劇場公開日 2017年8月25日

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「ガル・ガドットの見事なスーパーヒーロー像」ワンダーウーマン ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ガル・ガドットの見事なスーパーヒーロー像

2017年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

女性参政権もなかったころの第一次大戦時に、スーパーヒ―ローを活躍させるという時代設定が面白い。女性に社会の行く末を決める権利がなかった時代に、女性が戦争に身を投じて戦争を止める。女性をエンパワーメントさせる作品として世界で評判になっているが、その評価に間違いはない。

軍神アレスを倒せば世界が救われるという、勧善懲悪的な思考で島を出たダイアナは、戦争を身をもって体験して、世界の複雑さを学んでいくのだが、物語自体は勧善懲悪から抜け出せていない点は少し残念。

しかし、脇役も含めて魅力的なキャラクター(はみ出したちの活躍もまた、マイノリティへの目配せか)が多く飽きさせることなく長丁場を持たせることができている。なによりガル・ガドットの起用は大成功だろう。美しく強いワンダーウーマン像に完璧に合致した。

DC映画は不調が続いたが、起死回生の一本になったことだろう。

杉本穂高