ヒメアノ~ルのレビュー・感想・評価
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原作を読んだ人こそみてほしい。 個人的には原作より映画版のがずっと...
原作を読んだ人こそみてほしい。
個人的には原作より映画版のがずっと好き。
原作の森田は、いわば選ばれた快楽殺人者であり、そこに救いはない。
それが本作のよさであるという原作ファンの気持ちもわかる。
しかし、映画版では最後の最後に森田というキャラクターに救いを見せてくれる。彼は決してはじめから選ばれた殺人者ではないのだと。
森田剛は脚本のラストを見てこの役を引き受けたとのことだが、その判断は素晴らしく、正しい。
ラストで涙がとまらなかった。笑えて、怖くて、感動する。
今年度の邦画ではダントツの傑作だと思う。
麦茶で号泣。
何か酷いものを圧しつけられたような窒息感に喘ぎ、
ラストでそれが緩むと涙がボロボロ溢れてくる作品。
さすが吉田恵輔と思う二部構成のようなラブコメと
隣り合わせの悪夢が入れ替わる中盤で森田剛が息を
吹き返す。止まらない殺人がなぜ快楽になったのか
理由を突き詰めると、過去の凄惨ないじめが精神を
歪めたことは判明するのだが、かといって無差別に
人間を殺すこと自体に肯定はできない。ギリギリの
アンバランス態勢で作られた不協和音だらけの場面
で、何とか取り戻そうとする主人公の濱田岳が必死
になればなるほど悪夢が増す流れも秀逸すぎるのだ。
オタクな先輩のムロが見せる狂気と森田のサイコが
どこか共通しているようで異質だった展開も上手い。
いじめや差別による復讐に端を発する無差別襲撃が
後を絶たない現在でも、彼らの真意を探ろうという
試みはなかなか成功しない。理解できないものへの
拒絶は恐怖心から生まれている気がしてならないが、
裏切りという行為を本人に悪意がないところで発生
させる友情と恋愛の確執には、それが子供であった
としても深くトラウマとして刻まれることが分かる。
何よりも辛いのは、森田と岡田があのまま仲良しで
学校生活を終えていたら何かが変わっていたのかも
しれないと考えてしまう鑑賞後の自分がいることだ。
(まさか息子が殺人鬼になるなど親も想定できないし)
森田剛という俳優
キャストは、個性豊かな俳優揃い。
その中でも群を抜いて存在感を出していたのが、ムロツヨシ。
ムロさん・・・あの人は天才だ。
居るだけで異質って・・・
そして、森田剛。
久々に彼の演技を観たけど、やっぱり上手い。
しかしそれ以上に私が好みだったのは、殺し方。
確かに包丁は簡単には刺さらないよね!
素人が拳銃使っても簡単には当たらないよね!
何度も何度も殴らないと死なないよね!!
そういうシーンとセックスシーンを交互に流すところも好きだった!!
監督が吉田恵輔さんだと知って納得。
あの人の撮り方好き。
そのとき凍ってた “何か” が融けたとき
この手のものではお約束だが、警察が無能すぎるのでは無いかとも思う。が、主題はそこではない。
この殺人犯はいわゆるサイコパスとは違う。森田は心が無いのではなく「凍って」いるだけだ。もちろんあの時から。
そして、それを融かしたのは人ではなく犬だという悲しい事実。
流れる血が “何か”を融かした時に森田の心もまた動き出す「麦茶ふたつ持ってきて」と。
残虐さに陰鬱になりながら、さらにこれは「誰にでも起こりえるかもしれない。起こっていなかったら運がいいだけだ」と突きつける現実に観ている者の心をねじ切ろうとする映画だった。
今更ながら鳥肌体験、これは凄い!
まず森田剛が凄い。終始、圧倒された。視線、口調、佇まい、その全てが観てるこちらを不安にさせる。濱田岳も素晴らしい。挙動、雰囲気、リアクションに笑わされてしまう。二人のコントラストがこの物語に命を吹き込んでいる。
途中、ある映画的仕掛けを経て物語は一気に加速する訳だが、この演出が秀逸。背中に冷たいものが走り、鳥肌が…。エログロ描写が満載で、あんなに笑いが起きていた館内も静まりかえるけど、耐性ある人は必見!
