劇場公開日 2017年9月15日

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「リドリー・スコット翁のやりたい放題!」エイリアン コヴェナント バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5リドリー・スコット翁のやりたい放題!

2017年9月16日
PCから投稿

怖い

興奮

『エイリアン』一作目の監督は確かにリドリー・スコットだが、最初にアイデアを考えて脚本化したのはダン・オバノンだし、強烈なクリーチャーデザインはギーガーがもともと描いていたものだし、ギーガーとスコットと引き合わせたのはオバノンだし。ほかにもウォルター・ヒルら大勢の人材が関わっていて、スコットが「シリーズの生みの親」かどうかには議論の余地がある。

しかしスコットは敢えて『プロメテウス』『コヴェナント』と続けて「エイリアン」伝説のはじまりを描こうとしている。ぶっちゃけ後付けの前日談は蛇足になりがちだが、スコット翁の「オレにとって「エイリアン」はこうなんだよ!」と宣言するかのごときやりたい放題はある意味で痛快。神話をモチーフにしまくっているせいで「エイリアン」の神秘性が逆に薄れた感はあるが、『プロメテウス』よりもアクション/スリラー感が増して娯楽に寄っている分、今回の方が単純に楽しめた。

村山章