劇場公開日 2015年10月24日

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「おっさん(三谷監督)の鬱憤がチラチラする。」ギャラクシー街道 さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0おっさん(三谷監督)の鬱憤がチラチラする。

2015年10月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

西暦2265年。宇宙に作られた(ガンダム的には)スペースコロニーと、地球を結ぶギャラクシー街道。その近くにあるハンバーガーショップ「サンドサンド(33)バーガー・コスモ店」を舞台に、主人公のノア(香取慎吾)と奥さんのノエ(綾瀬はるか)を中心に"いかにも宇宙人的"な登場人物が、"いかにも宇宙人的"なすったもんだを繰り広げます。監督曰く「スペース・ロマンティック・コメディー」らしいです。

三谷作品に、ここまで酷評された作品があっただろうか!?
びっくりして、慌てて観てまいりました。
ほんと、ネット上ではさんざんな評価ですよね。
個人的には、そこまで悪いとは思わなかったのです。
以下、その理由です。

【宇宙の登場人物】

・ババサヒブ(梶原善) 月一回脱皮。透明になることができる。
・メンデス(遠藤憲一) 両性具有。簡単な方法で妊娠する。
・ズズ(西川貴教) カエル星人。全身びしょ濡れ。
・レイ(優香) 頭がお花畑。
・ハナ(大竹しのぶ) パートのおばさん。パニックになると放電。
・ハトヤ隊員(小栗旬) キャップテン・ソックス。

こういったエイリアンの設定って、ウルトラマン世代にはおなじみの怪獣ネタじゃないでしょうか?
小栗くん演じる"ハトヤ隊員"は、ウルトラマンのハヤタ隊員オマージュでしょう。
それ以外にも
"2001年宇宙の旅"
"ET"
"オズの魔法使い"
"バロン"
"白雪姫"
"ロジャー・ラビット"などなど。
色んな映画のオマージュかしら?と思う場面はありました(思い込みです)。
こういった特撮&映画のオマージュかしら?と深読みすれば、この全編に流れる"いかにも宇宙映画"の"いかにも感"を笑えるかもしれません。
また主人公のノア、メンデス、スペースコールガールとどうしても関係を持ちたいと願う歯科医のムタ(石丸幹二)は、一方的な自分勝手な欲望(好意)を女性に持っていて、その報われない感が「男って情けねーなー」と思わせます。
えっとー、三谷監督?何かあったんですか?
この軸となる3つのエピソードから、理解されない中年男の鬱憤をえらく感じましたが。
厨二なので女性に二次元的な夢を抱き、そして純情を捧げ、しかし年齢相当の性欲はあるわけで。なんかちょっとキモっ!ってなって、女性から受け入れられない。
そんな鬱憤。
なので三谷監督にしては珍しい、下ネタがちょいちょいあります。
下手なのに。
下ネタは下手なのに(笑)

悪くないです。
悪くないですけど、私は三谷監督が悪い意味でチラチラして気になってしまいました(下ネタちょっと引きました)。
あ、慎吾ちゃん、体締まってました!あと、旬君かっけー。
ズズ役の西川さん、ええ声してました。
宇宙一のテクニシャン・コールガール:イルマ役の田村梨果さん。
どこかで見たことあるなーって思ったら、ミラクルひかるさんでした。イルマ、いいキャラしてました。
三谷監督って、こんなキャスティング得意ですよね。

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さぽ太