ちなみに映画での森田は生まれながらの人格破綻者であるサイコパスではない。感情をむしりとられ、尊厳を踏みつけられ、強者に捕食されてしまったのだ。自分だったら??飼っているペットに愛情を注ぎ、遊びに来た友人をもてなす。私達と何が違うのか。
最後に一言。もんじゃでは土手をしっかり作らんかい、この童貞がっ!
森田くん
彼の演技がすごかったです。まだジャニーズでアイドルなのにいいんでしょうか?と思いました。PG-12のわりにめっちゃバイオレンスです。
浜田さんの自然な男の演技力もわざとらしくなく上手い役者さんだなと思いました
役者さん達はみんな良かったです
この映画をみてから夜道の背後や帰宅したときに警戒するようになったくらい怖かったです
あとみなさんも書いてますがオープニングの入り方がかっこよくて今から始まるぞ感がすごく良かったです
こんなに怖い映画なのにラストはすごく胸がぎゅっとなる切なさ
この映画は見終わった後の余韻がすごく残りますね
どっと疲れた
疲れたと言うのは誉め言葉で、こんなに感情を動かされる映画とは思わずに観たので不意打ちでした。
前半は、めちゃくちゃ笑えます。周りなんか気にせず爆笑しましょう。
しかしその後は一瞬も油断できないような、戦慄の殺人シーンばかりです。R15なので覚悟しましょう。リアルすぎる映像に気持ちがついていきません。さっきまであんなに楽しかったのに…。
最後まで観たらもう席を立てません。いろんな負の感情なのかよくわからないものが溢れてきて打ちのめされます。
登場人物は全員がはまってました。ギャグ方向にもホラー方向にも満点。
特に森田君はその辺にいそうな感じが本当に怖かった。
もう1人では夜道を歩けなくなる映画です。
凄く不快な気持ちになる。スゴイ!
殺人者の気持ちなんてとても理解できないわけで
そこがそのまま表現されてるようで不気味な感じが怖かった恐ろしかった。まさに不愉快。
また見たいとは絶対思わない。
けど、普段の生活から色々と気をつけようと思った映画でした。
恐るべし…。森田剛。
主人公の岡田(濱田岳)は、どこにでもいるフリーターの青年。清掃のパートをしながら、今の生活に焦りを感じながりも流されるように毎日を過ごしていた。
ある日、同僚の安藤(ムロツヨシ)から、片思いのカフェの店員のユカの恋のキューピットを頼まれる。岡田はそのカフェで、高校の同級生の森田(森田剛)に合った。岡田はユカから森田にストーカー被害にあっていることを告げられ安藤と二人でユカを守る事を約束する。
そんな岡田にユカは次第にひかれていき気持ちを伝える。天にも登る気持ちで、岡田はユカと付き合うようになる。しかしそれを嗅ぎ付けた森田の執拗な嫌がらせが始まった…。
前半は複雑な三角関係をコミカルに描いていたが、途中から森田の凶暴性が暴き出されて、関わる人を次々と残忍に殺していく…。時折、地獄のような過酷な虐めを受けていた高校生の記憶がフラッシュバックして彼を苦しめた…。
陰惨な虐待の記憶が、ぬぐいきれない傷みとして森田の体に染み付いていた。その呪縛から逃れるために次々と殺人を重ねていった。そんな男の孤独と哀しみが痛いほど、見るものに伝わってくるので、画面から目が離せなくなってくる…。
こんなに愛しい気持ちにさせる殺人鬼にあったのは初めて…。
恐るべし森田剛…。
岡田くんまた遊びきてよ
鑑賞後思い出してもう一度泣けるセリフ
今まで見た 狂気と煽られていた作品では
狂気を感じたことがなかったが
これこそ狂気
映画だったのか現実だったのかわからない感覚で
怖さや切なさ 気持ち悪さの入り混じった余韻になんとも後味の悪さを感じた
でもそれでこそ見ごたえのある映画で
どんな形であれ爪痕深く残せる作品はすばらしく
そんな作品に出会えるのはしあわせ
これからも森田剛を映画で観たいなあ
ここまでの振り切ったキャラをまた観たいなあ
感服っす
やりきれない。
やりきれない。
何が良かったかわからないけど、時間もお金も損はしてないと思った映画。
出演者が良かったのかな。
森田は快楽殺人犯には見えなかった。淡々と必要に応じて殺していく印象でした。
悲しいとかせつないじゃなくて
やりきれない。がしっくりくる。
無努力な若者の、後味の悪い映画
ビル清掃のパートタイマーで働いている岡田、清掃会社の同僚の安藤から、想いを寄せているカフェで働くユカとの恋の橋渡しを頼まれる。
