劇場公開日 2018年3月10日

  • 予告編を見る

「壁を取り払ったボーダレスな世界の可能性!」彼の見つめる先に MPさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0壁を取り払ったボーダレスな世界の可能性!

2018年3月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

幸せ

高校生のレオは目が見えないけれど、幼馴染みのジョバンナに先導されて毎日登校し、みんなと同じ教室に机を並べ、盲目の人のためのタイプライターに先生の授業を"メモ"し、体育の授業ではみんなと一緒にボールを蹴る。つまり、障害者は何ら区別されず、普通に学園生活を送っているのだ、ブラジルでは。そうすることで、早くから健常者と障害者が互いに寄り添い、助け合う術を見出していくのだろう、ブラジルの若者たちは。だから、レオが転校生のガブリエルに恋してしまうのも、至極自然に受け容れられてしまう。いや、ブラジルだからではなく、すべての国とコミュニティではそうあるべきではないかと、改めて思ってしまう。人と人との壁を取り払ったボーダレスな世界の可能性を実感させる、ブラジル発世界行きの青春ラブロマンスである。

清藤秀人