骨のある作品
骨のある作品って感じです。はじまって何分かで、ちゃんと見よう、って気になります。
向こうの政治情勢を知っているわけではないので、わからないところもありながら、それぞれの哀しさは伝わってきます。
しかし終盤の銃撃戦はこの映画に必要だったのかは疑問。紛争の不毛さを訴える内容という印象があるだけに、映画的なアクションになっている部分はちょっとがっかり。
でも、こういった内容だからこそバッドエンドを避けたラストは蛇足であろうが胸を打たれます。
邦題はディーパンでいいのでは
スリランカの国内情勢を把握していればもっとハマるかも
スリランカ人の髪の毛が印象的
なんだかパンクな映画
終わってみたら、なんだかパンクな映画だった。
ハッピーエンドなのだけれど、ハッピー感は少ない。
よかったねというよりも、力で勝ち取ったね、という感じ。自分としては、なんだか祝福しきれない。
お前ら、拳銃ぶっ放していっぱしのギャングを気取っているけれど、昨日まで内戦やってた人にかかったら、たった一人相手にひとたまりもないぞ、という非暴力主義者からの抗議なの? 自由は自分の力で勝ち取るものという自由主義者からの啓蒙なの? 移民にもいろいろ事情があるんだという人道主義者なの? いろいろ考えてみたが、やはり俺にはパンクにしか見えない。
見た後で上のような感想を書いた。これから、皆の評価を見に行ってきます。
見てきました。まずスリランカ政府とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) による内戦1983-2009の悲惨さを知ることでした。政府軍が、市民や兵士の投降を認めず、タミル・イーラム解放のトラの幹部と住民を全滅させてた地域すらある、ということを知ると、内戦で家族すら守れなかった主人公のフランスでの戦い、という図式がわかる。
以上です。最後はイギリスに行ってたのね。なんでみんなわかるの?
生きるための闘い 愛する誰かを守る闘い に圧倒されました 奥さんと... 
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生きるための闘い 愛する誰かを守る闘い に圧倒されました 奥さんと2人の娘さんを殺されて 苦しむディーパン 今度こそ 嫌われても 何が何でも守りたかったのかな 生き抜く厳しさをよーく知ってる彼らが 最後に子供と一緒の穏やかな表情を見れてよかった! 生きる闘いに散っていった人たちの思い出を背負って 消えない傷をかかえてる感じが 切なかった
スリランカ内乱
スリランカの内乱で鎮圧されたタミル人たち、亡命するためそれぞれ事情を抱えた見知らぬ三人で家族を装い、フランスに入国する。
父、母、娘という偽家族が暮らし始め、入居したアパートの管理人を務める。
父は元兵士で真面目で堅物、母はいとこのいるイギリスに行きたい。
娘はいろんな問題があるものの順応も早い。
アパートにはギャングがたむろしており、勢力争いが起きていた。
ラストが最高!
愛って大切だ。 内戦の傷跡、移民問題、薬物… 僕には良く分からなか...
愛って大切だ。
内戦の傷跡、移民問題、薬物…
僕には良く分からなかったけど、
現代社会の課題が積み込まれた、
深い作品だったと思います。
面白さが分からない
評価は高めだけど、何が言いたいのか分からない。
色んな出来事の断片が散りばめられてる物の、断片があるだけでどうなったのか分からないまま終わる。
感動も無く、苦しみや幸せ感も弱く、恐怖や緊張もイマイチ。
私が冷徹なんだろうか、、、、
フランス人、意外と平等で礼儀正しいやんと思ってしまった。。。
スリランカ内戦の後遺症もの
ディーパンの頭の中に残っている銃弾の欠片が原因で、時折彼は凶暴な人間になってしまうと言うのなら、不可解だった彼の行動にも説明がつくのだが…。
でもそうぢゃなかったもんね。
ディーパンの真の闘いはラスト10分間に集約され、怒りと言うより鬱積していたものが一気に解き放たれる。
私はこの作品を『タクシードライバー』のエピゴーネンだと感じました。
カンヌで大絶讚されたそうですが、どこが良かったのかさっぱり分かりません。
普段から家族愛に飢えてる人ほど、心に響くものがあるのかなぁ。
イコライザー??
ランボー??
イコライザー??
沈黙の戦艦??
コブラ??
まさかのラストに驚きましたが、少々退屈だったせいか、あんまりカタルシスがない
団地
パリ郊外なのか、フランスの地方都市なのか。スリランカから亡命?してきて、プロジェクトの管理人になる。プロジェクトには、不良がいて。フランスの団地ものとして、思い浮かぶのは、カソヴィッツの憎しみだけれど、そこまでじゃないけど、多少のヒップホップ感がある。部屋の窓を開いて、スピーカー外に向けて擦り始める奴とかは出てこないけど。社会派という感じはしなくって、ある種の団地ユートピアを描いていたりする。ヒップホップが洩れ聞きこえ、プッシャー達がしきる団地でカレー野郎が大暴れ。なぜこれがパルムドールだったのかはよく分からず。音楽はニコラスジャール?らしい。
スリランカから家族を偽装してパリ郊外に逃れてきた人々の生活が淡々と... 