安藤と二人でカフェにいると、ユカのストーカー→→高校の同級生の森田と再開した。
高校で酷いイジメにあい、いじめたやつを殺して今ではサイコキラーと化した岡田
主な登場人物は、この4人
・W主人公的(世間に流されている岡田、世間に背を向けてしまった森田)
・無努力の若者が、何かしら世の中のせいにしている感
・女の子の方が積極的な(性も含め)世相を反映
唯一の救いは、森田剛の演技が良かった位か
ちなみに
映画.com 3.9
Yahoo!映画 4.3
原作ファン
映画としては面白かったです。よくまとめられているなぁと感じました。
ただ原作が訴えたかったところとあまりに違いすぎてそこがもやもやしました。
この原作のポイントは森田が首を絞めるっていう異常性癖があってこその話です。普通にいたいけれども、普通に産まれられなかったその葛藤が物語の根幹だった気がしていたのですが、森田は単なる快楽犯になっていたのが、やはり最後まで納得できなかったです。
映画としては楽しめましたが、古谷実の作品の細かい描写が見たかっただけに、少しもの足りませんでした。
ヒミズよりは良作だったとは思います。
犬
予告の段階では恋愛要素をミスリードにしたバイオレンス映画という売り方が個人的には鼻についてたけど見てみたらもう 心をえぐられた
高校時代のイジメをきっかけに社会の底辺にまで落ちざるを得なかった いわばその点においては完全なる被害者である森田が絶望ゆえに行う雑かつ残酷な殺人の数々の胸糞悪さたるや 直接的な描写はそこまでないものの、日本映画屈指の目を背けたさだった
そしてそんな森田が最後なぜ犬を轢かなかったのか
その答えがわかる森田がまだ壊される前の回想シーンの悲しさが凄すぎてちょっと立ち直れないぐらい見た後のズシーンとしたものが心に刺さって来る
とにかく森田剛 シャレにならん
イジメは間違いなく許せないけど、この話で一番大事なのは イジメは良くない とかそういう話ではなく 人間は人間や社会に壊されてしまう事がある しかもそれはそんな他人事ではない という事だと思う
自分も森田を生み出してるかもしれないし、森田に襲われてしまうかもしれないし、もしかしたら自分も森田になってしまうかもしれない
そういう目を背けたくなるような事実を見る側に叩きつけてくる容赦ない映画だった
犬かわいい
絶賛する人
なんか評価が分かれる?映画業界の人は絶賛というフレコミ。僕もどちらかというと面白いと思った。でも、同時に見てられないって言う気持ちもある。二度と見たくないと思う人もいるのではないだろうか?気持ちは落ちるし、身体は自然と硬直して力が入って、どっと疲れる。そんな魅力的な作品です。(後から皆さんのレビュー見ましたけど、こうなかなか絶賛ですね!!僕の勘違いですね、受け入れられる良作やん!!
普通に狂気。ぽんぽん殺す作品はありますけど、これは握り拳を握ってしまうほど残虐で痛々しい、そして気持ちが悪くなる。そしてサックサク。そこが意外にリアリティがある。映像技術演出と役者の演技でリアル、、、リアル。
最初の森田(役名の方)フューチャー前の岡田のシーンではベッタベタなラブコメのような展開も、後から来る恐怖を考えるとなんかゾクゾク。目は離せない。不穏な影がヒメアノールというタイトルクレジットからドアのシャットアウトまでガンガンドン!!って感じ←まさにジェットコースターのてっぺんからドーン!
凄い臨場感。はじまりはじまり〜ですね。
森田の心理は深くは映画では見尽くせない。原作でも見えてこないのでは?ぐるぐるする悲惨な記憶と、岡田くんと仲の良かった森田くんからの叱責と懺悔のようなこだま。森田剛のおっそろしい演技っすよね。心が凍ります。
"岡田とかいうやつを殺す"
先輩に放った言葉が森田くんのものじゃなく、殺人鬼森田の言葉だったんじゃないかな…と引っかかる。
ラストはまだ心の何処かにいた森田くんがハンドルを切って戻ってくる。
"岡田くんまた遊びに来てね〜"
とこんな感じで鑑賞。
99分と言う、短い時間で怒濤の殺人劇。
カップルや友人と見る映画ではないですね!!スクリーンを後にする空気は必ず重いものです!!
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