劇場公開日 2014年11月1日

「セクシャリティ」ニンフォマニアック Vol.2 あきらさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0セクシャリティ

2016年7月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

見終わった後ひどく考えが揺さぶられた。
彼女はセクシャリティの対象としてしか他人に受け入れられない。初めは彼女自身がそれを望んだとしても、周りも彼女自身ももうセクシャリティを通してしか彼女を見ることができないこれからの彼女の生活を想像すると残酷に感じる。
そもそも彼女に限らず、人はセクシャリティを押し付けられていて、規範から外れた性的嗜好は抑圧を受ける。途中に登場した小児愛者が、自身の性的嗜好を知ることができて苦しむ姿が印象的だった。愛というのは本来祝福される対象であるのに、その矛先が人と違うと非難される。愛することを人生の中心に捉える人が、愛することを許されなければそれはとてもかなしいと感じた。
私が男らしいおか女らしいという表現を嫌いな理由がわかった気がした。
全般に規範というのは社会のためにあるのであって私のためにあるのではない。規範を逸脱することで失うものと、それによって得られるものを秤にかけて行動しようと思う。

あきら