劇場公開日 2015年6月20日

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「魅力を分類してみる」マッドマックス 怒りのデス・ロード JIさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0魅力を分類してみる

2017年12月16日
PCから投稿

すごく良かった、と言って片付けるのは楽だが、それ以上に詳しく述べようとすると、途端にあれもこれも言いたいことだらけでまとめづらい。
それだけ、豊富な魅力を備えた作品だと思う。
なので私はとりあえず、項目に分けて魅力を取り上げてみたい。

1、斬新で緻密なデザイン
車、キャラクター・衣装、アクション、環境(砂嵐や地形、建築)。
「おっ!」と思わされる面白いデザインで満ちている。細部にまで魅力的な意味があり、すべて演出の中で何らかの形で生かされている。
そもそも人は、架空の世界が、意外でなるほどと思えるリアリティをもって描かれると面白いと感じる。(例えばスターウォーズ、ブレードランナー等)この映画のデザインには常に発見があり、ハズレがない。

2、技術
本物にこだわる、という制作プロセスに感動がある。
しかしただの技術賛美ではなく、制作のこだわりが視覚的にはっきり効果を上げている。
実写ならではの質感が「美しい」。

3、明確さ
構図、動き、色彩など、的確な撮影による強くて分かり易い画。
シンプルなストーリーの構造。
緻密なディテールを支える、強く明快な画面と脚本がある。
分かり易いということは、それ自体強い快楽だ。

4、役者
演技がいい。常に魅力的な表情をしているし、細やかな感情の動きも表現されている。それによって、洗練された台詞も活きている。

他にも指摘できるのだろうが、とりあえず挙げてみた。
もっと細かなディテールについては、友人などと好きな点を言い合うと楽しいはず。

JI