プリデスティネーションのレビュー・感想・評価
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ニワトリとタマゴ
ジョンの身の上話は凄まじいものだった。“未婚の母”と名乗って告白本に連載を持ち生計を立てているという。1945年に孤児院の前に捨てられ、最初はジェーンと名付けられた女性だったのだ。宇宙飛行士に憧れ、最終試験にまで合格するのだが、些細なケンカによってクビになってしまう。そんなとき、ある男と知り合い、子を身籠り出産するが、その赤ん坊も盗まれてしまう。やがて、かれは両性具有者だったことがわかり、性転換で男性となる。運命をズタズタにした男を殺してやりたいと願うのだ。
バーテンダー(ホーク)は自分の後継者になることを条件に、彼を1963年に連れて行く。ジョン(スヌーク)が出会ったのはまさしく過去の自分ジェーンだったのだ・・・バーテンダーは1年後にジャンプし、保育器から彼らの赤ん坊を盗み、1945年に飛んで孤児院のまえに捨てる。なんというタイムパラドクス。頭が混乱してしまう。
そしてバーテンダーは1万人もの犠牲者を救うため1975年に飛び、コインランドリーで犯人と対峙するが、それは老いた自分だった。こちらはわかりやすいが、バーテンダーは一度大やけどを負ってるハズ。いったいどこからタイムジャンプしてきたのか・・・
鶏が先か、卵が先かという命題をそのまま使ったSFとして絶妙な面白さ。しばらく経っても頭の中をぐるぐる回ってる・・・
自分の1番の理解者は、、、自分。
バーテンダーへの衝撃的な一言から、淡々と自身の過去を語る1人の男性客。退屈にも感じてしまう興味付け部分だが、数ある伏線をわざと観せている脚本が凄い。
過去と現在を行き来するという、いわゆるよくあるタイムリープ(時間跳躍)。犯罪を未然に防ぐという目的だが、少しずつ、少しずつ、話は深く、難しく。キャストの少なさが1つの事柄を、深く深く掘り下げていて面白い。
ちなみにデスティネーションとは。調べてみると英語で『目的地』を意味しており、台詞の中にも度々『目的』という言葉が出てくる。そして何よりも興味深いのは、『データ転送』『複製』『変換などでの変換先』という意味もある言葉だという事。これが、全て含まれているストーリー展開は必見。
気付いた伏線の先読みが合っているかどうかも、考察しながらじっくり楽しみたい。完成度の高い作品。
"自分なり"故の運命
終着点はあるけれど、起源がない。
タイムリープものではあるけれど、結局は人は生きていく中で往々にして思いもよらぬ何かに辿り着き、時としてそれまでの自分と大きく違う、予想も出来ない自分に変わっていくっていうことと、そこに運命的な何かを感じてしまうということなんだろう。
雄鶏が先か・・・
バイオリンケースでタイムトラベル
タイムトラベルものといえばバック・トゥ・ザ・フューチャーがまっさきに頭に浮かぶが
本作のタイムマシンはデロリアンのように物語の中心には躍り出ない
SFにおけるこの手の小型(あるいは無形)のタイムマシンは、
物語を描くためのマクガフィンとして扱われることが多い
ダイヤルには少し心ときめくが、その描写自体は控えめ
難解な設定なので適切な取り扱いだ
冒頭から細かい伏線が張られすぎていて、
SF好きならなんとなく展開は読めるが
その伏線が丁寧に回収されていくのが非常に面白い
しっかり見ていれば、「こんな小ネタまで回収するのか!」という感動が味わえる
ダイナミックな場面はないけれど、アクションあり
タイムマシンものの醍醐味が詰め込まれた作品
長さも短く、サクッと見れるのも魅力
時系列が複雑
大変面白かった。
ただ趣味じゃないので3.5。
時系列が複雑でどうして?なんで?って思うことが多々ありついていけなくなった。
特に何故ボマーになったかの説明がないためはてなマークで終わっちゃったかな。
一回見ればわかる様もう少し単純にして欲しかった。
🐕自分の尻尾を追いかける犬🐕
話が抜群に面白かったわけではなく、話が解らなくならないようにとの緊張感で、一切寝落ちせずに食い付いて観てましたが、
一つ一つの場面はなんとなく理解できても、振り返って繋げてみた時に、
え〜と‥だから¿?🤨¿?となってしまい、それは私の脳のスペックがこのお話を作った人よりも低いから🤦🏻♂️
メビウスの輪かエッシャーのだまし絵の通路の上を歩かされてるような気分になるお話。
自分が未来から来た自分に会って、産んだ子が何故か自分で、任務に失敗して焼けた顔を再生したらもう1人の方になって、それが爆弾魔になって🙄❓❓‥ 🤯 いや、やっぱり人にちゃん解説できるほど理解できてないや😑
タイムマシンなんかできちゃったら好き勝手に行くヤツが絶対居て、もうそれこそ世の中わやくちゃになりますわ🤷🏻♂️
でもそのぐちゃぐちゃの混沌の中で奇跡的に取れた均衡が今の世の中だったりして🤨
実は意外と骨太な人間ドラマで、見応え十分❗️
『自分の尾を喰らう蛇』の話が2回くらい会話の中に出てきましたが、この古代文明の頃から伝わる象徴〝ウロボロス〟の絵を想起させる脚本がなかなかニクイ、というか親切な配慮で、途中で時間の流れが混乱しちゃう私のような頭の鈍い奴でも、最後に合点がいくように導いてくれたのだと思います。
終わってみたら、見事に納得。まるで、ラングドン教授の象徴学による謎解きのようでした。
ところで、前半の告白です。
私が少女だった頃…
何気なく語り始めた、〝彼〟のこの台詞。
「メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を…」
と同じくらい、え?なに?どういうこと?
