リップヴァンウィンクルの花嫁のレビュー・感想・評価
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人を疑うこと、信じること。
安室は、相談相手もいなくSNSに日常の不満をこぼすような独りぼっちの女の子を探していたんだと思います。
お人好しで純粋で、頼れる人も居なそうな七海は、一緒に死んでくれる人を探してほしいという真白の依頼に、ぴったりくると思ったのでしょう。
救いようのないほど簡単に騙されてしまう主人公。ウェディングドレス姿で真白の横で倒れている七海を見て安室は、どうしようもなくバカで可哀想な女の子だな〜と思ったのでしょうか。しかし、七海は生きていました。真白の死を大声で泣きながら悲しむ彼女の姿を見て、次々と降りかかる不幸に翻弄されながらも、まっすぐにひとを信じ、愛し、愛され、命を救われた彼女の強さに驚いたと思います。引越しの手助けをした安室には、なんの裏心もなかったのではないでしょうか。
人を信じること、疑うことについて考えさせられました。意見は別れると思いますが、いい作品だと思います。
ランバラルの友達だから
・七海の堕ちっぷりがスゴく生々しく描かれていて、観ていて引き込まれていった。
安室や真白の当初の思惑とは違うラストになり、本心を知らずに成長していく七海は素敵だと思った。
・安室の終盤シーンは好きじゃなかった。人の人生や生命までも平気で騙してきているのに、あんなに号泣するのは観ていて引いた…。
・真白に感情移入出来なかった。観ていて何故って気持ちばかりになった。
謎解き要素多い作品
Amazon primeで鑑賞。
岩井監督作品はアニメ版の「花とアリス殺人事件」以来。
謎解き要素が多く、尺が長いわりに飽きずに楽しめた。
レビューやネタバレ見ても、いろいろな解釈がある模様。
独特の映像美も健在。
監督てあり、クリエーターでもある岩井監督の強みが生かされていると思います。
「花とアリス」でも、岩井監督自身、デジタルの編集ツールを自在に使いこなして作品の細部まで仕上げにこだわると関係者の方から伺いました。
バンドで音楽活動もされていたりと根っからの表現者なんでしょうね。
岩井作品では一番好きかも
・黒木華ワンマンショー
・お義母さんに責められてしゃっくりと吐き気を催す七海(黒木華)の演技スゲェ
・ひとり追い詰められいっぱいいっぱいになる七海のいじらしさと弱さと漬け込まれやすさが凝縮した場面だな
・突然の花婿で重婚設定の紀里谷和明ww
・真白(Cocco)の存在感がパねえ
・七海と真白がクラゲの水槽の前でグラスに耳をつけて話すシーンに涙「海の底にいるみたいな音がする」
・七海と安室(綾野剛)の間が雇用関係に終始してたのが清かった
・綾野剛の飄々とした人材派遣何でも屋っぶりが見事
・軽部アナ、堀潤、野田洋二郎などカメオ出演
・もう少しタイトで、終盤でどんでん返しがあればもっとよかったかも
岩井俊二ワールド
昔ほどの鋭さがないという意見もあるが、岩井俊二世代からすると新作が出たというのがとてもうれしかった。
現代ネタを取り入れていてよかったし、読めない展開も。
わかりやすい作品ではないですが。
贅沢で有意義な3時間
美しい映像と岩井俊二監督らしい雰囲気に包まれたとても良い映画だった。俳優たちの演技も素晴らしく、この物語の世界観にすごく引き込まれた。180分の作品だが、それが全く苦ではなかった。「長く感じなかった」ではなく、「長さが苦にならなかった」映画。中盤からもっと見たい!という思いで頭の中がいっぱいだった。説明が難しいのでまず1度見て欲しい。
この映画は、言ってみれば2部作のようなもので、前半と後半で結構話のストーリーが違う。
前半は、主人公が周りの人に流され、苦労しながらも生きているなぁという印象。旦那の浮気相手の彼氏を家に入れてしまったり、メイドで100万なんていう怪しい仕事を引き受けちゃったり。
後半では、cocco演じる真白との可愛く愛おしい関係性が描かれて、とても現実世界とは思えないような雰囲気だった。特に、ウェディングドレスを着て、ベッドでキスをするシーンなんかはとても素敵で、女同士とか全然気にしなかった。
最後のシーンも娘を分かってあげようとする母の姿がとても良かった。それに心打たれた安室も良かった。
