劇場公開日 2018年4月20日

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「ポップカルチャーの氾濫に溺れる!」レディ・プレイヤー1 ヒートこけしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ポップカルチャーの氾濫に溺れる!

2018年4月14日
iPhoneアプリから投稿

あの映画、アニメ、漫画、ゲーム…あらゆるポップカルチャーの氾濫に溺れる(「オタク的な意味で」本作を味わい尽くすことは不可能に思える)。3Dとの相性も抜群でまさに世界に没入する感覚。個人的には「80年代のあるホラー映画」との度を超したクロスオーバーに驚愕した!

物語はオタクの願望をそのまま映像にしたようなもので正直甘々。「現実世界に希望を見出せず、仮想世界に逃げている主人公がやがてどちらの世界も救うヒーローになる」「仮想世界での交流を通して好きになった女の子が、現実でも普通に可愛くて最終的には主人公と恋仲になる」という具合。あまーい!

とはいえ「現実だけが本当の意味でリアルなんだ」と登場人物に語らせることで、仮想世界へ耽溺することに対して申し訳程度に釘を刺しているので良しとする!

スピルバーグの手腕が一番発揮されているのはカーレースシークエンス。マイケル・ベイも真っ青の速さなのに、何が起きているか分かるという熟練の技。しかも極めてバーチャルな描写ばかりなのにBGMはなくタイヤ音やクラッシュ音のみで、70年代のアクション映画のよう。そりゃ『激突!』の監督やもんな

今まで色んなポップカルチャーに触れて来た人ほど楽しめるけど、重要な点は主人公が丁寧に説明してくれる親切設計なんでポップカルチャーに触れてこなかったそこのあなたも是非!スピルバーグが映像史を更新してきた!

ヒートこけし