8月の家族たち

劇場公開日:

8月の家族たち

解説

オスカー女優メリル・ストリープとジュリア・ロバーツが母娘役で初共演し、ピュリッツァー賞とトニー賞をダブル受賞したトレイシー・レッツの戯曲を映画化。オクラホマの片田舎。父親が突然失踪したことをきっかけに、病気のため毎日薬漬けの日々を送る毒舌家の母ヴァイオレットの下に、娘たちが久しぶりに集まる。長女バーバラは浮気した夫と別居中で、反抗期の娘にも手を焼いている。一方、次女カレンは婚約者を連れてきて、三女アイヴィーも恋に夢中。自分勝手な母親とそれぞれの人生を歩む娘たち、そして彼女らを取り巻く男たちの本音が次第に明らかとなり、家族の秘密が暴かれていく。母ヴァイオレット役のストリープ、長女バーバラ役のロバーツほか、ユアン・マクレガー、クリス・クーパー、アビゲイル・ブレスリン、ベネディクト・カンバーバッチ、ジュリエット・ルイスら豪華キャストが共演。原作者が自らが脚本を手がけ、「カンパニー・メン」のジョン・ウェルズ監督がメガホンをとった。

2013年製作/121分/G/アメリカ
原題:August: Osage County
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2014年4月18日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第71回 ゴールデングローブ賞(2014年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) メリル・ストリープ
最優秀助演女優賞 ジュリア・ロバーツ
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映画レビュー

3.5崩壊家族の物語。凄まじい、家族ほど憎しみあったら恐ろしい。やばい人...

2024年3月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

崩壊家族の物語。凄まじい、家族ほど憎しみあったら恐ろしい。やばい人物ばかりだ。唯一まともに見えた人物にも襲いかかる容赦ない悲劇。これのどこがコメディ?笑いながら見られる人はこの家族たちと同じくらいやばいかも(笑)
メリルにジュリアほか豪華キャストが見せる演技合戦が見どころか。
こわ面白い、ん、やっぱりコメディ(笑)

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はむひろみ

3.5見応えのある一本

2024年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

 メリルストリープ・・・女性の(ごめんなさい)そして人間の醜さ、悲しさをこれでもかというほど生々しく演じてみせる。「クレイマー・クレイマー」しかり「ソフィーの選択」しかり。また心をえぐられてしまった。
 豪華キャストたちの競演がそれに負けじと追い打ちをかける。中盤の延々と続く食卓での修羅場のシーン。家族間で飛び交う汚い言葉の数々。みな迫真過ぎて観るに堪えられない。
 家族の確執、難しさ、負の部分に焦点をあてたこの作品。正直後味はしんどい。観る者、演じる者、創る者、誰も得していないように思えるこの一本。でも見応えのある秀作であることは間違いありません。

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おまつ

4.0シェイクスピア+チェーホフ

2024年3月9日
Androidアプリから投稿

大ヒット戯曲の映画化作品。注目すべきは、キャスティングされた役者の顔ぶれである。メリル・ストリープ、サム・シェパード、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガー、ジュリエット・ルイス、クリス・クーパー、ベネディクト・カンバーバッチ...なんという豪華な布陣だろう。プロデューサーのワインスタインは、メリルの代わりにジュディ・デンチの、ジュリアの代わりにニコール・キッドマンのキャスティングを推したらしいのだが、原作者のトレイシー・レッツ曰く、あくまでもアメリカの家庭を想定して書いた戯曲なので、アメリカ人俳優の起用を強く求めたらしいのだ。

物語はオクラホマ州のオーセージ、荒野に佇む一軒家が舞台になっている。そう、マーティン・スコセッシ監督『キラーズ・オブ・フラワームーン』も同じオーセージが舞台だった。元々ここに住んでいたネイティブ・アメリカンを懐柔し排除していった白人の黒歴史が刻まれた土地である。時代はあくまでも現代なので、お手伝いさんとして雇われたジョナ以外ネイティブの俳優さんは出演していない。しかし、夫亡き後家の実権を握るバイオレット(メリル・ストリープ)はジョナのことを“インディアン”と呼んで憚らない根っからの人種差別主義者なのである。

そんなバイオレットの夫ベバリーが夫婦喧嘩の後失踪、湖で自殺体として発見される。父の葬儀のために久々に集まった三姉妹と叔母の家族たち。昔話に花を咲かせるのかと思いきや、亡き父のスキャンダル(近親相姦)や“三人姉妹”がおかれている閉塞的な状況が、精神安定剤中毒のバイオレットによって次々と暴露されていく。原作者トレイシー・レッツとしては、おそらく演劇界の大御所シェイクスピア+チェーホフの線を狙ったのではないだろうか。どこかで観たような既視感に襲われるのは多分そのせいなのであろう。

本作シナリオの白眉は、登場人物がドツボにはまっていく様が繰り返されている点にある。言い換えるならば、遺伝子によって決定づけられた不幸とでも表現できるのかもしれない。バイオレットとその最悪な母親との険悪な関係はバイオレットと娘バーバラ(ジュリア・ロバーツ)、さらにバーバラとその娘ジーンの関係に代々受け継がれ、父ベバリー(サム・シェパード)と叔母マティ・フェイの近親相姦関係は、三女アイビーとマティの息子チャールズ(カンバーバッチ)の関係と見事にカブルのである。両親同様、バーバラは夫(ユアン・マクレガー)の(若い娘との)浮気が原因で別居中。次女のカレン(ルイス)は父親ほどに歳が離れている離婚経験者(3回)でギャル大好きなダラチン男と婚約中なのだから。要するに近親者や浮気男に惚れてしまう家系なのてある。

血は争えないとは云うけれど、バイオレットが娘たちの秘密を見破ることができた理由は、いわば自分が過去に経験してきたことと同じことをただ娘たちが繰り返していたからに他ならない。そのDNAに決定づけられた閉塞的運命は、滑稽さを通り越してむしろ残酷にさえ思えてくるのだ。娘たちに悪態のかぎりをついた当然の報いだろうか、認知症を発症しつつあるバイオレットは娘たちに愛想をつかされ一人オーセージの屋敷に取り残されるのである。頼るは自分たちの先祖が根絶やしにしかけた民族の末裔だけという、何とも皮肉な運命が待ち受けていることもわからずに.....

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かなり悪いオヤジ

4.0人生はとても長い 〜 後悔先に立たず

2024年2月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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