クローズEXPLODE インタビュー: 東出昌大&豊田利晃監督「クローズEXPLODE」で構築した濃密な師弟関係

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クローズEXPLODE

劇場公開日 2014年4月12日
2014年4月11日更新
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東出昌大&豊田利晃監督「クローズEXPLODE」で構築した濃密な師弟関係

キャストを一新し、次なるステージに突入した人気シリーズ第3作「クローズEXPLODE」のメガホンをとった豊田利晃監督と主演に抜てきされた東出昌大。豊田監督は、7500万部を超える原作コミックの世界観を踏襲しつつ、東出をはじめとした若手俳優の魅力を存分に引き出し、新たな「クローズ」ワールドを構築した。一方、東出の口からは反省の言葉ばかりが出てくるが、豊田監督に心酔し将来の再会を期す。2人の間には濃密な師弟関係ができ上がっていた。(取材・文/鈴木元、写真/堀弥生)

シリーズとしては5年ぶりの新作となる。三池崇史監督による「クローズZERO」「クローズZEROII」は合わせて興収55億円を記録し、小栗旬山田孝之ら多くの若手俳優を飛躍させた。だが、山本又一朗プロデューサーによれば、第1作でも豊田監督にオファーしていたという。

豊田「その時は、高校生の不良ものをやりたい気分じゃなかったんですよね。その後、もう1本頼まれたことがあって、それも断っているんです。2本断って、3本目も頼んでくれる。これはなんかすごいなと思って。ありがたいことなので、とやかく言わずに何でもいいからやってみようかなと。まさか『クローズ』だとは思っていなかったですけれど」

不良の巣くつである鈴蘭男子高校で、滝谷源治(小栗)、芹沢多摩雄(山田)らが卒業した1カ月後から物語はスタート。東出扮する転校生の鏑木旋風雄や新入生の加賀美遼平(早乙女太一)らの登場によって、強羅徹(柳楽優弥)が最も近いとされていたトップ争いの勢力図が一変。加えて黒咲工業やバイクチーム「ODA」との因縁が絡み合い、一大抗争に発展していく。高橋ヒロシ氏による原作のキャラクターはほとんど登場しないため、ほぼオリジナルに近い内容だ。

豊田「僕は『クローズZERO』の、いいお客さんではないと思います。あまり漫画チックなものも好きじゃないし、だからこそ全然新しいものになるという確信があった。ただ、『クローズZERO』ファン、もちろん原作のファンもいる。彼らが見ても面白いものにしようとは思いました」

その中核を担ったのが東出。豊田監督作品にあこがれ、オーディションで主役の座を射止めたが、当時は「桐島、部活やめるってよ」に続く2本目の映画出演での大抜てきに期するものがあっただろう。

東出「豊田監督の映画が大好きなんです、僕。本人を前にして言うのもあれなんですけれど、豊田監督が『クローズ』のメガホンをとると聞いて絶対に出たいと思ってオーディションを受けた。(主役に)決まった時にどう思ったと言われても、やるしかない、がむしゃらについていくしかないと思いつつ、現場に入ってもすごく悩んだし、自分が情けないという思いも終わってからも幾度もした。でも、本当に愛のある監督に出会ったなと思います」

撮影では「緊張すんな」、「もっと力を抜いて」といったアドバイスから、「鈴蘭の顔になってねえぞ」というゲキまで、豊田監督から事あるごとに指導を受け、時には1カットで30テイク以上を重ねることもあったという。ただそれも、豊田監督ならではの愛情表現ととらえ意気に感じている。

東出「そこまで撮ってくださるのは、信用というか『もっとあるだろう、おまえ』という感じで、ご自身の映画には妥協なさらない。そういうのも愛なので、だから共演者にうらやましがられました。客観的に数字だけ聞くと、30テイクってしごきのようですけれど、そういう悩みを経験したことのある先輩方も『おまえ、そんなに若いうちからいいな』って仰ってくださいます。やっているこっちは、必死なんだよって話ですけれど」

