劇場公開日 2015年10月3日

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罪の余白 : 特集

2015年9月18日更新

謎の死によって娘を失った父親VS教師・生徒を支配する悪魔のようなクラスメイト
この状況──あなたならどうする? 衝撃の心理サスペンス!

気鋭作家・芹沢央の野性時代フロンティア賞受賞作を、内野聖陽&吉本実憂主演で映画化したサスペンス「罪の余白」が10月3日から公開される。校舎からの転落死によって娘を失った心理学者と、娘の死に絡んで存在が浮上する美しきカリスマ女子高生。スリリングな対決が見ものの注目作の登場だ。

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■“娘の死”に関係していたのは、狡猾(こうかつ)で悪魔のような《親友》だった
 《暴走する父親》と《残忍な女子高生》の心理戦、果たしてその結末は?

思春期に入って少しぎこちなさは感じながらも、良好だった子どもとの関係。だが突然、その愛するわが子の命が失われてしまったら? そして、死の原因が「自殺」だと言われたら……。「罪の余白」は、大切な家族を持つ者なら誰もが胸を痛めずにはいられない状況のなか、高校生の娘を失った父親が、娘の死の真相を探る内に恐るべき女子高生と出会い、徐々に追い詰められていく姿を描く心理サスペンスだ。

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内野聖陽が娘を突然失った父親を熱演
内野聖陽が娘を突然失った父親を熱演
事件のカギを握る女子高生役は吉本実憂
事件のカギを握る女子高生役は吉本実憂

校舎からの転落によって娘・加奈(吉田美佳子)を失う行動心理学者の父・安藤を演じるのは、「臨場 劇場版」の内野聖陽。なぜ娘は死んだのか。自殺なのか、事故なのか、それとも……。娘が抱えていた問題に気づくことができなかった自分を責める安藤の前に、加奈の親友だった美しい女子生徒・木場咲(吉本実憂)が現われる。彼女こそがスクールカーストの頂点に君臨し、教師、生徒、捜査陣の心を操る悪魔のような人物だった。咲は加奈にいったい何をしたのか? 真相を突き止めようとする安藤と、彼の心を弄ぶ咲のすさまじい対決が繰り広げられる。

自責の念に駆られ、心も身体も消耗していく安藤を前に、咲は余裕の表情。「刑務所にぶち込んでやるからな!」と息巻く父親を「あれ? いっぱいいっぱいですか?親子そろってつまんねえ」と笑い飛ばす。大人と少女という関係性ながら、場をコントロールするのは常に咲という状況に、安藤は絶望のあまり狂気に捕われていってしまうのだ。娘の無念を晴らそうと暴走する父VS彼をワナに陥れようとする残忍な女子高生。あなたならどうする?と問いかける衝撃作が用意した、予測不能の結末とは!?





■これほどの《悪女》は久々だ──異常な程はらわたが煮えくりかえる!
 コイツの言動すべてが憎たらしくて仕方がない!!

実力派俳優と新進女優の演技対決に注目
実力派俳優と新進女優の演技対決に注目

本作で主人公を追い詰める“モンスター女子高生”咲を演じるのは、第13回全日本国民的美少女コンテストでグランプリに輝き、ドラマ「アイム・ホーム」「表参道高校合唱部!」等で活躍目覚ましい若手女優、吉本実憂だ。容姿端麗で頭脳明せき、表では天使の笑顔を振りまいて大人たちの心をつかみ、同じ学園の生徒たちからは羨望の眼差しで見つめられるが、裏では悪魔のような策略を張りめぐらし、カリスマ的な存在として君臨する──そう、見る者をいらつかせるほどの悪女っぷりから目が離せないのだ。


自責の念に駆られる父は暴走していく
自責の念に駆られる父は暴走していく
笑顔の奥には残忍さを持つ別の顔が……
笑顔の奥には残忍さを持つ別の顔が……
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「誘う女」のニコール・キッドマンや、「氷の微笑」のシャロン・ストーンなど、魅力的な容姿と狡猾な手段で、自分の欲望のために関わる者を不幸に陥れていくのが悪女の常。「ブリングリング」でエマ・ワトソンが演じた窃盗に手を染めた少女もそうだったが、自らの行いに罪の意識を感じず、嬉々とした表情を見せるのも特徴的だ。松本清張の傑作サスペンス「疑惑」で、保険金目当ての殺人を問われる悪女を演じた桃井かおり(映画版)、尾野真千子(12年版ドラマ)も印象深い。

そして本作の咲は、「か弱き存在」という女子高生の立場を利用して大人たちを翻弄。娘を失った安藤の心にグサグサと突き刺さる言葉を冷徹に浴びせるさまには、腹立たしさが湧くのは確実だ。また、安藤を支える同僚の小沢(谷村美月)と対じするシーンにも注目。同じ女性ながら(それも年上!)、容姿や性格、服装のセンスまでをこき下ろし、「お前は何様だ!?」と突っ込まずにはいられない悪態を見せつける。

だが、これほどの“モンスター”ぶりでもどこかリアルだと感じさせてしまうのが現代社会の恐ろしいところ。表向きにダマされているだけで本当はこんな人間がいるかもしれないと、周りを確認してみたくなってしまうのだ。



■「告白」「ソロモンの偽証」「凶悪」ほか、禁断の問題作の数々──
 映画ライターが証言する、本作「罪の余白」の《衝撃性》

映画ライター・高森郁哉氏が本作を鑑賞。数々の問題作との共通点を挙げながら、予測不能の心理サスペンスの衝撃性について述べた。

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