心が叫びたがってるんだ。(2015)のレビュー・感想・評価
全289件中、1~20件目を表示
実写版見た後での鑑賞で超マイナス評価でのスタートだったが・・・
アニメ版より評価の高かった実写版を見てからの鑑賞だった。実写版はなんかラストの感動ありきから、まるで設定された感動スポットを遡るだけのあざとい作品に見えて個人的にはどうしても入り込めなかった。その印象でのこのアニメ・・はじめは斜に構えての鑑賞スタートだったが・・・。ところがである、目が覚めるような秩父の風景がまるでこの世に存在しない常世の様な美しさと、単なる美しいだけでなくその画角、アングルの妙、更にはその風景が見事なカメラワークからのズームインにズームアウトを繰り返し、どんどんと視聴するものの目を引きずり回し始める。さらにはそこに佇むキャラクター達。実写で見て、設定も性格もすべてわかっているはずのアニメキャラたちの存在感の凄さ、その演出の妙、更にはやはりその表情を追うカメラワーク・・・。しかも出てくるキャラは一人二人ではない。多くの青春群像たちがひとりひとり明確な設定の下、命を吹き込まれており、驚くべきはその個々のキャラたちが極めて繊細な、かつ丁寧に設定されたシナリオの下、ちょっとでもズレたら興ざめになりかねない危うさを持ちながら、織りなすタピスリーのように物語が進行する。当然実写版で大筋のシナリオは理解していたにも拘らず、微に入り細に渡り生き生きと立ち回り、そのアニマは大きなうねりとなって最後の大団円へと観るものを誘う。まるで名指揮者と才能豊かな演奏者が一体となって上り詰めるオーケストラの演奏のように・・・。気が付いた時には見る者はもはや自分の意思ではコントリール出来ないほどの細やかな織物の中に編み込まれ、大号泣の果てに壮大のテーマを自らの中の問題へと取り込まされていく。このアニメの背景にまさに実録🎦ハケンアニメ!の姿を見た。出来上がった作品の凄さのみならずそれを作り上げた作画、キャラ設定、キャラ動画、背景、脚本、音楽。色彩設定、CGなどの各パートを司る人間たちの本気度と繊細さ、これを一つに纏め上げた監督、長井龍雪の凄さはもっと評価されて良い。さらに驚くべきはキャラデザインの田中将賀。80年代日本のアニメキャラの典型ともいえる所謂、萌少女キャラそのものとも言える主人公・成瀬順に見事に命を吹き込んでいる。逆に言えばアニメでしか存在できない様なキャラを実写で演じた芳根京子は偉かったとも言える。とにかく原作を持たないオリジナルストーリーでの日本の劇場アニメが興行収入10億を突破した実績はジブリ系以外では細田と大友、井上位しかいない。この事実もこの映画の凄さに完全に観客が取り込まれた証でもあろう。コケにした様で恐縮だが実写版も感動の名作に仕上がっている。実写の出来が悪いのではなく、このアニメが凄いだけなのだ。出来得ることなら実写を見てからこのアニメ作品を見て頂くとこのアニメ作品の凄さがひと際際立つ。名作であり傑作である。惑うことなく断言できるお薦めの一本である。アニメは最後の最後まで見て欲しい・・アニメを楽しんで作るスタッフの姿を垣間見れます。アニメに興味ある人なら思わずクスって笑うはず・・・もちろんネタバレっとは無縁のワンカットですww。
本音を言うのって難しい
................................................................................................
高校の地域交流会を任された4人。
父の浮気を目撃したのが原因で両親が離婚して口を閉ざした成瀬、
両親が離婚し、本音を言わない癖がついている坂上、
実は坂上と両想いなのに有耶無耶なままでいる仁藤、
野球部エースだが怪我で練習できない田崎。
最初はやる気が無かった3人だが、ミュージカルを本気でしたい成瀬に触発される。
シャイでほぼ文字でしか会話できなかった成瀬も、少しずつ声を出せるようになる。
しかし前日リハーサル時、成瀬は坂上が仁藤を好きだと知る。
坂上が好きだった成瀬は当日来なかった。現場は大騒ぎ、坂上が探しに行く。
全員で何とかつないでる中、坂上は成瀬を見つける。
いくらでも傷ついていい、だから本音を言えという坂上。
それにこたえて本音を言う成瀬。それを受け止める坂上。
自分が話せば誰かが傷つくと信じ込んでいた成瀬はついに呪縛から解放される。
こうしてクライマックスに間に合った2人を含め、舞台は成功に終わる。
................................................................................................
