劇場公開日 2016年3月19日

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「子役達の熱演に胸熱くなった」僕だけがいない街 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5子役達の熱演に胸熱くなった

2016年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

いろいろと気になる部分の多かった映画ではありましたが、過去パートでの子役達の演技には胸熱くさせられました!
それだけでも十分見る価値はあり、これで現在パートがもう少し上手く作られていたら言うこと無しだったんですけどね、終盤の雑さ加減が何とも勿体無かったなぁ。
私は原作もアニメ版も見てないんで、別に原作と違おうがこの映画自体が面白ければ全然問題なかったのですが、さすがに終盤は駆け足過ぎだし辻褄が合わないし違和感もたっぷりだしで、いまいち納得はできませんでした。

真犯人も、キャスティングの時点でバレバレ過ぎでは?
あの方の最初の登場シーンでもうたぶんコイツかなと、漠然と思ってしまいましたから。
一応ミスリードしようとして怪しい人物を登場させはしてましたが、結果やっぱり感は否めずで・・・。
最後の対決シーンも、もう少し何とかならなかったものか、終わってみればタイトル通りで切なさたっぷりではありましたが、もう少しうまい見せ方をしていたら、もっとグッと来たような気もするのですが。

とまあ他の部分も含めて突っ込みどころは多々ありましたが、何だかんだでそれなりの満足感を得られたのは、やはり過去パートの出来が良かったからですかね。
リバイバルにいろいろと疑問な部分はあるのですが、もう過去パートの子役達の熱演で全て相殺!
特に雛月を演じた鈴木梨央の演技は鳥肌物、おかげで思わず悟がんばれ、雛月を守ってくれと心から願ってしまいましたもんね。
何かと虐待のニュースが飛び込んでくる昨今だけに、余計に感情移入させられましたよ。

また雛月の母親役の安藤玉恵がいい感じにクズ母ぶりをみせて盛り上げてくれるんですよね。
逆に悟の母親は対照的な聖母ぶり、石田ゆり子がとにかく美しい、さすがに現代パートで藤原竜也の母親なのは年齢的に違和感たっぷりでしたけど(藤原竜也は何歳の役なんだろ?)、微妙な方言のイントネーションには何故か萌えました。
悟の少年時代を演じた中川翼も初々しくて良かった、演出的にはリバイバルしてきたのに思考が子供のままなのは気になりましたけどね(苦笑)
他にもホント気になるところを挙げたらキリがないのですが、過去パートの良さで十分カバー、若干お飾り臭は漂ってましたが有村架純の可愛さも相まって、まずまずは楽しめました。

スペランカー