クロワッサンで朝食を

劇場公開日:

クロワッサンで朝食を

解説

フランス映画界が誇る大女優ジャンヌ・モロー主演によるヒューマンドラマ。故郷エストニアで、長い介護生活の末に母を看取ったアンヌ。そんな彼女のもとに、あこがれの街パリでの家政婦の仕事が舞い込む。しかし彼女を待ち受けていたのは、高級アパートでひとり寂しく暮らす気難しい老女フリーダだった。そもそも家政婦など求めていないフリーダはアンナを冷たく追い返そうとするが、アンヌを若き日の自分と重ねるうちに心を開いていく。

2012年製作/95分/フランス・エストニア・ベルギー合作
原題:Une Estonienne a Paris
配給:セテラ・インターナショナル
劇場公開日:2013年7月20日

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(C)TS Productions - Amrion Ou - La Parti Production - 2012

映画レビュー

3.0初老の女性二人の邂逅が温かい

2023年5月15日
Androidアプリから投稿

自分の殻に長く閉じ籠って来たのですね、フリーダ(ジャンヌ・モロー)は。おそらくは彼女自身も移民としてフランスに来た。
当初は同じエストニア人同士の繋がりを大切にして異国(異郷)での孤独を埋めようと頑張ってはみたものの、彼女の場合は埋めきれなかった。
その後の長い間のその冷えきった彼女の心を少しずつ溶かしたのは、アンヌ(ライネ・マギ)だったと言うことでしょう。
しかし、フリーダはアンヌに、自分の心を溶かすことを期待した…と解釈したら、それは穿ち過ぎというものでしょうか。

朝食が気に入らなければ、黙って食べなければ良いだけのこと。クロワッサンが気に入らなければ、それも黙って手をつけなければ良いだけのこと。
それを「ああしろ」「こうしろ」とイチャモンをつけるのは、要するに「ああしてほしい」「こうしてほしい」と懇願しているようなものとは言えないでしょうか。(懇願という表現は、些か過ぎるかも知れませんけれども)。
少なくとも、自分の心を溶かしてくれる期待があったことは、間違いがなかったかと思います。評論子は。
そして、アンヌの方も、それに応えることができた。
見終わったときの本作の「温かさ」は、そこから滲み出て来ていることにも間違いはなさそうです。

邦題の付け方こそ、観客の関心を惹こうとする意図満々ですが(失礼!)、作品の塩梅それ自体は、悪くはなかったかと思います。評論子は。

(追記)
作品の本題には関わらないのですが…。
家政婦アンネ役のライネ・マギの脚線美には惚れ惚れしました。
出演当時は彼女は54歳。初老といったところ(失礼!)だと思うのですが、キャリーを引いて歩く彼女の姿が美しかったのが、評論子には、ずっと記憶に残りそうです。

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talkie

4.0原題は仏語で「パリのエストニア人」。 邦題は「ティファニーで朝食を...

2020年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

原題は仏語で「パリのエストニア人」。
邦題は「ティファニーで朝食を」をもじった?
明らかにシニア狙いの映画、という感じで抵抗がありましたが、
わりと良かったです。
エストニアという国の知識がゼロだったので思わず調べることに。
対岸はフィンランドだったんですね。
どうりで冒頭シーン、雪深かったはずです。
でもIT立国で大変豊かとありましたが、アンヌの部屋で使っていたのは
まだカセットテープでした。
ヨーロッパが地続きだから国をまたいでの出稼ぎがさほどの決意?でなく
成り立つのでしょうか。
フリーダの影響でかコートをバーバリーに変えて、ハイヒールにしただけで
あんなに垢抜けるなんて上手い演出でした。
フリーダ役のジャンヌ・モロー、体型がしっかり出てしまったシーンを撮らせても
物ともせず、男性あしらいの上手い演技なんか堂にいっていました。
故郷を捨てて異国に住う女の意地は、時に傍から見て非常識にとられても
ある種の美意識があり、らしい感じが面白かったです。
ラストの選択など、もう常識に囚われる必要のない年齢だからこそなのでしょうか。
口コミでヒットした理由がわかる作品でした。

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Bird

1.0月の光。

2020年5月15日
Androidアプリから投稿

傲慢にならず素直に生きないと…と。
衣食住不自由なくても。孤独だと、意味がない。
一緒に、笑って泣いて話せる相手が居ることが、一番の高価なもの。

今は、太陽の光の物語が見たかったから、
月に浸りたくなったら、またこの物語に会いに来ます。

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pooca

1.0洒落たタイトルに騙された

2020年1月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

洒落たタイトルにまんまと騙された、原題はUne Estonienne a Paris「パリのエストニア人」。
エストニア人とことわるのだからパリの移民の中でも変わり者なのだろう、気質は日本人に似て控えめで人見知りと把瑠都(相撲)さんが言っていた。それにしてもフリーダ(ジャンヌ・モロー)の歪んだ性格描写は極端だろう、ジャンヌ・モローはもともと愛嬌には欠けるし芝居が上手いので嫌な年寄感が倍増する。老いと孤独がテーマのようなシリアスな話を淡々とした映像で繋いでゆくので観ていて辛くなる。人間を描くにしても小津安二郎ほどの深みは無く苦手な作品だった。

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odeonza
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