ルームのレビュー・感想・評価
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終わりから始まる希望
公開当時『埼玉少女誘拐事件』と時期が重なって考えさせられた映画。
普通の映画なら監禁に絞って、脱出したらハッピーエンドでエンドロールなのに、その後を描くとそれはもう見ていて苦しくなる。
母親の「同じ歳の少女はたくさんいるのになぜ私が?」と恨みたくないのに同級生を恨む心。
大事な娘が戻ったものの、その隣には憎い犯人の血を引く孫。
同情してる風で厭らしい質問をするマスコミには嘔吐が出た。
それでも無菌室の様な地獄から出た息子は、ドキドキしながら葉っぱは本当にあったんだと、TVと小窓で見ていた物を触れるのと一緒に世界も広がる。
歩幅も増えれば接する人も増える。
楽しいことも危険なことも増えるけど、それは部屋の中では経験できない大事なこと。
これからも親子、家族は好奇の目に晒されるだろう。
そんな中にも幸せはあると信じたい。
設定が怖すぎ
設定が怖かった。
あんな状況下で、まともな思考回路を維持するのは大変難しいことだと思う。
犯人はなんで連れ戻さなかったのかとか、
疑問は残るけど、
終始、設定に引き付けられた。
まるで実話を見ているような怖い内容。
だけど実話だったら、これくらいのことでは済まないだろうけど。
子役がとびきり美形。
こういうところもフィクションだなあとおもわせる。
監禁事件とその後をリアルに描く
日本でこういう事件を元にした映画をとると胸くそ悪い作品になりがちだが本作は違う。胸くそ悪くなんかしなくても良い映画は撮れるという見本。
退屈だった
主役は、精神が不安定な母親と、新しい環境にすぐに適応していく男の子。
母親を男児が勇気付けていく話。母親に感情移入したなら、母親を見守る我が子に女性は心温められるだろう。
だが私は、母親が男の子に当り散らす場面が多く、子供が可哀想に見えてしまい、母親には感情移入できなかった。作中でも母親は祖母に「もっとわが子に優しくしなさい」と注意される。
監禁を題材としてるが・・・・わが子を愛してるにも関わらず、言うことを聞かない子供にイラつき、当り散らしてしまう普遍的な母親心理が裏テーマとなってる。
誰に感情移入するかで、この作品の評価は全く異なると思う。
女性は母親に感情移入(共感)することが多いと思うので、主に女性向けの映画だろう。
あと、ストーリー的には祖父が男の子を拒絶したままその後が語られておらず、ハッピーエンドとは解釈できない。かといってバッドエンドともいえない。中途半端な良くわからない終わり方。なので、娯楽性は低い。
かといって、ドキュメンタリー的に見るにしても、色々とリアリティにも欠ける。例えば、住宅地の物置の中に閉じ込められてる。男が外出したときに、大声で助けを求めれば、周辺住民に助けてもらえる状況。周辺住民の声も普段から漏れ聞こえないとおかしい状況。だが、7年間も監禁された後、わざわざ手の込んだ方法で脱出を試みる。
まあこの母親に感情移入できるであろう女性なら楽しめそうです。自分は視聴対象層ではない上、突っ込みどころが満載で、暗く地味で、ただ退屈でした。言うことを聞かない子供をただ怒鳴るのではなく、子供を諭す優しい母親が見たかった。
感動のみ
ずっと観たいと思っていた作品
やっと観れました
狭い'へや'で育ったジャック
7年監禁されてきたジョイ
親子愛ストーリーかと思ったけど
誘拐監禁事件のその後を描くっていう焦点が
とても良い作品だと感じた
ジャックがバァバへ言う
「I love you, grandma」で号泣しました
劣悪な環境におかれても
未来を信じて戦う親子愛が素晴らしかった。しかしながら、母親の辛さは子どもの比じゃない。
時々何年間も監禁されてる事件がニュースになるが、こんな感じなのかな、と想像すると苦しくなります。
今の生活の有難さ
アカデミー主演女優賞を受賞したしたブリー・ラーソンはもちろん、その息子を演じたジェイコブ・ トレンブレイも素晴らしかった。
二人とも難しい役柄だった。
