劇場公開日 2021年2月27日

「事実の映画化」太陽の蓋 mattsymonさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0事実の映画化

2016年7月9日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

難しい

この映画は原子力エネルギーのダークサイドを視覚化している。全編を通じてフィクションのような「太陽の蓋」のシーンは「チャイナシンドローム」と双璧であり、その違いはノンフィクションとフィクションの違いだ。

これがノンフィクションの映画化作品である。

原子力村の亡者たちはフクシマ原発事故に蓋をしようとしている。しかし、事実を実名入り映画という手法で再現したセミドキュメントタッチの作品は、社会がフクシマ原発事故を葬り去ったときに蓋棺事定の故事、永遠に事実の記録として残ることになり、そこに制作者の意図が読み取れる。

重いけれど観なければならない一作。    文責:松下 哲雄

mattsymon