64 ロクヨン 後編のレビュー・感想・評価
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「ロクヨン」は誓いの符牒(ふちょう)だ
映画「64 ロクヨン 後編」(瀬々敬久監督)から。
後編のメモを振り返ると、気になる単語が目についた。
平成の大合唱に消えた、たった7日間の昭和64年。
その昭和64年に発生し、犯人が捕まらないまま迷宮入りした
少女誘拐殺人事件・通称「ロクヨン」がこう説明されている。
「『ロクヨン』は誓いの符牒(ふちょう)だ」
辞書によると「符牒(ふちょう、符丁、符帳)」とは、
同業者内、仲間内でのみ通用する言葉、また売買の場や
顧客が近くにいる現場などで使われる、独特な言葉の事。
接客や作業をしている時に、価格・品質・指示などについて、
符牒を使用する事によって客に知られずに、
必要なコミュニケーションを行なうのが一般的」とある。
この符牒である「ロクヨン」は、あの事件の関係者同士が、
犯人を取り逃がした、あの時の悔しさを絶対忘れるな、
時効ギリギリまで諦めるな、という「誓い」だったに違いない。
各業界で使われている「符牒」に興味を持ち、
少しずつだけど、調べてみたい。(企業秘密かな?)
P.S.
6月4日生まれの私は「ロクヨン」と言えば、誕生日だけど(笑)。
原作と結末違うの?
後編は、前編とガラッと変わって。記者クラブと警察とのやりとりが主。
なので物足りないかもしれない。個人的にはブンヤ物も好きなのでなかなか。
で結局、結末は小説と違うのね。どんなんやったかな、原作。
正直原作読んだときはよくわかんなかったんで、こういう結末なのかと
1人で納得してたんですが。
緒方直人さん、最近は脇にそれた役が上手いです。
友和さんも、めっちゃシブくてよい!!の一言に尽きます。
内容にシリアスにひきこまれていく一方で、 これだけの大勢の安定感あ...
内容にシリアスにひきこまれていく一方で、
これだけの大勢の安定感ある演技者揃いなので誰が一番巧みか、などと、演技力対決を楽しんでいる自分もいました。
わたし的には緒形さんに開眼。
熱量が凄い。
後編も面白かった。
安心感があるけど緊迫感で疲れると言う感じ。
後編の方が事件重視で見やすく、佐藤、吉岡、永瀬正敏、緒方の64から今までの人生が浮き彫りになって、映画としては面白いけど辛く切なかった。
凄いトリックとかではなく、何とも人間らしい親としての執念の捜査に、時間の長さと途方も無い労力を感じ胸が苦しくなった。
犯人と佐藤浩市の一対一。親としての犯人の感情、連行される時の娘と父親も観てて辛くなった。
これは確かに前後編いるなととても満足出来ました。
前半より魅力的。
前編なら結構普通で3.5−ぐらいが、後編は3.5+ということで4点をとる。
佐藤浩市、三浦友和さんなど多くの豪華・ベテランキャストの素晴らしい出演のおかげだし、脚本もよかった。特に佐藤さんの演技は素晴らしかった!さすが!!三上という役は本当にやったことは少ない主人公だが、全てを目にした役で観客の目のような存在だ。しかし最後三上は耐えらず目崎も騙した時、もう感情の極まりで見る人も自然にそういう感情になったりする。佐藤さんかっこよかった!
物語はよくて雨宮が14年電話をかけてきたという点も父親の愛を十分表現した!一貫した匿名の無言電話は人を引くに違いない。
また特に前編に警察と記者との関係性もうまく描写されたが、それはただ警察の内部システムと事件の関連をさらけ出したいか、またほかの作用もあるか、よくわからなかった...
もし前者の場合だったら、前編多くのシーンが不要になってもよいかと..なら前後編を分ける必要もなくなる。
物語中に目崎が娘を探すシーン、犯人の彼への手紙を食ったところがすごくよかったーそのあと三上の暴走にも感動した!
