マダム・マロリーと魔法のスパイスのレビュー・感想・評価
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インドのテイストが入った映画ってやっぱり好きです。 フレンチ対イン...
インドのテイストが入った映画ってやっぱり好きです。
フレンチ対インド料理で対立していたけど、お互いを認め合ってから国籍を超えた交友が芽生えていく。
自国、母親への愛情やリスペクトをもって料理で成長し成功していくハッサンの姿はよかったし、頑固だったパパやマロリーの変わり様も可愛らしかった。
ディズニーらしく心温まる素敵な映画でした。
クラシカル(伝統)の語源はクラッセ(品格)
そういえば、僕は若いころレストランをやる夢を持っていたんです。
もしくはトップクラスの給仕(ギャルソン)に。
美味しそうに食べる市長さんが良いなぁ!
インド料理とフランス料理、
ふたつを同時に楽しませてくれて、ユニークな体験でした。
もう、観おわってお腹がペコペコですよ(笑)
香料が魅惑の渦を巻くインド料理と、目にも美味しい圧巻のフランス料理(分子キュイジーヌは除く)。
自分で作るのも楽しいけれど、プライドある料理人の細心のもてなしを受けるべく、今すぐレストランへ飛んでいきたくなりました。
なるほど、
製作陣と配給元を見ればこの映画の願いが分かります。
スピルバーグは夢を、
ハルストレムは冒険を、
ディズニー社は希望を
それそれがピリッと効いた“スパイス”としてこの映画に方向付けを与えていますよね。
ヘイトの荒れ狂う現代社会です。大人たちが変わるのは至難のわざ。
だからこの映画の差し出す“メニュー”は、「子どもたちには国境や人種や文化の垣根を越えて人生飛躍してもらいたい」と、祈りを込めているのだと思いましたね。
そして「食育」って大切。
大切に食べることって、味覚だけでなく心と体の根本に作用するから。
ハッサンのお母さんが劫火の中から命がけで救い出したスパイスは貴い。
食材と、作り手と、食べる側、それぞれの命への敬意・品格=クラッセが光ってました。
ごちそうさまでした
インドからの移民、若い料理人のハッサンが持ち前の味覚神経を活かしてミシュランのスターシェフにまで成長する物語。味覚が鋭いと言われても映画では味わうことができません、そこでハッサンが天才シェフであることを観客に伝えるための冒頭のエピソードが印象的です。
子供の頃、市場で生ウニを食べてうっとりする描写、母親の料理哲学が深い、「命を奪った生き物の幽霊をつくるのが料理、食材には全て魂があるの、だから料理は魂の味がする、それが分かる?」と教えられ味の深さを学んだハッサンでした。
出国審査で何故英国を出るのかと聞かれハッサンが「英国の野菜には魂も命も無い」と言い放ちますが何故かお役人はもっともだと言わんばかりに「分かった」とスタンプを押してくれます、英国人の自虐ネタでしょう。新奇性を競うあまり液体窒素やエスプーマを使う分子ガストロノミーに対しても「これが料理?魂の味は何処へ」といった主人公の心情が伝わります。再出発の夜に皆に用意した料理が生ウニというのも伏線回収なのでしょう。
タイトルのマダム・マロリーは意地悪ばあさんの様でいながら実はリベラリスト、ハッサンの才能を見抜き、まるで第二の母のように背中を押してくれる役どころなのだが流石ヘレン・ミレンさん、いい味出してくださいました。
料理はもとより映像美も素晴らしい、ピレネー地方の田舎町の風情、朝市に並ぶ食材の水々しさ、小川の畔、古い町並み、パリの夜景、峡谷を走る列車など眼に残ります。音楽もインド風、シャンソンとバラェティ豊か、味は無理ですが見どころ、聴きどころたっぷり、お腹いっぱいになった気がします、ごちそうさまでした。
マダム・マロリーよりもハッサンが際立つ!
マダム・マロリーが主役なのか?
それとも絶対味覚を持つ
インド人の青年ハッサンが主人公なのか?
マダム・マロリーが営む
一つ星フレンチレストランの前に、
インドレストラン「メゾン・ムンバイ」がオープン!
全く雰囲気が異なる2つのお店は、
バトルを繰り広げる。
メゾン・ムンバイの息子ハッサンの持つ
天性の料理センスと、
母親から継いだ秘伝のスパイスで、
マロリーの心をつかみ、
少しずつ親睦を深めていく。
オスカー女優ヘレン・ミレンよりも
名もなきインド人の青年の方が
静かな存在感があり、際立って見えたわ!