誰もが自分を守るため、自分の本音を隠す。
現代社会では多くの人がそんな中で孤独を感じているだろう。
その最たるのが成瀬なわけだが、自らを束縛し苦しんでるのが悲しい。
そして理解しようとしてくれる仲間を見つけ、徐々に呪縛から解放されていく。
現実離れした部分はあるが、こんなのいいなと素直に思えた。
ただの青春ものじゃない
物語の転換点となる終盤の城内のシーン。
そこまでは「言葉は傷つけるもの」として、無意識のうちに対話を拒んでいたヒロインが、主人公を介して、たとえ他者を傷つけたり自分が傷ついたりしても、本音をぶつけることの大切さを認識し、言葉の意味を捉え直す。
もしかしたら見る人によっては、要所要所にツッコミどころがあるのかもしれませんが、少なくとも表題にあるような「想いを伝える」というテーマ性はブレずに、主人公を中心とした各キャラクターの関わり合いによって、いろんな切り口で描かれていて、あぁアニメ映画も想いを伝える強力なツールの一つなんだな、と改めて感じました。
もっとインスタントな印象で言えば、作画やキャラデザ、声優の方々の演技なんかはどれもハイクオリティなので、画で退屈するってことはないと思います。
他作は知らないが割と満足。
変わった設定や中盤までの展開は面白かったが、終盤ちょっと盛り過ぎてしまった感がある。オリジナルだしもう少しカタルシスが得やすいように調整しても良かった様に思う。
【”言葉は自覚なく人と自分自身を傷つける。そして言いたいことを言えない後悔。自身が思っている事にキチンと対応する事の大切さ。”を様々な屈託を持つ高校生男女を通して描いた作品。】
ー 恥ずかしながらの初鑑賞である。実写版のフライヤーも持ってはいるが、高校生男女の恋愛物語だろうと勝手に思い、観賞を見送っていた。-
■内容については、これだけの作品であるので割愛。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・幼き時の自覚無き言葉により、家族を崩壊させてしまった成瀬順は、それ以降言葉を口に出来なくなる。
ー 男として、自分が浮気していたのに、幼き順に対し”お前はお喋りだな”と言って去った父親には、怒りすら感じる。順がその後、如何にキツイ生活を送った事か。
それを“玉子の妖精”にお喋りを封印され、言葉を発するとお腹が痛くなるという呪いをかけられると思ってしまった順の哀しさ。-
・高校生になっても、順は声が出せない。だが、地域貢献の活動の役柄を音楽教師から与えられた順は、自ら主役を買って出るのである。
ー この、不可思議な音楽教師の存在が良い。-
■その過程で明らかになる、地域貢献の活動の重要な役を与えられた高校生達
1.成瀬順
2.坂上拓実・・ピアノが巧い、が両親は離婚し、祖父母と暮らす。
3.田崎大樹・・野球部のエースで有りながら、地区予選中に肘を痛め、その後後輩たちから疎んじられる漢気ある男。
4.仁藤菜月・・優良生徒。だが、中学時代に恋仲だった坂上の事を今でも思っている。
◆感想
・そんな彼らが、地域貢献の活動で選んだ事。それはミュージカル。
そこで奏でられる「ピアノソナタ 悲愴」の「心が叫び出す」及び「Over the Rainbow
」
ー これを、声を出せない成瀬順が考え、坂上がアレンジメントしていくのである。ー
・甲子園を目指していた田崎大樹が、投げやりな気持ちを後輩にぶつける中、浮いて行き彼自身がその状態に気づき、後輩たちに詫びるシーン。
ー 個人的は、このシーンは沁みた。
ナカナカ出来る事ではないし、雨の中で今までの尊大な行為を謝罪する事で彼自身の成長にも繋がって行くのである。ー
・坂上と仁藤の関係性。
ー お互いに中学生時代から思いがあるのに、口にしなかったために擦れ違う姿。そして後悔。だが、二人は地域貢献の活動を一緒に行うことで、その壁を越えて行くのである。ー
<今作は、勝手に高校生の恋愛映画だろうと当時、スルーしていた作品である。
全くおバカである。