と一気に引き込まれました。この作品はSFだけど、実はヒューマンドラマ要素が強いのだよ、とそれとなく観るものの感性を誘導する効果が、確かにありました。
そう思って振り返ってみると、生きる目的が〝自己の成長〟ではなく、〝過去の自分の修正〟にすり替えられていく過程が『自意識との格闘』というテーマにも繋がって見えてきます。
そもそもどちらが先だったのかよく分からなくなっていく描かれ方は、妄想と現実の境目がよく分からなく描かれていた『勝手にふるえてろ』と同じようにも見えるのでした。
想像を超えた結末。
こんなに何回もどんでん返された作品は他にはないですね。結局、4回ぐらいひっくり返されましたかね(笑) 大オチについては、エンドロール入った瞬間は「どういうこと?」って混乱したけど、エンドロール中に整理できて、このすっぽりハマる感覚は見事でした。ジェーン、ジョン、ジェーンを捨てた男、ジェーンの娘、バーテンダー、フィズル・ボマーが全員同一人物だったというオチはなかなか衝撃的でした。まどろっこしいタイムパラドックスなんて、クソくらえ!と言わんばかりに同じ人間が接点持ちまくりな展開は潔くて斬新です!
ただこの大オチ以外の部分は意外とシンプルな作品でした。前半のジョンの自分語りが長かったこともあって、ストーリーのボリューム的というか起伏はそこまで大きくなかったです。
まさに、このオチの一点勝負!といった印象です。まあ、この大オチだけでも見る価値はあるんですけどね。
あと、なぜR−15の設定だったんでしょうか?グロテスクだったり、エロティックな描写はなかったような気がしましたが。。
原作未読。爆弾魔部分が映画オリジナルなのかな。
ハインラインの名作短篇として名前は当然知っていたが、こんな無茶苦茶な話だったとは知らなかった。正直ハインラインはあまり好きではないが、ちょっといやかなり見直した。巨匠侮りがたし。
そして60年以上前に書かれたこの一発ネタSFが、ド派手な大作映画にもチープなc級作品にもしない絶妙な匙加減の演出センスで、そして話を単純化どころか更に盛ってきた脚本で、その上それを可能にする主役で、映画化されててよかった。
予備知識0で観てほしい
真相が分かったとき思わず唸ってしまった。
こんな感覚を味わわせてくれた映画は他に無いかもしれない。
自分の中で未だに一位を争う映画です。
オチが全て。だから予備知識0で観てほしい。
類を見ないタイムループ物
個人評価:3.8
紙と鉛筆を持って見るべきかもしれない。
時間の概念を斜め上の角度から捉え、新しいタイムループの物語に仕上がっている。
それだけに物語の肝である「卵が先か鶏が先か」のフレーズは余りも核心をつく言葉なので、劇中では触れてほしくはなかった。
タイムループ物では頭一つ出ている作品。
驚愕のどんでん返しとか書いてる人多いけど、バーでジョンが登場した瞬...
驚愕のどんでん返しとか書いてる人多いけど、バーでジョンが登場した瞬間、なんで女が男演じてんの?と違和感を感じ、殺したい相手に会いに行く時点で、きっと
自分なんだろうなと思ったら図星、顔火傷したってことはバーテンもこいつかって思ったらやっぱ。って感じで、ほとんどの展開が思った通りだった自分にはそこまでの衝撃なし。とはいえ、古き良きアメリカのノスタルジーだったり、巡る人生だったりそれなりに楽しめた。
映画館で見たかった
借りてきて家のテレビで見るより実際に映画館で見たかったです
あ、あ!!!そういうことか!つまりここが· · ·凄い!!!(語彙力)
もう一度見よう!と2回見ました。
女優さんとても可愛かったなー
ネタバレはしたくないのでここで感想は終わりですが、好みは分かれるかもしれませんね笑個人的には好きです。
数奇な運命
いやー良くできてる。
未来をつくるのは自分だっていう示唆を含んだ、タイムワープもの。
ほんとよくこんな話を作れるもんだと、
観終わってしばらく余韻に浸ってしまった。
点と点がつながる快感をもたらしてくれるし、
思わず、描かれていないシーンに想像を巡らせてしまう。
この作品が好きな人には個人的には
「アバウト・タイム」と「ベンジャミン・バトン」も勧めたい。
ともあれ、傑作ですよ、これは。
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