ストーリーとしても、
彼の成長を大事にしていたように思える。
ハッサンの作るさまざまな料理で、
私の舌と心を癒されたくなるわ!
あれ? 山田孝之?
…ではなかったようだ。
老舗レストランオーナーのヘレン様が魅惑のバリトンボイスのパパにほだされる話。
というよりはハッサンの方が主人公で進んでいく。店の距離が100フィートということかな。きっちりまとめた感はあるが、ハルストレム監督だともっと高いレベルを求めてしまうので、物足りなさも覚えた。
食べて幸せな気持ちになれる料理こそ魔法
製作スティーヴン・スピルバーグ、監督ラッセ・ハルストレム、主演ヘレン・ミレン、オスカー級の豪華組み合わせ。
かと言って、オスカー級の敷居の高い人間ドラマではない。
かと言って、この邦題からディズニー映画のようなファンタジーを彷彿させるが、それでもない。
庶民の口に合うような、ハートフルな人間ドラマ。
インドのムンバイでレストランを開いていたカダム一家だったが、暴動により店と母を失う。
ヨーロッパに移住し、山間部ののどかな町で車の故障により足止めを食らう。
そこのレストラン跡地を気に入り、インド料理レストランを開こうとする。
メインディッシュは、インド人ファミリーが失意を乗り越え、レストランを開くハートフルな再起ストーリー。
そこに、各種スパイス。
すぐ向かい側には、高級フレンチ・レストランが。
そこのオーナーのマダム・マロリーは、騒がしいインド料理レストランや匂いが我慢ならない。
と言うか、あからさまに異国の料理を見下す上から目線。
さらに、材料が買い漁ったりと妨害も。
最初はイヤミなマダム。
カダム一家のパパも負けてられない!
やられたら、同じ方法でやり返したり。
お互い頑固。
ことごとく対立。
一流フランス料理vs庶民的なインド料理!
カダム一家のインド料理レストランがいよいよオープンするが…
客が一人も来ない。
やはりフランス人にはフランス料理で、インド料理なんてゲテモノ…?
ならば、インドでのやり方で。
民族衣装に着替え、客を呼び込む。
次第に繁盛し始める。
そうなってくると、対立がさらに激化。
マダムもパパも、もはや料理より意地の張り合い。
料理とは言え、国と国の対立。
差別・偏見がある事件を起こす。
フレンチ・レストランのシェフがインド・レストランに放火する暴挙を犯す。
勿論マダムはこの不届き者を解雇、対立は皮肉にも終息。
が、カダム一家の次男が火傷を負う。
マダムはインド・レストランの落書きを消すなど、考えを改める。
マダムの頑な心を開いたのは別にあった。
それは、カダム一家の次男ハッサンの料理を一口食べて。
実はハッサンは、天才的な料理人の腕の持ち主。
ハッサンの才能をこのまま留まらせておくには勿体ない。
マダムはハッサンを超一流の料理人として飛躍させようとするが…。
異国の者同士の交流。
夫の死後、一人でレストランを切り盛りし、自分にも他人にも厳しかったマダムが心を開く。
ハッサンのサクセス・ストーリー。
ハッサンと家族。パパは息子の独立に反対。
ハッサンとマダムのレストランの美人副シェフのロマンス。
いがみ合ってたマダムとパパも…。
ヘレン・ミレンはさすがの存在感だが、何よりインド人キャストの好演がいい。
美しいフランス山間部の風景、そしてそして何と言っても、美味しそうな料理の数々!
個人的には、カダム一家のインド料理の方を食べてみたいかな。
独立し、才能を発揮、TVでも取り上げられるほどの料理人となったハッサン。
オチはちと予定調和だが、安心して味わえる。
要素はふんだんのフルコースながら、味は誰の口にも合う。
ご堪能あれ!
