな色彩や女性達の長い手足や滑らかな肌。
生まれつき超可愛いくて素朴なジェシーが、自分の真価に気づいて魔性になっていく様にドキドキする。
美しいジェシーを軸に、その他大勢のモデル達は嫉妬し、ルビーは愛欲と拒まれた恨みを抱き、皆一様に狂っていく。
ジェシー自身も周囲の激情に巻き込まれてむごく殺されてしまう。選ばれた美人でも、器はただの弱い女の子で、「美」の概念にとり殺されてしまったように感じた。
ジェシーの死体を食べることで、モデル達は美しさを引き継ぐけれど、長くは続かない。オカルトっぽい展開だけど、美しさに呪われて彼女らは死ぬんだろうな。
なんとなく、利己的遺伝子の話を連想した。ちょっと違うんだけど、個体を超えて「美しい」という概念だけが女性の体を渡り歩く感じ。
登場人物全員、碌な目にあってないのに、それでもやっぱりキレイって良いなと思ってしまう。内面の美しさが云々みたいな言説が空虚なキレイ事に感じられるほどに、作中のキレイ・可愛いには説得力と力強さがあって、それが美しさの魔力なんだろうと思う。
半自伝的アート
『Drive』のN.W.レフン監督の最新作。
ポスターの美しさに惹かれ、数ヶ月前に鑑賞したが、未だにその衝撃が想起されることがあり、ここ1, 2年の映画の中では明らかに異彩を放っているものの1つ。
ストーリーは、まるで『ブラック・スワン』である。しかし、ブラック・スワンが白黒を基調とした、ややクラシカルなイメージがあるのに対し、本作では終始色とりどりで強烈なネオンサインやフラッシュが観る人を襲う。
さらに、まるでディスコに身を置いているかのような芯から震える重厚なサウンドと、現代美術あるいはシュルレアリスム絵画を想起させるような狂気的な画と息苦しさをも感じる静寂が、イヤというほど観客を惹きつける。
主演のエル・ファニングは当時弱冠18歳、大人の妖艶さと子供の儚さ・危うさを兼ね備えた、今が旬の女優である。本編通り、性的な興奮とともに、独占欲をもかき立てられる。
そして、凄まじいほどの映像・音響にトランス状態になっている観客らに叩きつけられる、ショッキングな結末である。あれで全て持っていかれる。
内容が薄いという批評は全く意味をなさない。これはN.W.レフン監督の前衛芸術なのだと理解した。
(追記)2017/09/10
2度目の鑑賞後にふと思い浮かんだことを記す。
本作の公開後、暫くしてレフン監督の『オンリー・ゴッド』の撮影裏を彼の奥さんがカメラで撮っていた1時間ほどのドキュメンタリー『My Life Directed By Nicolas Winding Refn』が公開される。
そこには、『ドライヴ』の成功による周囲の大きすぎる期待とプレッシャーに苦しむ姿があった。
周りの人間は良い作品だというが、彼自身確たる自信が持てず、イライラを募らせ、妻とすれ違いが生じる場面も記録に収められている。
『ネオン・デーモン』のエンドロールに、「リヴへ、愛を込めて」という言葉とともに、美しい曲が流れる。最初歌詞の内容も本編と全く無関係でピンとこなかったのだが、2回目で上記のドキュメンタリーを観た直後だから感じたのは、この歌詞が奥さんから彼への言葉にぴったり当てはまるということだ。曲は、Siaの”Waving Goodbye”、別れた彼へのラブソングである。レフンとリヴは離婚してはいない。しかし、”Tells me I should treat myself better”や”You’re too crying feel so bad But can I lie down”など、巨大なプロジェクトを創作するレフンを支えるリヴの想いに重なる。
リヴはレフンに家庭的な男であってほしいと願う。しかし、彼のプロジェクトの大きさもよく把握しているリヴはそれは単なる理想でしかないこともわかっている。リヴは彼を支えなくてはいけないこともよくわかっているが、一方で彼女自身、もっと自由になりたいと心の内では思っている。それでも、彼を愛しているのだ。
しかし、その想いは一方通行ではない。リヴは『オンリー・ゴッド』を最後まで応援してくれた。カンヌではリヴも彼と同じくらい緊張したと言っていた。彼女のおかげで『ドライヴ』の呪縛に屈することなく新作を作り上げることができたのだ。レフンもそんなリヴを愛しているし、彼女の想いは痛いほど理解している。
この”Waving Goodbye”は、彼女の想いもよくわかっているというレフンからのメッセージなのではないか。もっと言えば、『ネオン・デーモン』が、成功への欲望に取り憑かれてしまう、レフン監督の半自伝的物語なのではないだろうか。
『ドライヴ』による成功の呪縛が取り除かれた今、『オンリー・ゴッド』『ネオン・デーモン』と、レフン監督の真の才能が解き放たれ始めた。
全127件中、41~60件目を表示