劇場公開日 2014年11月8日

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「原作のテイストは…ない」トワイライト ささらさや flying frogさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0原作のテイストは…ない

2018年3月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悪くはない…とは思うのだけど、これを見て原作を読みたい、と思うことはないような気がする。
原作のどこかふわふわしたファンタジックな空気感をほとんど感じず、ユウタロウとサヤの別れ、ユウタロウと父親の話と、見せ場がそれぞれけっこうな尺があるのに続くものだから、けっこう疲労感が(笑)

新垣結衣は好きな女優ではあるが、本作のサヤ役には合ってない。輪郭がはっきりしすぎていて、原作のどことなく現実感が薄いムードを減じている。

でも、遠景をわざわざジオラマ風に撮っているのは、その原作の非現実感を出したかったんだよね?
それなら新垣結衣じゃなかったろうし、仮に新垣結衣をキャスティングしたにしても、原作にはない夫婦喧嘩のシーンなどは入れるべきじゃなかったと思う。
この夫婦のテンポの良い掛け合いと、ジオラマ風の遠景が、互いのミスマッチ感を増幅してる。
(そもそもジオラマ風撮影が多すぎて鼻につくし)

テンポの良い、といえば原作での婆ちゃんトリオの掛け合いでしょ。それがほとんど見られなかったのは残念。

また、セットを多用していて「街の風景」に乏しいのも、本作の「佐々良町という特別な場所」感を削いでいる。
設定的には残っているのは宣伝やセリフなどから分かるが、映像的に説得力がない結果に。

原作にない「ユウタロウと父親の葛藤」を延々と引っ張ったのも、結局この映画のテーマをぼやけさせるだけだったのでは?

…なんだけど、ユウスケ役の赤ん坊が破壊的に可愛かったので星3つ(笑)

flying frog