今作で描かれている事は、社会人でも十二分に通用する。
組織内での陰湿な苛め。様々なハラスメント。
今作が公開された時は、余り話題になっていなかった事が、今や社会の大きな問題となっているのである。
そんなことは置いておいて、今作が発信する
”言葉は自覚なく人と自分自身を傷つける。そして言いたいことを言えない後悔。自身が思っている事にキチンと対応する事の大切さ。”と言うテーマは時代を超えて観る側に響くのである。>
青春アニメ映画の教科書
「声が出ないなら病院に行け」という一般論はいったん置いておいて、アニメーションの質が高く、絵だけでも見続けられる。
登場人物それぞれにツーショット場面があり、4人の微妙な関係性の変化が楽しい。ヒロインの応援それ自体が各キャラの成長につながり、見てる側の心にも響く。時折、口を開くヒロインが効果的で物語のいいアクセントになっている。
好みの映画ではなかった
青春もの、成長もの、ファンタジーもの。
言葉が人を傷つけるから、言葉を奪われる(精神的に無意識に自ら奪う)という着目点が良かった。
実写のほうが入り込めたかも。
実写映画化もしてるんですね。
現実主義者としては、主人公が変な子ポジションの割にはいじめられてないし(いいことだけど)、病院に通っているエピソードも見られないし(普通は治療を試みるよね)、一旦喋りだせばスラスラ喋るし(声がかすれるとか、どう話していいか慣れてないので思考と口がシンクロしないで口ごもるとか、そういう演出はなし)、なんかへんなストーリーでした。
子供がおしゃべりで困るっていうのはたまに聞く話だけど、まず多動症を疑ってほしい、とか。
子供のおしゃべりを受け止めてきた母親なら告げ口もうまく受け止めて子供のせいにせずに済んだだろうし、親の未熟さをもっと深掘りして描いてほしかった、とか。
まー、キャラクターや環境に異常性がなければドラマにならないんで、現実離れしたおかしなストーリーのほうが多いだろうけどね。
ベタだけどしっかり感動
比較しちゃいけないけど、劇場版「あの花」と違って、劇場版1作ものだから入り込み方が違う。主人公に感情移入してしまうからラストに向かう展開は良いね。
主人公だけでなく周りの仲間たちも苦しみ悩みもがく。主人公を通して成長し、「タマゴ」の殻を破る。青春の葛藤と、信頼できる仲間たち、この歳になって羨ましい感じも。
恵まれた家庭と生来の能天気で、大きな悩みも葛藤もなく平々凡々の青春時代。親友と呼べるほどの友達も今はどうしているのかなあ? こう考えると、高校時代の主人公たちとはちょいと違う人生だったから、わかるという感覚はないな。
なんで何回も見ているんだろう?
手元に残してある半券を見てたら1番古くからあったのがこの作品でした。
なぜかすごく好きで、たぶん30回くらい見てます。秩父にも2回行きました。
それは置いといて
正直この作品は登場人物にイライラします。
メイン4人のうち野球部の子を除いた3人にイライラします。何回も見たのでもうイライラしませんが
戦犯は火を見るより明らかですが、チアの女ですね。
4人それぞれが主人公として、劇中で成長しますが、チアだけは成長したとは思えなかったです。
成瀬順は自分を苦しめていたのは父ではなく自分であると気付き心の声を出すことも出来るようになった。
田崎は自分の傲慢な態度を改め、今の自分に出来ることを模索し不器用ながらに協力するようになった。
坂上拓実は順の努力に当てられて、以下割愛
チアは分かりやすい悪女役だったのかな?と今でも思います。
主人公にイライラ。
すごく期待してしまっただけにそこまでだった。
途中までは面白かったし感情移入もまあまあできたんだけど…
本番当日の主人公の自己中さに驚き!
すごくイラついた。笑
自分がやりたいって言ったから皆が協力してくれて作ってきた舞台を、あれだけの理由で台無しにしようとする気持ちが全然わからなかった。
子どもっぽ過ぎ!そんであの性格の割にクラスメイトに愛され過ぎ!