最後は小説と違う部分もあるそうだが、読んだことないので分からない。いわゆる脚本家もオリジナル。。。
中曇りの日が多く、全体的な色が好き。
後編ならペースもよく、作品のペースで見て行くことができる。
そもそもだが、半分ミステリーの映画は前後編分けて上映するってのはちょっとずるくない?きちんと講述したいというところもあると思うが、やはり前編だけを映画館で見るときはちょっと満足できなかった。後編を見て印象深かったが映画全体がすごく好きになったが脚本と俳優がポイントだ。
前編と後編合わせて
主演クラスの俳優たちが犇めき合う中で、誰を向こうに回そうとも一切揺るがない佐藤浩市の顔と声の厚さ。回想シーンが度々挿入されるのはかなり余計なお世話だが、犯罪を軸に痛みと悲劇が支配する様は、よく言われている通り瀬々敬久『ヘヴンズ ストーリー』的であるし、佐藤浩市-三國連太郎のラインで内田吐夢『飢餓海峡』的でもある、あるいは野村芳太郎-松本清張ラインの作品的でもある。二時代を往還する美術も良い。
ちょっと辛口評価
豪華キャストで構成された作品。
それにしても長い。
内容は非常に良いけど省けるシーンも沢山あります。
2部作品で金儲けが滲み出ている作品。
~訂正~
上記のコメントをさせて戴きましたが、コメント後にテレビ版を見ました。
DVDだとVolⅠ~Ⅲの3枚(全5話)ですがこちらをお薦めします。
描写やエンディングが違います。
役者さんを比較してもテレビ版の方に軍配が上がります。
後編のおかげで凡作になった
前編がそれなりに良い出来だったので後編も期待して見たが、この後編は期待外れで、前後編をトータルで評価すれば凡作となってしまった。
いくつか不満なところがある。
例えば、「64」でキーワードとなるのは、14年前の被害者である雨宮の記憶力と執念だ。本作ではそんな雨宮の執念や記憶力について、観客に納得できるほど説得力を持たせていない。原作は読んでから時間が経ってるのでうる覚えだが、2015年にNHKが制作したドラマ版では、そこに説得力を持たせるために、雨宮の叫び声を何度も何度も挿入する。それは、14年前に雨宮の叫び声を聞いた主人公の三上が、雨宮の叫び声を忘れられずにいたことを表しているわけだが、その演出が、最終的に14年前の犯人の声を聞き忘れなかった雨宮の記憶力に、説得力を持たせる効果があった。しかし、この映画で見た観客は、「14年前で聞いた電話の声なんて覚えてるのか?」と思うだろう。
また、雨宮が電話帳を使ってしらみ潰しに電話をかける執念深さや、目先が勝手にコースを変えて走る件、幸田が雨宮に同情して共謀することになった経緯についても、映画版ではどれも説得力に欠ける。まぁ、ドラマ版が秀逸な作品だっただけに、どうしてもそれと比べてしまうので、ドラマを見てない人には、もう少し好感できたかもしれないが……。
蛇足だったのは、ラストの変更。原作から改変するのはいいとして、「娘がいなくなった親の寂しさや不安」をよく知っている三上の行動があまりにも稚拙だ。さらに、原作では詳しく説明されなかった64事件の解決についても、映画版の冗長な説明で説得力を増したかといえば、そんなこともない。そおそも、時効まであと1年あるという原作の設定は、「仮にすぐに自供に追い込めなくても、犯人は目崎であると確信できた刑事たちによって、残りの1年で解決させることができるだろう」と、読者や視聴者に想像させる効果があったわけで、余計なシーンを追加して、わざわざ冗長にする意味がない。
そして、その余計なシーンがなければ、およそ3時間に収まった映画を、わざわざ前後編にわける必要もなかった。
原作/ドラマ版と比べて、明らかに出来が悪い作品となってしまった。
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