魂が求める味への距離
いろいろなメッセージが詰まった映画。
特に、原題の意味するテーマを大切に見たい映画。
なので、単純にハッサンの成功物語だとは思えない。
ハッサンとマルグリットの関係性の変化。
さわやかなんだけれど、同時に同じ職であるならば、相手との才能の差を見せつけられてしまう残酷さ。二人はどう乗り越えるのだろう。
マダムとパパの関係性の変化。
ちょっとネタバレになってしまうが、大人の恋の仕方のお手本になりそうなほどうっとりする。
正直、ハッサンがいなくなった後、このレストランが、それまでの評価を保とうと工夫したのかの方が、興味あるかな。
でも、それをあのような形で帰結する、そして最初のハッサンの母の言葉や、パパが野菜に点数をつける基準なんかを考え合わせると、ミシュランの☆取りの話でもありながら、ミシュラン批判にもなっている。
(ミシュランは”味”だけで評価が決まるのではない。二つ★は近くに行ったら立ち寄るべき店、三ツ★はその店を訪れるために旅行する価値のある店じゃなかったっけ?そして接客も評価の対象になっているから日本には三ツ★が多いって聞いたような。)
そして、何より移民の問題。
実際はもっと複雑。料理にとっては匂いも味の一つ。中国料理のお焦げに至っては”音”まで味の一つ。繊細な香り(トリュフ等)を楽しむ料理を味わっているところに、インド料理の香りが漂ってきたら。静かに料理を楽しみたい日に、隣の大音量の”音”が聞こえてきたら。実際問題として他の店を予約する。だから、マダムや最初のシェフがいらいらするのもわかる。
そんな、一つ一つは些細なことだけれど、現実的には折り合いがむずかしい問題が山積み。
でも、そんな問題をディズニーらしくまとめたなと思う。
小気味よい下ごしらえをする包丁の音ともに、なんともコメディタッチのいがみ合い。反転して後半は心地よい、音楽に包まれる。
そんな素敵な要素がいっぱいの映画なのだが、
途中のシェフの起こした事件はチンピラみたいだし、警察が介入しないのも変。
手にあれだけの火がついたら、最低でも野口英世氏状態になって、かなりの手術やリハビリが必要。場合によっては二度と料理ができなくなるだろうに、まるで”魔法”にかかったように、回復するのって変。
そして、転機になるオムレツも、あの状態で合格って…。
エピソードが現実から乖離しちゃって、白ける。
役者の演技だけでも語り尽くしたいほど良いし、
映像にも酔える。
音楽・音の使い方も素晴らしい。
でも、”感動”までには至らない。
惜しい。
タイトルなし
ヘレン・ミレン演じるマダムとパパ
主人公ハッサンとマルグリット
一筋縄ではいかないけれど
うまくいく予感たっぷり
インド料理フランス料理
どちらも綺麗で美味しそう
フランスの田舎の景色も美しい
幸せな魔法のスパイスに気持ちが温かくなる映画
家族や大切な人と一緒に食べる料理は★★★.
魔法は感じないけど、料理の運命は感じます!
料理は国境を越えてしまうのですね!
フランス人とインド人。
互いは、母国料理に対する愛情が強いからこそ、対立したばかり…。
でも、どんな国の料理も基礎はみんな同じ。
誠心誠意、真正面から勝負することで、違いを認め合い、その国の味の良さを知ることが出来るだと思いました。
食材もスパイスも品格も正反対の国ですが、美味しい料理を作って、お客様を喜んでもらいたい気持ちは同じ。
三つ星の為に修行し、勉強することも大事ですが、やはり一番は自分の好きな場所で思いっきりやりたい事を、愛する人のそばでやれる事だと思いました(笑)
ほっこり
鑑賞後にほっこり優しい気分になれる良い作品。
期待通り、料理の映像がすごくきれいで美味しそう。
もうそれだけで個人的には観る価値アリの作品なんだけれど、
物語も単なるサクセスストーリーではないところが素晴らしい。
テーマは我が国でも無関係でいられない「移民問題」。
伝統と異文化の衝突が起こったとき、
「寛容さ」では処理しきれない問題とどうやって折り合いをつけるか。
排他的な感情に流されるのではなく
「誠実な気位の高さ」を持つことの大切さを描いた作品だと思う。
南仏が舞台の歌って踊らないインド映画かと思ったら米映画なのか
ヘレン・ミレンが主役というわけではない。
分子料理等も出てくるが調理シーンはあまりなく下ごしらえシーンくらい。
分子料理よりも地のものでしょう。
フランス料理店の前にインド料理店を開店してバトルするという触れ込みの映画ですが、バトルというよりは主人公のインド人青年が料理を追及してゆく話という表現の方が正確かも。
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