劇場公開日 2014年10月11日

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「種明かしの饒舌さが残念」劇場版エンドレスアフェア 終わりなき情事 Chisaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5種明かしの饒舌さが残念

2015年11月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

単純

オリンピックに向けて始動したビッグプロジェクトのリーダーに任命された、エリート商社マン立花康介(戸次重幸)。
流行に乗って始めたSNSで元恋人の吉川麻里衣(小林聖)と再会し、仕事の打ち合わせを重ねるうちに体の関係を持ってしまう。
しかし吉川は、康介が家族と出掛けた場所に神出鬼没に現れたり、康介のライバル社員と交際しているかのような写真を当てつけのように投稿したり、次々と不可解な行動に出る。
挙句、康介の妻、奈保子(酒井若菜)とも親しくなり、娘の英語の家庭教師をするようになる。
ただならぬ危機感を抱きつつ、仕事上の付き合いもあって吉川と縁を切ることができないままズルズルと情事を重ねてしまう康介。
そんなある日、幼稚園に行っていた娘が行方不明になってしまう。
焦って探し回る康介と奈保子の前に、娘の手を引いた吉川が颯爽と現れる。
「奥さんに今日は私が迎えに行くとメールをしたけど・・・」「読んでません!」
絵に描いたような修羅場となるが、そこでは明かされなかった衝撃の結末を、数年後に康介は知ることになる。

前にバラエティ番組で「結婚できない男」とイジられていた戸次重幸にちょっと興味があって鑑賞。
が、特にファンになるというほどではなかったw

それから、内容とタイトルが噛み合っていない感じがした。
康介の人生が狂った原因は、不倫というよりSNSに依存してしまったこと。
吉川と口論になった康介が「SNSに引っ張り回されるのはもうたくさんだ!」って叫んでいるし、SNS依存がもたらす弊害についての描写が多くて、情事云々の印象が薄かった。
そして吉川が「今ここにいます」的などうでもいい投稿を立て続けにしたり、その一つ一つに康介が過剰に反応したり、ちょっとやりすぎかなぁという感じであんまりリアリティが感じられなかった。
いい歳した大人同士の会話に、「友達申請していいですか?」とか、「SNSで見つけて素敵な人だなぁと思っていたんです」とか頻繁にSNSネタが出てきすぎたのも違和感もあった。
流行ってるとはいえ、みんなそこまで取り憑かれてないと思う。笑

最後は、けっこうベタなやつだけど一応どんでん返しがあって面白かった。
でも種明かしを登場人物たちに喋らせるのって興ざめする。
「〜〜ということだったのね」「フッ」とか、そんな会話絶対ないでしょw
布石を上手に散りばめて、全部説明しなくても観客が回想して勝手に「おぉ!」って合点するみたいな、上手な気付かせ方じゃなかったのが残念。
さらに、自宅での修羅場で吉川に「夫を ATMとしか思っていない妻!」とか余計なこと言わせず、最後の最後まで奈保子=心優しい純粋な被害者というイメージを徹底しておけば、最後に奈保子のしたたかさや怖さがもっと強調されただろうなぁ〜。

お父さんもお母さんもクズで、子供たちがただただ可哀想。ちーん

Chisa