東出のほかにも早乙女、柳楽、勝地涼や、映画初出演となる「DA PUMP」のKENZO、「三代目J Soul Brothers」の岩田剛典ELLYといった多彩な顔ぶれが並ぶ。

豊田「不安と興奮というか、芝居をする喜びみたいなものが目に出ている人はすごく好き。結果的に目が生きている子が集まったなって思います。芝居がほぼ初めてという人と仕事をする方が楽しかったりしますね。もちろん経験のある人とやる楽しさもあって、それが1本の映画の中でどっちもいるような現場にしようと思っています」

その中であえて東出の魅力を問うと、「やっぱりタッパの高さ(189センチ)じゃないですか」と冗談めかしたが、横にいる東出はうつむき気味。豊田監督が思わず「大丈夫?」と声をかけると、「いや、もう何を言われるか怖くて…」と正直な心持ちを吐露する。

豊田「僕、イノセンスが好きなんですよ。イノセンスを持っている人は素敵だと思います。ウソがないというか、それが役からにじみ出る。彼が今、『クローズ』の後に人気者になっているのも、そういう資質に皆が乗っているからだと思う。でも売れ出して、これが天狗(てんぐ)になっていったらねえ(笑)」
 東出「すぐに鼻をへし折ってください」

東出のしゅん巡は撮影中はもちろん、クランクアップしてからも続いたという。それだけ役者という仕事に対して誠実なのだろう。時に不器用なのではと感じさせる生真面目さも魅力的に映る。

東出「(撮影が)最後のシーンの時に、豊田監督に『セリフって何ですか?』って聞いたら、『それがセリフだ』って仰ったんです。僕、一言一句ちゃんと発音することが最低限のレベルだと考えていたんですけれど、勝地くんや柳楽くんは言い回しを変えたり、言いやすいようにもしている。もちろんお芝居はしているけれど、すごく生っぽい。ああ、そういうことだったのかって悔しい思いもしました。いろいろな課題というか考えさせられる種を与えていただいた気がします。だから、つくづく勘が悪いなって」

これには豊田監督が、「だいたい反省しているタイプ。10年後も何か反省しているでしょう。ゆるキャラ作ってやろうか。反省くんっていう、でかいゆるキャラ」と面白がるが、その言葉さえ真摯に受け止める。昨年2~3月の撮影後、「あまちゃん」「ごちそうさん」とNHK朝のテレビ小説に出演してブレイクし、現在は人気少女コミックが原作の主演映画「アオハライド」の撮影中だが、一切のおごり、慢心はない。

東出「『クローズ』の時も役者ではあったんですけれど、芝居って何だろうとういうのがすごくあった。1年前の自分を振り返っても、本当に主演の任を背負いきれたんだろうかという不安はあります。でも、諸先輩方が『役者って十人十色』だと仰っていて、それはそうだなと最近思うようになってきたので、自分のやり方をちょっとずつ見つけていけていると思う。そういう意味での成長はあるかもしれないですね」

そして、「もっと先に進まないと」と飽くなき向上心も見せる。豊田監督も大きな期待を寄せた。

豊田「今はすごく追い風が吹いていて放っておいても坂道を上っていける時だから、いろいろなことを吸収するでしょう。風が吹かなくなった時に坂道を上り続けられるかが東出くんの課題になってくる」
 東出「やらないといけないし、言ってみれば人気商売なので、ポンと出て世間に認知されたら実際の実力はどうなんだという見方に変わる。豊田監督の映画に、また呼んでもらえる役者になるしかないなと思っています」

山本プロデューサーは「このメンバーでもう1本作る」と公言している。だが、それ以外でも2人の再会は遠くない未来に実現する予感がした。ぜひ、また違った表情を見せてもらいたいという期待値は高まるばかりだ。

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