6才のボクが、大人になるまで。のレビュー・感想・評価
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人生はもっと長いと思ってた。
「人生はもっと長いと思ってた。」
母親オリヴィアが、メイソンを送り出す時に語るこの一言が、すべてなのだろう。そして、その言葉が重い意味を持つ齢に、自分もなってしまったと自覚してしまう。時に流れが緩やかで揺蕩う中で生きる時、人は幸せなのだと思う。しかし、その時代が過ぎ去り、その過去を振り返る時、ひとは人生の「短さ」に慄く。
たかだか上映時間が165分という「短い」刹那の間に、ひとは彼らの「記録」に寄り添いながらも、自らの「記憶」をいかようにも紡ぎだそうとする。
この映画は、現在から過去を振り返った映画ではけっしてなかった。絶え間ない現在という「瞬間」から、時を描いた映画であった。メイソンが切り取り撮す日常の風景は、私たちが生きる凡庸なる時間であり、なにも特別なものではない。しかし、その中にしか我々は生き得ることはない。12年間という絶えざる「瞬間」は、私たちにこう語りかけてくるのであろう。
記録映画みたい
ハリーポッターだって役者は変わっていないような?
だから、この内容で、もし、役者が途中かわっていたら?
訴えるものが少なすぎる。
途中から、外国の一家族の記録映画として観賞しようと思い、のんびり観てました。
親は高校卒業まで育てたら、ってあたり、日本より親離れ早いですね。
自力で大学行くイコール自由ってとこが日本にはない思想?
それにしても、長い。
一度トイレに立つ人数名。
そこのところ、見逃してしまうではないの…
休憩欲しい。
人間愛バロメーター
たくさんの高評価レビューで溢れていますが、残念ながらわたしには良さがわからなかったです。
他レビューを観ていると、自分の家族と重なって泣いたというのが多かったみたい。
なるほど、家族愛を感じる場所にいる人やその記憶がある人は心捕まれる何かがあるのかもしれません。
わたしは『人間愛』をもっているかどうかを試され、欠陥者の烙印を押されたような哀しみと、この映画の良さがわからないの?と言われたような落ちこぼれ感を味わうことになってしまいました。
毎年家族写真つきの年賀状を送られて喜ぶまたは楽しめる人は、この映画の素晴らしさを判ることができる人なのかもしれないな、と思います。
21世紀の叙事詩
6歳から18歳、何をやってもうまくいかなかったけど、人間にとって正真正銘の高密度な黄金期。
子役の子は別人のように成長し(ほんとだったら別人が演じてもわからない??)、一方、当たり前だが、既に大人だった親世代たちは外観も性格も一貫している。
迷い道だらけだったあの黄金期を追体験させていただきました。
子どもの高校卒業を大勢の親族で屈託なく祝うアメリカ人って、ホントにあのおめでたさが普通なのだろうか。ついでに、ピックアップトラックはTOYOTA、ネイサンのデジカメはCANONでしたね。それも同じく普通なのね。
思いのほか早くやってっきた子どもの自立に、ちょっとハートがついてけない母親にいちばん感情移入してしまい、最後は泣けました。私50代のおばさんだから。
にしても、大人になった、っていうか、大学入学、日本人的にはまだまだ大人扱いされにくいモラトリアム期間が始まったわけですよね。青春!あーん、戻りたいよう~!!
スタッフと出演者の皆様の継続の力に敬服いたします。
はじめの家族がいちばん・・・
ボクの成長が、母の男の乗り換え運転を通して、変わっていく家族構成の中できれいに描かれていた。6才から12年間を追ったことで、ドラマというよりも一つのドキュメンタリーが出来上がったように思えた。ひとりの少年のロードムービーとでも言えようか。功労としての評価はものすごい高いであろう。
続編が観たい!
18年前に撮影をスタートさせた時に、どこでクランクアップする気だったんだろう?
どうせなら、とことんやって欲しい。あと15年後ぐらいに、結婚もし、父親と同じくクソ親父になるのか、反面教師で良い父親に生るのかとか、興味が湧く。それにしても、アメリカの家族って、あんな感じなんだろうか?