たくみくんの名前を連呼するところもよく意味がわかんなくて「?」ってかんじ。
そして本音を言うときの言葉遣いが悪すぎて幻滅…
自分の友達を「あの女」とまで言うことはないでしょ…
言葉を封じ込まれてしまうっていうのは共感できる部分もあったけど、本番前日に玉子にあんな怖い言葉を言われたのにも関わらず、逆に普通に喋れるようになったのなんで!?って感じだし、田崎くんはそんなすぐ好きな人変わるの!?なぜじゅんちゃんを!?って感じだし……
突っ込みどころがおおくて、全部言ってたらきりない~~~
もちろん感動したところもあったから、それを感涙するまで持っていくには、そういうツッコミどころを減らしていくのも大事なのかなと思った。
普通にイイ話の佳作でした
ついうっかりdアニに加入してしまったので、どうせだから今まで気になっていた作品を観ようシリーズ第1弾。
『あの花』のスタッフによる作品ってことで普通にイイ話の佳作でした。
なんか乃木坂46の起用も結果的には内容に合ってた良曲だったし、結果的には正解だったんじゃないかな。
あとキャラ萌え的な観点で言うと(言うな)ヒロインの順もさることながら、仁藤さんがめっちゃかわいかった……。
ロ○コンなので普段こういうお姉さん的なキャラは好きにならないんだけど、なんだか不思議な魅力のあるキャラでしたね。
そう言えば実写版もあるんだっけ。気が向いたら観てみようかな。
セクゾ中島と芳根京子か~どうだろうな、、、笑
その言葉の行き先は
成瀬順は言いたい事があっても過去のトラウマから言葉を発する事が出来ない。坂上拓実は優しさから本心を隠しているうちに自分の気持ちに気付けなくなっている。この二人を中心に高校生達が気持ちを伝える事の大切さに気付き、勇気を持って行動していく感動作。
言いたい事はあるけど、呑み込んでしまっている。それは、優しさからだったり、空気を読んでの事だったり、単に面倒くさかったりするからだろう。
また、言うべき事があるのに、言えずじまいになってしまっている。タイミングを見失ってしまったり、プライドが許さなかったりする為に。
言ってしまった言葉は戻って来ない。言葉は人を傷つける。確かにその通り。でも摩擦を避ける為に自分の心に蓋をしたら、その気持ちはどこへ行くのだろう。閉じ込められた気持ちをどこまで守れるだろうか。心に蓋をし続ければ、気付かぬうちに自分自身の気持ちを見失ってしまう。言う言わないはその人の自由だけど、その言葉の行き先をきちんと見届けておきたい。
ふつうに楽しめました
根が単純なのか純粋に最後まで楽しめました。
『空の青さ〜』をたまたま偶然観て一連の作品の存在は知ってたもののなかなか観る機会がなかったのですが『あの花〜』を先日鑑賞していよいよこの作品にたどり着いたところです。
全く個人的な好みで並べると…
『空青』→『心叫』→『あの花』ですね。アニメのキャラにわがままだとか自分勝手だとか全く気にしないですが、この順で好きですね〜
いにしえの青春時代を思い出してしまいました。そんなこんなでなんだか迷っているうち『あの花』は未レビューです。
所詮アニメだからね...
自動車や通行人など目立たない様にしていますが、CGが動いている箇所が多く見ていて非常に気になります
特に暗い体育館?のシーンで、目の死んだCGキャラがズラッと並んで気持ち悪いです(母親だけアニメキャラだけに余計に)
主人公の体調が悪くなるシーンもギャグっぽく扱ったり、突然深刻な感じにしたりと都合が良い体調不良だなとしか見えませんでした
主人公がラスト許された感じで終わるのは納得できないクラスメイト以外の第三者を嫌な人物にしすぎじゃない?
その癖クラスメイトは聖人の集まりみたいで都合良すぎる感じもキツい
かなりネットで叩かれるタイプの作品だと思ったが高評価が多く驚いてる
蒼い迷路の高校生達に好感が持てました。 文化祭らしいミュージカルの...
蒼い迷路の高校生達に好感が持てました。
文化祭らしいミュージカルの描写も同じく好感持てました。
時間をあけてまた観たいと思いました。
二度と見たくない映画
自分は傷つきたくないけど
人は平気で傷つける。
自分だけが可哀想な自己中が
主人公特権で特別扱いされ何でも許され
ハッピーエンド。馬鹿らしい。
なにか解決するために変わるために
考えたり努力したり挑戦して
それでもうまくいかなくて、
それでも現実に向き合わないといけなくて、
みたいなゼロ。
胸くそ悪すぎて憤りしかない。
ずっと、ずっと、伝えたかった。
2020年7月20日
映画 #心が叫びたがってるんだ。(2015年)鑑賞
アニメ版の方です。
最近、実写版の方も見てたのでつい比べてしまうのですが、アニメ版のイメージに合う俳優を起用してるなと思いました。
その点では、アニメファンも実写版を違和感なく見られたのではないでしょうか。
全289件中、1~20件目を表示