邦画の中でTOP10に入るぐらい好きな作品だった。
些細な嘘から「普通」の日常が壊れていく。壊れた生活の果てに女は小さな幸せを見つける。
2時間59分と長い作品。途中で長いなと思う瞬間があり、終わって時間を見たらそういうことか、と納得。
七海の性格からくる物語の展開がなんとも情けなくもあり、苛立たちさを感じさせる場面あり。こういう女を見ると腹が立つ。それくらい描写が優れている。
七海と真白のキスシーン(ウェディングドレス姿)がとても綺麗でその辺は岩井俊二監督作品ならではといった感じ。
七海役の黒木華さんのメイド姿もコスプレ的な要素として可愛くて好き。
真白の母(りりィ)のシーンは圧巻。深い悲しみ、怒り、後悔、行き場の無い想いが「人前で裸になる」という行動を引き起こす。そこには激情がある。ただ、音楽とスローモーションで誤魔化されてしまった感も否めず、改めて芝居をもっと、もっとじっくり見てみたいと思った。
派手な演出はないが…。
前半から中盤にかけてはとても単調なストーリーで、後半から本編、本題に入って来る感じ…。
最後まで観ないと分からない内容。
印象に残ったのは、「みんなはこんな私に優しい。有り難すぎて申し訳ない」と嘆く台詞。
ネット社会の本質
麻薬等に依存する者や、仕事中毒の典型的な末路は、すぐに想像できる為、多くの人は危険を避けられる。世界を覆い尽くすお金にも同じ事が言えるが、次に世界を覆おうとしているネットについては、典型的な末路を私達は知らない。お金がなければ誰も、生きていけない様に、現在、既に、ネットにアクセスできなければ生きられない時代になりつつあるのに。
うーん
すっきりしない。
結局最後まで綾野剛が一枚上手なままですよね。
あのキャラにどこかに欠点が欲しかったです。人前で脱げるのは欠点ではない。
Coccoが居なかったら観るとこなしでしたね。辛口ごめんなさい。
良くも悪くも稀有な存在 岩井俊二
黒木華は好きな女優さんだったけれど、あまりに同じような演技が続いたせいか飽きた。おそらくアドリブで動いてるCoccoに対するリアクションも恐ろしくつまらない。
何か惹きつける力が足りてない。
がっ、
映画としては面白かった。
乙女なんだね岩井俊二。
諦観と崩壊と再生と
遂に観た。岩井俊二好きやし、ずっと観たかったけど、現実がこんな現実なもんだから、こういう、感情に語りかけてくる系の、日常の辛いやつどーんって感じで迫りこられてくる系浴びたら、もう死ぬなって思って避けてたんだけど、遂に見てしまった。
諦観と崩壊と再生の物語だった。だから、最後、再生した(新たな0に戻った)から、なんとか救われたんだけど、最初の方の諦観と崩壊の部分で心が抉られ過ぎて、昨日と今日、かなり鬱キメてた。
ネットで買い物するみたいに、あっさりと彼氏ができる感覚。現代人ならわからなくないはず。特に、私みたいにマイノリティーで、出会いはほぼネットの人間には、グサリと刺さりました。
真白(Cocco)のことは、書かないでおきます。観てください。
ずっとこの中にいたい
■好きなところ
二人の心の通わせ方、やりとり、話し方。仲がいいって、こういうことなんだ。
■嫌いなところ
簡単に殺さないで。でもまあ、理由は自然だけれども。
病んでる人がAV女優ってありきたり。でもまあ、わかりやすいかー。
綾野剛
リップヴァンウィンクルの花嫁観ました。この岩井俊二な空気ひさしぶりに摂取した…岩井俊二のね、映画の最後の余剰の空気めちゃくちゃ好きですよ。とてつもなく雰囲気映画で、ただのサブカル野郎の脳内スケッチで、岩井俊二映画の感想で「考えさせられる…」とか言ってるのは高校生か最悪無知な大学生だけなのですぐ分かるという豆知識もあるんですけど、何を差し置いてもこの映画でとにかく際立った特異は綾野剛のキャラですよね めちゃくちゃ面白いキャラですよね めちゃくちゃ悪役なのに唯一の味方 ふしぎで面白くてとにかくそこが面白い 内容の割に尺が長いんで2、3分割して観ると良い
黒木華ちゃんがイノセントでうつしくて可愛くて愛らしくて演技うまくて最高なのはいわずもがなです
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