劇場公開日 2014年10月25日

「映画好きな中学男子必見作品!」カムバック! harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5映画好きな中学男子必見作品!

2016年1月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

先月WOWOWで放映されたものを観たのですが、大変気に入ったのでレビューを残しておこうと思います。

ニック・フロストの原案&主演。
これだけで「まぁ面白いだろう」ことは想像できたんだけど、何せサルサダンスってことで、まずニック・フロストの躍りは大丈夫なのか?
果たして躍りにちゃんと説得力はあるのだろうか?
そこのところが正直心配だった…。
しかし観てみたら、なるほど大切なのはダンスの出来映えよりも、心(コラソン)だったので納得したが、ニック・フロストのダンスもなかなかで、全然違和感無かったように見えた。

少年時代のトラウマを抱えた劣等感の塊のような優しい男が自分を取り戻していく話…。
宇多丸師匠の言うところの[負け犬たちのワンスアゲイン映画]なんですが……
なんて優しさに溢れた作品なのだろう……
私はそう感じた。

主人公もヒロインも主人公を取り巻く人々も各々個性的で他人からは、ともすると変な目で見られがちな人たちなんだけど、皆本当に優しさに溢れているのだ。
そしてヒロインのホンモノ(真実)を見抜く目に溜飲が下がる。
悪役を一手に背負ったのは恋敵だが、自信家で自己チューだけど、ああいう人はどこにでもいる気がするのも説得力があった。

そしてその恋敵を倒すのも、決して暴力的ではないのも好感が持てた。

現実は甘くない。
自信がある人や、イケメンがモテるのが現実だ。
本作みたいなことはないのかも知れない。
そんなことは百も承知だ。
でもせめて映画くらいは夢を見せてくれと思う。
本作を観ることで「もしかしたら」って思えるだけでも観る価値はあると思うのだ。
夢や希望を抱かせてくれる。
それが映画の良いところでもある。

トラウマや劣等感を抱え、たとえ自信が無くても、何かひとつ好きなことがあって、誠実に生きていれば、きっといつか理解してくれる人が現れると信じたい。
たった一人で良い。
好きになった相手がその一人だったらサイコーではないか。

*サイモン・ペグの出オチ的なカメオ出演もサイコー!大爆笑でした‼

harukita