どうみても、母親がダメ男製造器に見えるんだけど…。
奇跡を観にいけ!
わずか2時間半ほどで、遠い国のある家族の10年を、覗き見させてもらった感じ。あー、アメリカってこうなのか、とも思うし、世界中で、人間のやってることに大差はないなとも思う。強いて違いをあげるなら、政治に対する距離感は日本よりはるかに近いのと、セックスの捉え方に妙な倫理観や後ろめたさがないところは、日本人としては羨ましかった。
作られたドラマなのに、リアルなのは、すべての役者が、自分の経てきた時間をそのままそこに焼き付けざるを得なかったから。
「この仕掛けを思い付いた時、成功が約束された」というような書き込みをみたが、それは違う。思い付いても実現出来たことは奇跡だ。その奇跡が、目の当たりにできる幸運をいま私たちは手に出来る。観に行かないなんて選択は無いはずだ!
もうひとつ何か欲しい
アカデミー賞最有力と言われる本作。
12年間同じ役者を使って撮ったという話題性だけでも映画としては成功していると思う。
ただ、ストーリー重視派の自分には少し物足りなかった。
12年間同じ役者を使って撮ったのは、登場人物たちの成長と老い、そして母親のダメンズウォーカーっぷり。
子供達にとって父親としての役目を果たしていたのは、歴代父親の中で唯一出続けた実の父親だけだ。
基本的に子供達の成長を見守る視点で観ていたが、たまにメイソンの目線で「また母親に男ができるのか…」といった感情も抱く。
そして後半には間延びしてしまった感。
メイソンが大学に行くために家を出て車を運転しているシーンで終わった方が後味は良かった気がする。
同じキャストを12年間使ったといったことを抜きにして、もう少しインパクトが欲しかった。
反面教師が多いほど人は成長する?
12年間同じキャストで撮り続けて1本の映画にするなんてフォロワーもないだろうからそれだけでスゴいんだけど,ちゃんと話になっているというか,反面教師は多い方がよいかもwとか
まさに6歳のボクが大人になるまで!!
こんな映画はみたことない!
タイトルの通りに展開するので、映画のなかの時事話題もそのとおりになっている。
内容が面白いというか、スケールにひきこまれますね。
すごくよかったです。
取り組み自体を評価!!
大きなことは起こらない、家族の12年間を描く3時間は、けっこう長く感じた。
でも12年間同じキャストをコツコツと撮り続けた監督の気合いというか、アイディアというのはやっぱりすごい。
どこかのシーンに感動とかあるセリフにジーンとかそういうことじゃなくて、見終わったあと感じるのは監督への畏敬の念かな。
凄まじい、それでいて凪。
なんとも言葉にし難い凄味に溢れた一本。
リンクレイター監督の、背筋が寒くなるような才気に震えた。
技術的なものは置いておくとしても、誰にも等しくある「人生」を切り取り、登場人物を限りなく人間臭く描いた妙。
欠点があってこその人間というのは頭で分かっていても。
それをなかなか許せない、感情というものになかなか勝てないのが人間なのだろうね…
何かしらの共感が必ず見つかる作品。
親であれば2倍面白い映画!
6才の男の子が大人になるまでの成長を、実際に12年間かけて撮り続けた映画。もう、この企画だけで100点なんだけど、作品の内容もかなりGOOD!子供の成長のみならず、親の成長話にもなっており、とても見応えがあった。心に刺さる絶品映画です!!
素晴らしい映画です‼️
長尺なので、ダラダラするかなと思っていましたが、鑑賞した後は、とても感慨深かったです。私にも小さな娘がいます。色んな事があるだろうけど、家族で乗り越えていこう、そして、私を育ててくれた親に感謝しよう、この映画を観終わったあとで、そんな気分になる事ができました。
久々に素晴らしい映画と出会う事ができました。観ようかと迷っている方はぜひ、オススメです。
女性も楽しめる事だと思いますが、30〜40歳くらいの男性だと、主人公の気持ちにグッと近づけるような気がします‼️とくに思春期の男子は本当にバカしますから・・
気分はすっかり身内
子供のリアルな成長を、物語の中で実感できるのは、恐らく「北の国から」と、この映画くらい。
12年という長い期間を経て撮られたからこそ得られる、不思議な感動があった。
それはつまり、子供の成長を見守る身内のような気分になること。
子供だと思ってたのに、いつの間にかこんなに大人になっちゃって、、、と、何度も感慨深い気持ちになった。
ただ、あまり派手な展開はないので、積極的に鑑賞しないと退屈する。(途中で少し眠くなってしまった、、、)
それでも、エンディング前の母親の言葉にはズシーンと来た。
なんにせよ、主人公の男の子がイイ!
