軽い印象 
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再現ドラマ部分は果たして必要だったのか?鑑賞者の想像力にブレーキをかけるような効果しか感じられなかった。
佐藤泰志が自ら命をたったいきさつや、そう言った心情が極まって行った過程の中でそれを身近で見て生活を共にしていたはずの妻子のインタビューが一切無く、ゆえに彼が背負った書くことの重さを測ることが不可能となってしまっている。映画制作者によると遺族への配慮ということであったが、それは映画制作者が佐藤泰志の背負った重さを背負いきれなかったと言う現れなのではないだろうか。
小説家の背負ったものの重さをスクリーンを通して実感したく映画館に足を運んだが、やはりそれは小説を通してのみ可能なことなのだろうか。