最近「ある奴隷少女に起こった出来事」という本を読んだ。1800年代、アメリカ南部で奴隷として扱われてきた少女の実話だ。奴隷制度から逃れるため、祖母の家の中の立つことすらできない狭いスペースに7年もの間隠れており、冬は凍傷に、雨が降ったら全身がずぶ濡れになるような過酷な環境で生き延びた。
こうした特殊な環境に置かれた経験は癒えない傷を残すだろう。
普通に生まれ、普通に生活していること。愛すべき人々に囲まれていること。これがいかに有り難いことか。
こうした作品に触れると、改めてそう思う。
被害者のその後に焦点を絞ったのは素晴らしい
ジョイの誘拐やレイプを描かなかったことに好感を持った。そういうシーンは「ショック効果」「怖いもの見たさ」または「ポルノ的要素」つまり「リアリテイの追求」というより、エンターテイメントになってしまい、こういう犯罪の真の問題点に焦点が当たらない可能性があるからだ。また、加害者の方が捕まったのか、どうなったのかが全く語られないところにも好感を持った。「犯人は裁かれた、被害者は家族の元に帰れた。良かった~」と、観客の正義感が満たされてしまうと、被害者の気持ちやその後に興味が向かない。なので事件の詳細、加害者の話はバッサリ切り捨てて、真の問題である被害者のその後に焦点を絞ったのは素晴らしいと思った。
今までに見たことないシチュエーション
レイプ犯に軟禁され、小さなプレハブ(ルーム)で、その犯人との間にできた幼い息子ジャックとともに暮らす女性ジョイと、脱出後を描いた物語。
青春を奪われたジョイと、ルームで生まれて外の世界を知らなかったジャック。この映画では、軟禁生活よりもその後の生活に焦点が当てられているのがよかった。
現実でも、たまにこういった悲惨で想像もつかない事件があったりする。脱出できてよかったね、ではなく、その後どういったことが待ち受けているのか、それも知るべきだと思った。
そしてジャックを演じるジェイコブ君、演技力がすごすぎた。。。
拉致監禁された女性とそこで生まれ落ちた男の子の再生の物語。絶望的な...
拉致監禁された女性とそこで生まれ落ちた男の子の再生の物語。絶望的な状況からの脱出劇というサスペンス性や、文字通り閉ざされた環境からの解放という心理的複雑性は、そこまで掘り下げておらず、もっと深い内容で作ることもできたと思うけど、子役の男の子の純真な輝きは特筆すべきものがある。
ルームを抜けても幸せにはなれない。
この映画を見てもいい気分にはならない。想像力を掻き立てられる、そして、自分だったらどうするか、映画の中の世界ではどんなことが起こっているのか、考える。そういう思考的な楽しさはある。
グサグサくる
子どもの純真で素直な言葉がこうも心に響くか、と。
テーマがテーマだけに、面白いとかそういう類ではないし
脱出後の「ママ」の行動には「もっとしっかりしろよ!」と
正直イラつく場面もあった。
でも7年間の監禁なんて想像を絶する苦しみだろうし、
脱出したからって傷が癒えるわけでもなく、
むしろ深まる傷もあるということに気付かされた。
全体的に重たい話ではあるけれど、一筋の光になるのはやはり親子の絆。
親は子に、できるだけのモノ・コトを与えたいと願うけれど
子も親に(無意識かもしれないけど)多くのものを与えてくれる。
未熟な自分(親)を自分でしっかり受け止めながら、
子との関係を築いていきたいと思った。
いかにして部屋から出るかを描いた映画かと思いきや、部屋から出てから...
いかにして部屋から出るかを描いた映画かと思いきや、部屋から出てからが本当の闘いだった。観ていてとても辛くて、どうか幸せになってほしいと思った。
初めて原語で見たEnglish映画
最初の半分で親子がトレーラーを抜け出し目標が達成されてしまった時は驚いたけど、そこから始まる人間ドラマがまたよかった。
10年以上の空白を抱え、世の中の変化についていけず戸惑い好奇の目に苦しむ母親とその息子ジャック。少し辛くなる時もあったけど最後はあたたかい気持ちになれました。
2016年
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