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スリランカから家族を偽装してパリ郊外に逃れてきた人々の生活が淡々と描かれる映画、途中まではそう。随所に挟まれるゾウのアップがまた郷愁をそそってたまらない。が、途中からものすごいアクション映画に様変わりしてディーパンの最強っぷりに歓喜。サイコー!
ウィーラセタクンとイニャリトゥとリーアム・ニーソンのいいとこ取りって感じで永遠に観ていたい映画でした。
異国でのサバイバル
内戦を逃れた元兵士と偽装家族が、仕事、学校で何とか溶け込んで行こうとするが、周りのチンピラになぜか関わってしまう。
後半はすごいバトル、まさに闘い。
でも、前半の言葉がわからない中でもがくように仕事をしているディーパンに、日本のたくさんのお父さん?が重なる。
移民社会のジェンダー
内戦のスリランカを脱け出した元反政府ゲリラの男ディーパンと、女ヤリニ、少女イラヤルの三人。三人とも家族は内戦で失ってしまっている。この三人で疑似家族となり、フランスへと移住するのだ。
いきなり外国へ来て、まず苦労するのはお金と言葉の問題。しかし、まだ子供であるイラヤルが言葉の問題を一番早く乗り越える。当初は引きこもりがちだったヤリニも、仕事を通じて存在が認められるようになると、自分を取り巻く社会を理解し溶け込もうと努力する。
ディーパンはと言うと、必要にかられて仕事を懸命にするものの、周囲に溶け込むことは全く考えない。
ディーパンにとっては、スリランカにいたときと同様に、フランスでの生活もサバイバルに他ならないのだ。しかし、一緒に来たヤリニとイラヤルという女性二人にとっては、その社会で生きるということは、自分がその文化を受容し、自らもまたその社会に受容されることを意味する。
ジェンダーや年齢が、移民の社会への浸透に格差を生み出すという視点が興味深かった。
怒らせてはいけない男。
あんなフランスのチンピラ風情はディーパンにとって余裕綽々、眼中に無い。
最強に無敵でチンピラ共を殺しまくる。
フランスでの生活に必死で溶け込もうとする3人に応援の眼差しで鑑賞。
暗く重いテーマと思いきやホノボノとしかし酷い目に合わないでと手に汗握りドキドキ。
ラストはハッピーエンドで良いのだが救いようの無い終わり方を期待している捻くれた自分。
慣れない学校生活などを乗り切るアノ娘が1番たくましく感じられる。
ディーパンの想像でのハッピーエンドだったのですかねぇ?
静謐と爆発。
パルムドールに期待をせずに観たら、ものすごい形で裏切られた一本。
血も繋がらないディーパン一家の異国フランスでの生活を通して、男女・家族・民族・貧富等々多すぎるほどの各種の「溝」で織り成す物語。
そこには希望も明日も無く、あるのは過去とただ今を生きるための惰性の現実。
それらをすべて飲み込む最後に訪れるカタルシスの凶暴な清々しさがとにかく圧倒的で素晴しかった。
前半の淡々とした描写が無ければ、このカタルシスは生まれないし。
後半の爆発が無ければただの鬱々とした所謂「カンヌらしい」作品でしかなかっただろう。
この構成の妙はさすが監督、と言うべきなのだろうか。
万人にお勧めはしない社会問題の縮図、だが少しでも関心があるならば観て絶対損はしない作品。
なかなか味わい深い
スリランカとフランスという、日本ではあまり馴染みのない取り合わせ。
平和で平凡な日常を「闘いとる」ことの大変さ。実は、この日本でも同じ思いをしている人達がいるに違いないと思う。異邦人〜どこの出身かを問わず〜に、こういう思いをさせてはいけない。
2016年上半期の最重要作!
コレ本当に見事!
移民、言語、介護、いじめ、銃と暴力などの様々な問題を織り込んで、緊張感が最初から最後まで持続させている。
そして終盤の急展開、そしてラストのあのシーン。コレは実に衝撃的じゃぁ...
力あるね。 
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正直、前半の疑似家族くだりはきつかった。何となく後半への期待が見えなくて。が、ラストのディーパンの怒りの爆発が良かった。もしかして前半の悶々もこのための布石だったように思えるけど、まさか?
ターミネーター
なかなかの衝撃作だった。
家族ごっこは割りと順調に続いていくが、終始漂う不穏さがついに爆発する瞬間は恐ろしかった。
打ち上げ花火の音は銃声を想起させるが、実際にその音が響いてしまうのが悲しい。
「サンドラの週末」でも思ったけど、フランスの一部の現実って本当にこんなに荒んでるのか。
29
希望は、ある。
「タクシードライバー」+「わらの犬」を彷彿とさせる本作は、現代の問題を容赦なきリアルな描写で切り取った仏製ハードボイルドである。
しかしラスト、オーディアールは観客に語りかけている。「希望はある」と。どこかにあるはずだと。