劇場公開日 2015年5月23日

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「ある意味衝撃のラスト」イニシエーション・ラブ 骨さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5ある意味衝撃のラスト

2017年5月24日
iPhoneアプリから投稿

随分前だけど、原作は友人に勧められてどういう内容かは知らないまま既読。

切れ味のいいラストは衝撃的でした。
(小説はあまり読まないです)

で、あれを映画化ってどうやるの??という興味から鑑賞しました。

観終えた感想は、
映画ならではのやり方で、とても良いと思いました。
が、映画としてそれを全く活かせていないように思います。
というより、真逆のミスリード(つまりネタバレ)をしているようにすら感じました。

原作の良い所が消え、悪い所が残ったという印象です。

まず、話がつまらなかったです。ラスト5分間の為のネタ振りをずっと見せられているようで正直退屈でした。これは原作でも同様ですが、映画の場合は受動的に映像を見せられる為、より退屈度が増しました。

そして衝撃のラストについてですが、
新たに追加されたエピソードにより原作の切れ味は消えて、さらに冗長な説明によって
「瞬間頭が空白になった後、じわじわと自分の頭の中で謎が氷解してゆく」
という気持ちの良い部分がを丸ごと無くなっているように感じました。

わかり易く、という事だとは思いますが、脚本や演出でなんとか出来ないものなのかなと思いました。

それにその場で分からなくても後で思い返したり、もう1度観てみたり、他の人のレビュー等
で補完したりした方がより映画を楽しめると思います。(宣伝文句「二度見る」だし)

勿論楽しめる部分もありました。
80年代の音楽やアイテムは郷愁をそそられましたし、女優2人のハマりっぷり、前田敦子さんのフニャフニャした感や木村文乃さんのグイグイ感はとても良かったです。

が、上記に挙げたようなこの映画の肝となる部分がしっくりこず、特にラストの展開には「うわぁ。。」と声を上げてしまうほどの衝撃を受けた為、こんな評価になっちゃいました。

骨