この映画の一番のキモはそこだと思うので、この子役を見つけた時点で大成功。
役者としての今後の活動が楽しみ!
家族は老いる
主人公はほとんど話さない。今時らしい無気力でいて社会に反抗的な男の子に育つ。残念。劇的なヒーローではなく一人の人間でしかない。成長ドラマ。アメリカの家庭で男の子が大学進学(ひとり立ち)するまでを描いている。
節目ふしめでキャラクターたちがいいことを言う。父親、彼女、母親。
母が賢いので救われる。
母が、人生最悪の日だわ、と嘆くので胸が痛んだ。今後の人生が空虚に思われたんだろう。人間というのは子を育てあげたら、あとは40年先の死ぬまでを過ごさなきゃならない。そんなに長い時間をどうやって?悲惨だ!いままでずっと、20年近く最優先にしてきた未来ある子供達じゃなく、疎かにせざるを得なかった(ないがしろにしてきた)自分について、あとは死ぬしかないのに、改めて見つめろと。あんまりじゃないか。人生を奪っておきながら、「ここまでで結構」とは、子供はなんて勝手なんだ!
人生を子どもに捧げた親が行き着く悲しみが、演者が老いるこの映画だから伝わった。
日常の面白さ
とても面白かった。
実際の年月をかけて撮っているという手法も驚異的で、本当に1人の人間が成長するので、感情移入してしまう。
大きな事件は起きない日常の愛おしさ、奇跡を感じた。
家族の愛とか。青春のきらめきとか。
私もそうやって何とか今までサバイブしてきたんだなぁと改めて感慨深かったです。
にしても、アメリカの家族というのは、あんな風にくっついたり離れたり、元夫婦のそれぞれの家族との交流とか、普通なのか?
日本もそうゆうことになるのか?
あれがアメリカの家族の姿なのかという点でも、興味深かったです。
時間を共に過ごす大切さを感じる作品。
非常に良かった。
特筆すべきは撮影手法。
少年メイソンの6歳から18歳までの成長、そして家族の軌跡を。
実際に12年かけて同じ俳優で撮影。
その撮影手法を完遂しただけでも驚きますが。
この手法が少年/家族の成長物語を描く上で十二分に機能していた点にも驚きました。
可愛かったメイソン少年が。
あっという間に背が伸び、顔立ちが大人び、声が低くなる。
話が進むにつれて登場人物達に感情移入していき。
自身も彼等の遠い親戚のような気持ち、「見守る」気持ちに。
鑑賞後も彼等に想いを馳せる気持ちが続いたのは新鮮でした。
また時間経過の演出も良かった。
文字情報で時間経過を知らせず、場面の切替と共にヌルッと時間が経過している。
分かり易い身体上の変化、直ぐには察知できない環境の変化。
視覚的な情報で時間の経過を知り、彼等の会話で環境の変化を知る。
情報量の多い画面から、自身で変化を見つける喜びがありました。
時間を共に過ごす大切さを感じる本作。
普通の家族の物語で、派手で突飛な出来事は起きませんが。
鑑賞後、心に残る印象的な場面が多数。
特に印象的だったのは終盤の母オリヴィア の一言。
上映時間165分と比較的長尺な作品ですが体感はあっという間。
終盤の雰囲気を何となく感じる自身もオリヴィアと同じ気持ちになり、彼女の言葉に胸を打たれました。
他に類を見ない撮影手法を体験するだけでも鑑賞の価値があると思います。
オススメです。
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