トゥーマスト ギターとカラシニコフの狭間でのレビュー・感想・評価

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4.0略奪と所有

2015年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

サハラ砂漠の遊牧民族『トゥアレグ族』をルーツに持つバンドのドキュメンタリーフィルム。

この様な映画を観ていつも思うのが、植民地主義は過去から現代にかけて、更に過酷になっていることです。過去の略奪も酷いものでしたが、現代の略奪の対象は地球のより深い領域まで及んでいる、そんな気がします。

例えば、『トゥアレグ族』が遊牧する国は、宗主国がフランスであったため、アレバ社によるウラン採掘が住民の意思に関係なく進みます。その為、病気になったり、住む場所を追われます。そして、兵士となり戦争に巻き込まれて行く。

巨大資本に飲み込まれて行く様は、どこの国でも同じ様相を見せますが、土地、水、生命、つまり地球全体が資本主義の中ではもはや「所有」だけの概念で成り立っていることを再認識でき、何ともやり場のない気持ちになりました。

そんな絶望を感じながらも、人類の原点である『トゥアレグ族』の有機的な営みと音楽は、私を「所有」という憂鬱から解放してくれ、つかの間の安堵を与えてくれました。

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ミカ