海にかかる霧のレビュー・感想・評価
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降りられない船
悪い事とわかっていながらも、目先の欲や情に流されてしまう男たち。反対の声を上げる機会を逃せば、乗りかかった船から降りることはできない。
そんな中、冷静に状況を判断し自分の身を守りきったホンメ。ソウルに恋人がいることを隠し、ドンシクに抱かれたのも計算づくなのでは?ドンシクが船長を説得するため、陸に上がったら結婚すると言った時、一瞬躊躇う表情を見せたのは本心の表れではないか。
ドンシクは食堂で再開したホンメに声をかけるのか?ホンメの驚愕の表情が目に浮かぶ。
ヒトコワ系ならぬヒトキモ系
不況にあえぐ漁師たち。彼らは大金を稼ぐために、中国の朝鮮族密航に加担する。
嵐の中で船に乗せた朝鮮族の中にいた1人の若い女性、ホンメ。
彼女の乗ったその漁船は、はじめは上手くいくかに思えたが、次第に想像のつかない方向へと舵を切り出し…
う〜ん、キモいですね。
とことんキモいです。
そして、サラッと傑作です。
1匹のメスに群がるオスたち、漁船という密室&極限状態で繰り広げられる悲劇、弱者への圧制、庶民たちのヒエラルキーの形成と崩壊、止まらない負のスパライラル。
後半は、ポン・ジュノ脚本ともあって『パラサイト』みたいな韓国映画あるある展開だけど、意外に有り得そうな話だと思っていたら、実話「第7テチャン号事件」を元にした戯曲を映画化したらしい。
とにかく漁師たち男性陣がキモい。
最終的にドンシクは良い奴になっていたけど、言い寄り方は十分キモいゆえ、あのまとめ方には少し不満(ただし、同じ悲しみ苦しみを共有してそれが愛に変わるあのシーンでほぼ帳消し)。
何が1番気持ち悪いかって、あんな漁師たちも不況で苦しんでいる前提があるってこと。
「まあ、みんな大変だったから」で言い訳できてしまう。
苦しむ者が苦しむ者を虐げる、いじめられっ子のいじめっ子化みたいな胸糞悪さがある。
綱を巻く描写の対比による船長の変貌ぶりや、ボタンの掛け違いとなるターニングポイントの描き方など、映画としての出来も良い。
霧の使い方も上手くて、個人的には『ミスト』よりもミストしてた。
ってどういうことだ?
6年後の再会パートは蛇足かなとも思ったが、「目のあった子どもはドンシクとの子?」という考察にゾッとした。
何気に閲覧。 なにやらタイタニックのような感じで、船上で争うストー...
何気に閲覧。
なにやらタイタニックのような感じで、船上で争うストーリー
ちょっとグロいですが、グイグイ引き込まれました。
(嫁はんには、キモイと言われました)
密入国は厳しい
金欲しさに船に密入者を乗せる仕事を請け負った船長。
船員も金に困ってるから、船長に従う。
密入国を上手くやった経験のない船員では上手くいくはずもない。
案の定立て続けにトラブルが起こる。
この展開は厳しい。
本当に悪事を重ねないと平気で殺人を続けるのは難しい。
殺すつもりの戦争ですら、殺し合うだけで人間性をぶち壊す。
1970年代の韓国はどうしようもない貧しさの中に居たのかと悲しくなる。
密入国の運びやもハイリスク、ローリターンで、掴んだ小金はあっさり削り取られていく。
蛇の道に繋がる奴はいくらでもいるのでタカられる様は厳しい。
ラストはこれで良いのか?とは思う曖昧さではあるが、ソコソコ納得は出来る。
ただ残念だったのは船員にゲスが多かった事。
「俺だけヤってない」とかゲスにも程がある。
家宝だというボロい漁船の船長であること以外には何もない男 女を乗せ...
家宝だというボロい漁船の船長であること以外には何もない男
女を乗せることは不吉だというセリフが示すように
密航者を乗せた漁船は思いもよらない方向に進んでいく
最後の最後まで船を守ろうとして海に飲み込まれていく船長の演技、そして正面から撮られる演出も圧巻
女は、兄ではなく恋人を探していて彼を残して行き
恋人と家庭を持ち幸せに暮らしていた、というラストと解釈しました。
韓国版タイタニック+アウトレイジみたいな。
普通に韓国で暮らしてる男の子があんなに女に飢えてるってのはどうかと思う。
船長はなぜあんなにボロ船に執着を…(*_*)?
事故が起こるまでの雰囲気は好きだった。
欲望の果てに
不満を漏らす密航者に鉄槌をくらわす船長。
あのシーンで一気に狂気度が加速。
その後まさかの展開で船員も人間性を失い全員ヒャッハー状態。
狂気の渦の中心にさらされながらもラストはしっかり自分の道を行ったホンメ。
素直には終わりませんなぁ。
臭い立つエログロ満載の他の韓国映画よりは描写や救われなさがソフトな気がしましたが(麻痺してる?)
雑さは目立つものの圧倒的な力業で押し通す展開は流石です。
人間の狂気が恐ろしい
不漁続きで金銭的に追い詰められた漁船の船長が、朝鮮族の密航に手を出す。
しかし、これが不幸の始まりで、初めての密航に、不慮の事故が襲いかかる。
怖かったなー。
船長と船員たちが極限状態に追い込まれ、狂気の人へと変貌していく。
人間というよりも、むしろ野獣となってしまった彼らの恐ろしさ。
人は、こんなにも簡単に正気を失うのかっていうのが良くわかる映画だった。
そんな中、愛する人を守るため、正気を失わずに船員たちと戦い続けたユチョンの存在は、この映画の希望だった。
しかし、ユチョンの願いが叶わない ラストシーンの表情がとても印象的。
女って、やっぱりしたたかで、たくましいんだな〜 >_<
韓国映画の凄さ
出だしは少し退屈でした。が、、それを覆すように中盤からは歯車が、どんどん狂い出す。
人間の恐ろしさをひたすら芯から感じた韓国映画でした。
歯車が狂い出した所から気分が悪くなり、吐きそうになりました。まるで自分が映画の中の登場人物の1人になったかのような気持ちの悪さ。
それくらいこの映画の迫力、威圧感は凄かったです。それと同時に韓国映画の凄さを思い知らされました。
韓国映画らしい不幸さ
らしいと言える映画。
だが、少し中盤がダレル感があるのが残念。
また、揺れないのであまり船上の感が無いのが残念。
しかし、異常者ばかりの世界は怖い・・・
船長役の人の存在感はありますね。
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